京都で編集発行されている季刊の英字誌「KYOTO JOURNAL」73号(2009年11月)で、森本さんのこれまでの取り組みが "Morimoto Kikuo: Resurrecting a Cultural Ecology"と題して、取り上げられています(記事内容は、KYOTO JOURNALのWeb上でもご覧になれます)。
2年前、京都外国語大学で講演を行なった際に、森本さんはKYOTO JOURNALの編集に関わる方たちから、インタビュー取材を受けました。そのときのインタビューと、森本さんの著書「Bayon Moon」などを元に、この記事はまとめ上げらたようです。
以下、amazonに掲載されている「出版社/著者からの内容紹介」を一部修正のうえ引用します。
KYOTO JOURNAL 73号は、伝統工芸などを通して人と自然の深いかかわりを創造し、国際的に活躍する人々を特集します。
巻頭は、古武道竹内流の第16代師範で「京の名工」としてフランスやアメリカでも活躍する造園家小野陽太郎さんが、宮本武蔵をテーマとして、武蔵が描いた『古木鳴鵙図』に込められた秘伝を造園家の視点を交えて解き明かす試みや、居合術の片手抜打切などを紹介します。
次いで、オーストラリア人のミルカ・ロズマスさんと彼女の作品です。彼女はクラシックのヴァイオリニストとして25年にわたりオーストラリアのオペラ、映画、テレビなどで活躍し、よく知られていますが、京都西陣織の手染めのシルクの編み糸に魅せられ、これを用いて東洋と西洋を融合する新しい織物を生み出しました。彼女の作品はニューヨーク、ロンドン、シドニーなどの美術館に展示されています。「アメリカのスピリット」として展示された絹のスカーフは、オバマ大統領に贈られました。
森本喜久男さんはカンボジアの戦争に傷ついた人々とともに、高い品質をそなえた絹づくりの伝統文化を復興するため、多様な技術をもつ人々を集め、栽培から染色・デザインまでの共同作業を行う村をつくりました。カンボジアでは、長い内戦やポルポト政権の黒衣の強制で、クメール王朝からの織物文化が衰退し、餓えで蚕も食べ尽くしたといいます。
手漉き紙職人の志村朝夫さんは、フィリピンや南アフリカに日本の伝統技術を移植し、パイナップルや竹による紙づくりを試み、エコロジーや貧困への挑戦の大切さを伝えています。
画家伊藤彰さんは、創造的な精神で文化の保存に取り組み、ネパールに滞在し和紙でブッダの生涯などの絵本づくりを行っています。また、版画家江崎満さんのバイリンガルの文と、息づかいが刻む版画「自然は美しい」を紹介しています。
73号も、深みのあるヴィジュアルと、好奇心をそそる多くの記事を編集しています。
このKYOTO JOURNAL は、一部1200円でお求めになれます。
京都市内ではジュンク堂書店京都BAL店、川端丸太町北東角にあるGreen e Booksで、また東京都内では、恵比寿にあるGood Day Booksでお求めになれるようです。その他、丸善あるいは紀伊国屋書店などに、あるいはKYOTO JOURNAL 編集部に、直接お問い合わせください。
amazonに掲載されていた「出版社/著者からの内容紹介」を追加しました。ただし、現時点(2009/11/15現在)では、amazonでの本書の取り扱いは行なわれておりません。
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