12月23日付の英字紙「プノンペン・ポスト」で"Passion for silk brings Japanese expert to Cambodia"と題して、森本さんの取り組みが紹介されています。
IKTT Japanは、長い戦乱で失われつつあったカンボジア独自のすばらしい伝統織物の復興をつうじて、人びとの暮らしと、それを支える自然環境の再生を目指し、カンボジアで活動を続ける現地NGO、IKTT(クメール伝統織物研究所)と、その創設者である故・森本喜久男の活動を支援するために発足した非営利任意団体です。 IKTT Japan Newsは、おもに日本国内でのIKTTに関するイベント情報やメディア掲載情報をお伝えしていきます。
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2013-12-24
2013-12-17
2013-12-11
2005年制作のドキュメンタリー番組(360° GEO Reportage)のご紹介
2005年、ドイツとフランスの共同テレビ局ARTEのドキュメンタリー番組「360°GEO Reportage」で、IKTTと森本さんが取り上げられました。
ドイツ語放送のタイトルは“Kambodscha - Die Seele der Seide”(カンボジア 絹の魂)、フランス語放送のタイトルは“Cambodge, le cri de la soie”(カンボジア 絹の叫び)です。
この番組は、その後も何度も再放送されているようで、放送があるたびに、ドイツやフランスからのメールや問い合わせがIKTTに入っています。
そのフランス語版の映像がYouTube上にアップされているのでご紹介します。
ドイツ語放送のタイトルは“Kambodscha - Die Seele der Seide”(カンボジア 絹の魂)、フランス語放送のタイトルは“Cambodge, le cri de la soie”(カンボジア 絹の叫び)です。
この番組は、その後も何度も再放送されているようで、放送があるたびに、ドイツやフランスからのメールや問い合わせがIKTTに入っています。
そのフランス語版の映像がYouTube上にアップされているのでご紹介します。
2013-12-03
米原市柏原で開催された報告会のまとめと感想を紹介します
さる11月19日に、米原市柏原の古ゞ屋(ここや)で開催された「間#4 IKTT森本喜久男氏 報告会2013 滋賀」のていねいなまとめと参加された方々の感想が、アップされています。
2013-11-29
12月21日、NHK Worldで森本さんの取り組みが紹介されます
12月21日(土)、NHKの海外向け英語放送「NHK World」で、森本さんの取り組みが紹介されます。
「Asian Beauty - Reviving Khmer Ikat Silk A Japanese man's Quest」と題した、45分間の特別番組です。放送は、日本時間の午前9:10から、以降4時間ごとに6回放送されます。
この番組は、同日に限り「NHK World」のWebサイト上でライブストリーミング放送されます。
また、Android OSを搭載したスマートフォンでも視聴できます。国内のケーブルテレビ局を通じての「NHKワールドTV」で視聴できる場合もあります。
以下、NHKワールドのWebサイトに掲載されている番組紹介からの引用です(リンク先には写真もあります)。
Asian Beauty - Reviving Khmer Ikat Silk A Japanese man's Quest
Dec. 21, Sat. 0:10/ 4:10/ 8:10/ 12:10/ 16:10/ 20:10 (UTC)
Cambodia's savage civil war almost wiped out traditional Khmer ikat silk weaving. One person who helped the craft survive is Kikuo Morimoto, a former kimono dyeing specialist from Kyoto. Morimoto set up a studio in the country in 1996 to revive local dyeing and weaving techniques. He also replanted trees in forests devastated by the war to produce silk and natural dyes. This program brings you up close to Morimoto's passion and beautiful textiles.
「Asian Beauty - Reviving Khmer Ikat Silk A Japanese man's Quest」と題した、45分間の特別番組です。放送は、日本時間の午前9:10から、以降4時間ごとに6回放送されます。
この番組は、同日に限り「NHK World」のWebサイト上でライブストリーミング放送されます。
また、Android OSを搭載したスマートフォンでも視聴できます。国内のケーブルテレビ局を通じての「NHKワールドTV」で視聴できる場合もあります。
以下、NHKワールドのWebサイトに掲載されている番組紹介からの引用です(リンク先には写真もあります)。
Asian Beauty - Reviving Khmer Ikat Silk A Japanese man's Quest
Dec. 21, Sat. 0:10/ 4:10/ 8:10/ 12:10/ 16:10/ 20:10 (UTC)
Cambodia's savage civil war almost wiped out traditional Khmer ikat silk weaving. One person who helped the craft survive is Kikuo Morimoto, a former kimono dyeing specialist from Kyoto. Morimoto set up a studio in the country in 1996 to revive local dyeing and weaving techniques. He also replanted trees in forests devastated by the war to produce silk and natural dyes. This program brings you up close to Morimoto's passion and beautiful textiles.
2013-11-26
12月7日、「織の海道vol.5 アジアへ、カンボジア」出版記念講演会開催
12月7日(土)16時30分より、アーツ千代田3331で、日カンボジア友好60周年記念事業の『織の海道vol.05「アジアへ、カンボジア」』出版記念講演「クメールの美」と題して講演会と懇親会が行なわれます。森本さんも出席される予定です。
【日時】
2013年12月7日(土)
講演会:16時30分~17時40分(無料・先着60名)
1. 小笠原小枝 氏「カンボジアの染織~アジア諸国地域との比較」
2. 遠藤宣雄 氏「地域資源の開発・発展~アンコール遺跡の活用」
懇親会:18時~20時予定(会費 1,000円 ※軽食あり)
【場所】
住所:東京都千代田区外神田6-11-14 旧練成中学校内 アーツ千代田3331
アクセス:東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩1分
東京メトロ千代田線湯島駅6番出口より徒歩3分
都営大江戸線上野御徒町駅A1番出口より徒歩6分
JR御徒町駅南口より徒歩7分
JR秋葉原駅電気街口より徒歩8分
JR御茶ノ水駅聖橋口より徒歩15分
※会場では、「織の海道vol.05『アジアへ、カンボジア』」をはじめNPO法人織の海道実行委員会が手がけた報告書、IKTTのシルク、クラタペッパーのカンボジア胡椒、その他、石像やカンボジアの子供たちが作った雑貨などの販売もあります。
【日時】
2013年12月7日(土)
講演会:16時30分~17時40分(無料・先着60名)
1. 小笠原小枝 氏「カンボジアの染織~アジア諸国地域との比較」
2. 遠藤宣雄 氏「地域資源の開発・発展~アンコール遺跡の活用」
懇親会:18時~20時予定(会費 1,000円 ※軽食あり)
【場所】
住所:東京都千代田区外神田6-11-14 旧練成中学校内 アーツ千代田3331
アクセス:東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩1分
東京メトロ千代田線湯島駅6番出口より徒歩3分
都営大江戸線上野御徒町駅A1番出口より徒歩6分
JR御徒町駅南口より徒歩7分
JR秋葉原駅電気街口より徒歩8分
JR御茶ノ水駅聖橋口より徒歩15分
※会場では、「織の海道vol.05『アジアへ、カンボジア』」をはじめNPO法人織の海道実行委員会が手がけた報告書、IKTTのシルク、クラタペッパーのカンボジア胡椒、その他、石像やカンボジアの子供たちが作った雑貨などの販売もあります。
2013-11-25
12月8日、杉並区・西荻地域区民センターでの展示会・報告会のご案内
■森本喜久男報告会「シエムリアップ 現地からの報告2013」
【とき】
2013年12月8日(日)
展示と販売:14時開場(16時30分終了)
報告会:14時30分開始予定
【ところ】
西荻地域区民センター 3F(JR西荻窪駅北口から徒歩15分)
住所:東京都杉並区桃井4-3-2
アクセス:JR西荻窪駅北口からバス(井荻駅行きまたは荻窪駅行き)
またはJR荻窪駅北口からバス(0番・1番乗り場から乗車)
※ともに「桃井4丁目」下車すぐ
【内容】
IKTT(クメール伝統織物研究所)代表の森本喜久男さんによる活動報告、ならびにIKTTで制作されたカンボジア絹織物の展示と販売(入場無料)。
※問い合わせ先:e-mail:nishikawa@iktt.org [@を半角に変換してご送信ください]
より大きな地図で 西荻地域区民センター を表示
2013-11-23
12月7日、「織の海道vol.5 アジアへ、カンボジア」出版記念講演会開催
12月7日(土)夕方より、アーツ千代田3331で、日カンボジア友好60周年記念事業の『織の海道vol.05「アジアへ、カンボジア」』出版記念講演「クメールの美」と題して講演会と懇親会が行なわれます。森本さんも出席される予定です。
タイムテーブルなどイベントの詳細は、追って発表されるとのことです。
タイムテーブルなどイベントの詳細は、追って発表されるとのことです。
2013-11-16
「IKTTカレンダー2014」ができあがりました
おまたせしました。「IKTTカレンダー2014」ができあがりました。価格は1000円、A5判(上下に広げ、A4判サイズで使用)という仕様はこれまでと変わりません。
今回のカレンダーでは、NPO法人 織の海道実行委員会の協力を得て、『織の海道vol.05「アジアへ、カンボジア」』のために取材された木内博氏と小林克氏の写真を使用させていただきました。
この「IKTTカレンダー2014」は、池田のカフェギャラリー プテアのほか、11月22日~24日に京都・法然院で開催される展示報告会をはじめ、11月19日の米原市柏原(滋賀県)、11月20日の上越市高田(長野県)、11月22日の郡上市郡上八幡(岐阜県)での報告会会場でも販売いたします。
これらの会場でお求めになれない方は、information@iktt.org までお問い合わせください〔@を半角に変換してご送信ください〕。
今回のカレンダーでは、NPO法人 織の海道実行委員会の協力を得て、『織の海道vol.05「アジアへ、カンボジア」』のために取材された木内博氏と小林克氏の写真を使用させていただきました。
この「IKTTカレンダー2014」は、池田のカフェギャラリー プテアのほか、11月22日~24日に京都・法然院で開催される展示報告会をはじめ、11月19日の米原市柏原(滋賀県)、11月20日の上越市高田(長野県)、11月22日の郡上市郡上八幡(岐阜県)での報告会会場でも販売いたします。
これらの会場でお求めになれない方は、information@iktt.org までお問い合わせください〔@を半角に変換してご送信ください〕。
2013-11-15
大同生命国際文化基金による「アジアの現代文芸」のご紹介
森本さんは、これまでの「カンボジアにおける伝統に根ざした生活文化と自然再生への実践的な貢献」を評価され、公益財団法人 大同生命国際文化基金より2012年度の「大同生命地域研究特別賞」を授与されました。
その公益財団法人 大同生命国際文化基金は、アジア諸国の現代文芸を日本語に翻訳出版する「アジアの現代文芸」シリーズと、日本の文芸作品・文献をアジア各国語へ翻訳出版する「ジャパニーズ・ミラーズ」シリーズという、翻訳出版事業も手がけています。
最近では、こうした翻訳作品の電子書籍化も進めており、同基金のWebサイト上での無償公開もすすめています。
*
カンボジアに関する作品としては、2007年に翻訳出版された『地獄の一三六六日』(オム・ソンバット 著/岡田知子 訳)が、電子書籍化されています。
同基金による、この『地獄の一三六六日』の作品紹介は、以下のとおりです。
「著者自身のポル・ポト時代の体験を生々しく、かつ、客観的に記述した記録文学ともいえるものです。著者のオム・ソンバット氏は職業作家ではありませんが、ストーリーの展開や描写などが極めてよくまとめられています。1970年代後半のこのカンボジアの出来事を知ることで、人間の狂気、極限状態での家族愛、生死の意味、平和の重要性などをあらためて考えさせられる作品です。本作品は、2007年の『第43回日本翻訳出版文化賞』(日本翻訳家協会)受賞作品です。
その公益財団法人 大同生命国際文化基金は、アジア諸国の現代文芸を日本語に翻訳出版する「アジアの現代文芸」シリーズと、日本の文芸作品・文献をアジア各国語へ翻訳出版する「ジャパニーズ・ミラーズ」シリーズという、翻訳出版事業も手がけています。
最近では、こうした翻訳作品の電子書籍化も進めており、同基金のWebサイト上での無償公開もすすめています。
同基金による、この『地獄の一三六六日』の作品紹介は、以下のとおりです。
「著者自身のポル・ポト時代の体験を生々しく、かつ、客観的に記述した記録文学ともいえるものです。著者のオム・ソンバット氏は職業作家ではありませんが、ストーリーの展開や描写などが極めてよくまとめられています。1970年代後半のこのカンボジアの出来事を知ることで、人間の狂気、極限状態での家族愛、生死の意味、平和の重要性などをあらためて考えさせられる作品です。本作品は、2007年の『第43回日本翻訳出版文化賞』(日本翻訳家協会)受賞作品です。
2013-11-07
「IKTTカレンダー2014」制作中です
IKTT Japan では、2006年に IKTTカレンダーの制作をはじめました。IKTT の活動を紹介しつつ、なおかつ販売収益によってIKTTの活動支援となるツールはないものかと考えた結果、カレンダーの制作・販売に取り組むことにしたのです。
IKTT のシルクをお求めいただいた方のなかには、インターネットやメールをなさらない方もいらっしゃいます。シエムリアップの工房や「伝統の森」をまだ訪れたことがなく、森本さんのtwitterやfecebookをフォローしていない方や、この IKTT Japan News にアクセスされていない方たちに、カレンダーという印刷物で、IKTT の絣布や「伝統の森」の様子などをご紹介することもでき、またこのカレンダーをきっかけにして、IKTT の活動に興味を持たれる方もいるのではないかと考えてのことです。
都内では、高円寺の茶房・高円寺書林、西荻窪の信愛書店さんなどに取り扱いをお願いする予定です。関西では、池田のカフェギャラリーぷてあでの取り扱いをお願いしています。また、11月22日~24日に京都・法然院で開催される展示報告会をはじめ、柏原(滋賀県)、上越(長野県)、郡上(岐阜県)の各会場でも販売いたします。
上記の取り扱い場所でお求めになれない方は、information@iktt.org までお問い合わせください〔@を半角に変換してご送信ください〕。
2013-11-05
11月20日、上越市での報告会のご案内
11月20日(水)は、上越市で報告会を行ないます。会場では、IKTTのシルク等の販売も行ないます。
「IKTT(クメール伝統織物研究所)報告会」
アンコールワット近郊で伝統織物の復興に取り組む
森本喜久男さんのクメール織りの展示と活動報告会
と き:11月20日(水)
15:00 開場(展示と販売)
17:00 報告会
18:30 閉会(予定)
ところ:町屋交流館「高田小町」
新潟県上越市本町6-3-4(JR高田駅から徒歩10分)
入場・聴講:無料
問い合わせ先:e-mail:cyoko@valley.ne.jp(@を半角に変換して送信してください)
tel:090-3217-5317(ワイ・トラベルサービス 横田)
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「IKTT(クメール伝統織物研究所)報告会」
アンコールワット近郊で伝統織物の復興に取り組む
森本喜久男さんのクメール織りの展示と活動報告会
と き:11月20日(水)
15:00 開場(展示と販売)
17:00 報告会
18:30 閉会(予定)
ところ:町屋交流館「高田小町」
新潟県上越市本町6-3-4(JR高田駅から徒歩10分)
入場・聴講:無料
問い合わせ先:e-mail:cyoko@valley.ne.jp(@を半角に変換して送信してください)
tel:090-3217-5317(ワイ・トラベルサービス 横田)
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2013-11-03
11月19日、米原市での報告会・展示会のご案内
11月19日(火)は、滋賀県米原市柏原の「古ゞ屋(ここや)柏原西町」で報告会を行ないます。会場では、IKTTで織られた絹織物の展示・販売もあわせて行ないます。
IKTT 森本喜久男氏 報告会2013 滋賀
~布づくりは森づくりから始まり、そしてカンボジアの村づくりのモデルとなった~
と き:11月19日(火)
17:00 開場(展示販売)
18:00 報告会
19:00 交流会
ところ:古ゞ屋(ここや)柏原西町(滋賀県米原市柏原2120)
JR東海道本線柏原駅から徒歩約6分
アクセス:駅を背に真っ直ぐ50mほどで旧中山道にあたります。右方向へ道なりに500mほど進んだ右手にあります。
参加費:報告会のみ 無料 / 交流会 1500円(食事代込み)
定 員:25名 ※参加申し込みは、こちらから
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IKTT 森本喜久男氏 報告会2013 滋賀
~布づくりは森づくりから始まり、そしてカンボジアの村づくりのモデルとなった~
と き:11月19日(火)
17:00 開場(展示販売)
18:00 報告会
19:00 交流会
ところ:古ゞ屋(ここや)柏原西町(滋賀県米原市柏原2120)
JR東海道本線柏原駅から徒歩約6分
アクセス:駅を背に真っ直ぐ50mほどで旧中山道にあたります。右方向へ道なりに500mほど進んだ右手にあります。
参加費:報告会のみ 無料 / 交流会 1500円(食事代込み)
定 員:25名 ※参加申し込みは、こちらから
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2013-11-02
11月6日、大阪での講演会と展示販売のご案内
講演「これからの時代(未来)の実践経営」森本喜久男
【と き】11月6日(水)
講演 18:30から(開場18:00)
展示販売会 20:00から
【ところ】大阪 住友クラブ
大阪府大阪市西区江戸堀1-13-10
【参加費】1000円
以下、主催者からのメッセージです。
20年以上前のまだ内戦中のカンボジアに一人で渡り、当時途絶えていたアンコールの伝統織物を復興させ、現在もアンコールワット近くの電気も水道も通ってない森でおよそ300名のスタッフと伝統織物の生産をしている。私が現地で見たものは現在の産業社会の常識と全く違う手法で実践経営されてる現場でした。そしてここにはこれからの未来の経営として必要な何かがあると確信しました。ガイアの夜明け10周年スペシャルで取材され、ナショナルジオグラフィックでも特集された森本喜久男氏をカンボジアからお呼びして、これまでの実践や今後のビジョンなどから、経営とは何かを語って頂くことになりました。
また、講演と合わせて世界中から賞賛され、現地でしか販売されない織物を特別に展示販売もして頂けます。
2013-11-01
11月22日、郡上市でのお話会のご案内
11月22日(金)に、岐阜県郡上市の願蓮寺で、森本さんを招いてお話会が開催されます。会場では、IKTTで織られた絹織物の展示・販売もあわせて行ないます。
【クメール伝統織物研究所 森本喜久男さんのお話会】
森本喜久男お話会「「女性が生き生き働く織物村」
と き:11月22日(金)
13時30分~15時30分頃(13時開場)
ところ:郡上八幡 願蓮寺
(岐阜県郡上市八幡町島谷829)
長良川鉄道郡上八幡駅から徒歩約17分
参加費:無料(託児あり)
問い合わせ先:090-2939-7189 石徹白洋品店(平野)
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【クメール伝統織物研究所 森本喜久男さんのお話会】
森本喜久男お話会「「女性が生き生き働く織物村」
と き:11月22日(金)
13時30分~15時30分頃(13時開場)
ところ:郡上八幡 願蓮寺
(岐阜県郡上市八幡町島谷829)
長良川鉄道郡上八幡駅から徒歩約17分
参加費:無料(託児あり)
問い合わせ先:090-2939-7189 石徹白洋品店(平野)
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2013-10-24
台湾の北師美術館の工藝展で、IKTTの絣布と森本さんのローケツ染めが展示されます
2013-09-30
11月22-24日、京都・法然院での展示会・報告会のご案内
恒例の、京都の法然院での展示会・報告会のスケジュールが決まりました。
今年は11月22日(金)から24日(日)の3日間です。現地報告会は、24日(日)の午後1時からを予定しています。
森本喜久男・報告会「シエムリアップ 現地からの報告2013」
【とき】
11月22日(金)から24日(日)まで(展示と販売)
10時~16時(ただし、初日の22日は12時から)
※現地報告会は、24日(日)の午後1時より。
【ところ】
法然院 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町(TEL:075-771-2420)
(京都駅から市バス5番 錦林車庫行 浄土寺下車 徒歩10分)
※この時期の京都は、紅葉の最盛期でもあり、市内の道路事情はたいへん混雑しております。十分な余裕をもって、お越しください。
より大きな地図で 法然院(入口) を表示
今年は11月22日(金)から24日(日)の3日間です。現地報告会は、24日(日)の午後1時からを予定しています。
森本喜久男・報告会「シエムリアップ 現地からの報告2013」
【とき】
11月22日(金)から24日(日)まで(展示と販売)
10時~16時(ただし、初日の22日は12時から)
※現地報告会は、24日(日)の午後1時より。
【ところ】
法然院 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町(TEL:075-771-2420)
(京都駅から市バス5番 錦林車庫行 浄土寺下車 徒歩10分)
※この時期の京都は、紅葉の最盛期でもあり、市内の道路事情はたいへん混雑しております。十分な余裕をもって、お越しください。
より大きな地図で 法然院(入口) を表示
2013-09-23
バンテアイミエンチェイ州プノムスロックを訪ねる
2013年の夏、バンテアイミエンチェイ州プノムスロックへと向かった。今日は、特別にIKTTのスタッフが同行する。
シエムリアップを出発し、国道6号線を西へ。空港への分岐を右に見送り、直進する。四車線道路の状態はすこぶる良好。約1時間半でクララン(Kralanh)の町を通過し、さらに10分ほどで、右手に伸びる整備されたばかりのような直線道路に入った。未舗装ながら、コンバインを積んだ大型トラックが十分通行できるほどの道幅、道路脇にはカンボジアと日本の国旗の描かれた Trapaing Thmor Irrigation Site と書かれたプレートが掲げられていた(この一帯で、広域灌漑事業が実施されているのだ)。
地平線まで広がる水田の中を貫く道路を進むこと約20分。水田のなかに島のように浮かぶ集落をいくつか通過し、再び集落に入る。道が突き当たったところに、ナーガの像の置かれたこじんまりしたロータリーがあった。右手に進むと賑やかな一角、ここがプノムスロックの中心部らしい。もっとひなびた村を想像していたのだが、そうでもない。
商店が並ぶ一角を通り過ぎたあたりで車を停め、一軒の家に向かう。養蚕もやり、シルクとコットンの織りをしつつ、周辺の織り手からも布を預かり、シエムリアップの町に売りに行く仲買人のようなことをやっているという。家の裏手には10m×10mほどの桑畑があった。桑畑は他にもあるという。
通常の織り機の幅の倍近い織り機もあった。これで幅広のコットンのブランケットを織っている。織り柄は「プノムスロック柄」という、菱形状の独特のものだ。コットンの糸は、プノンペンから先染めした糸を買っているという。
続いて、すぐ近くのもう一軒の家に向かう。平べったい大ザルで蚕を飼っている。軒下には「まぶし」がぶら下がる。プノムスロックのまぶしは、カンポット州タコー村で森本さんが見たような葉のついたままの木の枝を梁から吊り下げるものではなく、葉を落した枯れ枝を束ねたかたちだ。
そして3軒目。ここでIKTTのスタッフが、2つの大袋に詰められた黄色い繭を受け取る。ときおり「伝統の森」に、大量に届く黄色い繭の供給地は、ここプノムスロックだった。
だが、この村の養蚕も曲がり角にきていた。現在、養蚕を行なっているのは、わずか17家族にまで減ってしまっているという。養蚕を止めて、タイへ出稼ぎに出る者が増えていた。クラランの町からタイ国境のポイペトまで約90キロ。状態のよくなった道路が、出稼ぎをさらに容易にした。内戦下でも養蚕が続けられ、その後、PASSというフランスのNGOの支援が入るなどしてきたこの村に、大きな変化が起きていた。
町からちょっと離れたところに、大きな人造湖があった。ポル・ポト時代に作られた堤で水をせき止めたダムを改修したもののようで、この水源を活用して広域灌漑事業が進められている。ポル・ポト派の遺構で、後世の役に立っているものもあるのだ。
*
ここプノムスロックは、森本さんが1996年のユネスコから委託された調査の際、州都シソポンから向かおうとしたときに「昨日、そこへの道で国連機関の車が手榴弾でふっ飛ばされた」と聞き、調査を断念したところである。
その後、いくつかの縁が重なるなかで、プノムスロックの黄色い生糸はシエムリアップのIKTTへと届けられるようになった。そして今では、「伝統の森」に黄色い繭の状態で届くようになっている。
生糸の生産地での状況の大きな変化は、今後のIKTTの活動、そしてカンボジアでの伝統織物の再興にどんな影響を与えるのだろうか。
シエムリアップを出発し、国道6号線を西へ。空港への分岐を右に見送り、直進する。四車線道路の状態はすこぶる良好。約1時間半でクララン(Kralanh)の町を通過し、さらに10分ほどで、右手に伸びる整備されたばかりのような直線道路に入った。未舗装ながら、コンバインを積んだ大型トラックが十分通行できるほどの道幅、道路脇にはカンボジアと日本の国旗の描かれた Trapaing Thmor Irrigation Site と書かれたプレートが掲げられていた(この一帯で、広域灌漑事業が実施されているのだ)。
地平線まで広がる水田の中を貫く道路を進むこと約20分。水田のなかに島のように浮かぶ集落をいくつか通過し、再び集落に入る。道が突き当たったところに、ナーガの像の置かれたこじんまりしたロータリーがあった。右手に進むと賑やかな一角、ここがプノムスロックの中心部らしい。もっとひなびた村を想像していたのだが、そうでもない。
商店が並ぶ一角を通り過ぎたあたりで車を停め、一軒の家に向かう。養蚕もやり、シルクとコットンの織りをしつつ、周辺の織り手からも布を預かり、シエムリアップの町に売りに行く仲買人のようなことをやっているという。家の裏手には10m×10mほどの桑畑があった。桑畑は他にもあるという。
通常の織り機の幅の倍近い織り機もあった。これで幅広のコットンのブランケットを織っている。織り柄は「プノムスロック柄」という、菱形状の独特のものだ。コットンの糸は、プノンペンから先染めした糸を買っているという。
続いて、すぐ近くのもう一軒の家に向かう。平べったい大ザルで蚕を飼っている。軒下には「まぶし」がぶら下がる。プノムスロックのまぶしは、カンポット州タコー村で森本さんが見たような葉のついたままの木の枝を梁から吊り下げるものではなく、葉を落した枯れ枝を束ねたかたちだ。
そして3軒目。ここでIKTTのスタッフが、2つの大袋に詰められた黄色い繭を受け取る。ときおり「伝統の森」に、大量に届く黄色い繭の供給地は、ここプノムスロックだった。
だが、この村の養蚕も曲がり角にきていた。現在、養蚕を行なっているのは、わずか17家族にまで減ってしまっているという。養蚕を止めて、タイへ出稼ぎに出る者が増えていた。クラランの町からタイ国境のポイペトまで約90キロ。状態のよくなった道路が、出稼ぎをさらに容易にした。内戦下でも養蚕が続けられ、その後、PASSというフランスのNGOの支援が入るなどしてきたこの村に、大きな変化が起きていた。
町からちょっと離れたところに、大きな人造湖があった。ポル・ポト時代に作られた堤で水をせき止めたダムを改修したもののようで、この水源を活用して広域灌漑事業が進められている。ポル・ポト派の遺構で、後世の役に立っているものもあるのだ。
その後、いくつかの縁が重なるなかで、プノムスロックの黄色い生糸はシエムリアップのIKTTへと届けられるようになった。そして今では、「伝統の森」に黄色い繭の状態で届くようになっている。
生糸の生産地での状況の大きな変化は、今後のIKTTの活動、そしてカンボジアでの伝統織物の再興にどんな影響を与えるのだろうか。
2013-09-22
タケオ州の織りの村を訪ねる
2013年の夏、カンポット州に続いてタケオ州の織物の村を訪ねた。
朝8時半、プノンペンを出発し、国道2号線を南下する。最近のシェムリアップ周辺に作られた新しい道路を知る者としては「国道にしてはお粗末」という印象だ。が、あちこちで道路修復や拡幅工事が行なわれているので、近いうちに立派な国道に生まれ変わるはず。
10時過ぎ、カンダール州からタケオ州バティ郡に入り、チャンバック(chambak)の集落を通過。まもなくサムラオン郡に入る。左手に見えてきた小さな山が、プノム・チソー(Phnom Chisor)だという。
プノム・ダ・テンプル(Phnom Da Temple)の山門のところで国道を左折。プノム・チソーを目指して進む。「プノム・チソーへは3つのルートがある」とドライバー氏。確信をもってこのルートを選んだんだという口ぶりだ。車の窓から道の両側の家々をのぞき込むと、高床式家屋の床下には織り機に向かう人影が確認できる。なるほど、タケオの「織りの村」にやってきたという実感がわく。
プノム・チソーの麓で、右手からの舗装道路に合流。これにはドライバー氏もびっくりした模様。
森本さんと何度も訪れたかつての記憶をたどりながら、道路右側の、とある家を探すドライバー氏。その途中、2人乗りのバイクとすれ違った。後部荷台に乗っていた男の子が抱えているのは、括り終えた緯糸が掛かったままの括り枠。まさに絣織の村ならではの光景だ。
ドライバー氏が、一軒の家にアタリをつけて車を停めた。そこは、かつて森本さんと仕事をしたことのある織り手の家だった。二階建ての家から出てきたのは、その家の旦那さん。森本さんと奥さんが写っている額入りの写真を見せてくれた。旦那さんも括りをするようで、バイヨンの尊顔、アンコール・ワット、ジャヤヴァルマン7世の像を括った作品が額装されて飾ってある。家の横手の作業場だったと思われるところには、使われなくなった織り機が3台残る。ドライバー氏によると「この家は、森本さんの指導を受けた後、人を集めて絣布を制作するようになった。もともとは粗末な家に住んでいたが、この家を建てるまでになった成功者なんだ」とのこと。
その隣も、そのさらに隣の家も、絣布を織っている。織り機に掛かっていたのは、ピンク主体の孔雀の図柄。非常に絵画的だ。
奥さんは、今は別のところで織っているとのことで、旦那さんが電話してくれ、そこへ移動することに。
途中、サイワ・マーケット(1995年に森本さんがフィールドワークを行なったときのユネスコへの報告書によれば、ここが近在の生糸や絣布の集積地)を通過。当然ここにも寄るものと思っていたが、「見るところはない」とドライバー氏。しばらく進んだ先の、看板も出ていない家の入り口で、一人の女性が待っていてくれた。彼女が、先の写真に写っていた織り手その人。案内されたのは、作業中の織り機が3台並ぶ工房だった。彼女が織っているのは、花柄がモチーフの、金色に染められたスカーフサイズの絣布、日本からのオーダーなのだという。
工房を辞して、舗装道路から脇道に入る。水田や木々の間に点在する家々。その多くの軒下には、織り機が見える。男性が織り機に向かっているのを見つけ、訪ねてみる。昼食間近なので奥さんが食事の準備をし、その間、旦那が織っていたのだという。誰もが織り機に向かう環境が、ここにはある。
織り機の置かれた家々を左右に見ながら、集落をいくつか通り過ぎ、T字路を右折し左折し、水田の中の細い道をくねくねと1時間ほど進み、いいかげん道に迷ったかなという頃、ちょっと広い道に出た。なんとそこが、バティ郡のペイ村だった。
じつは、舗装道路を左折してからの位置関係からすると、プレイカバスからチャンバックへ向かう道に出るのではないかと、地図をにらんで考えていたのだが、ドライバー氏に「ペイ村」とか「パイ村」と言ってもまったく判ろうとしない(発音は、パイでもペイでもなかったのがコトの真相らしい)。ちなみに地図は、プノンペンのモニヴォン通りにある国際書店で州別の詳細地図を入手できた。
車を停めたドライバー氏が「ちょっと待て」と言って車を降りた。そのすぐ先の家が、なんと、IKTTの織りのチーフ、ソガエットさんの妹の家。その隣は、同じくIKTTのワンニーさんの実家。ソガエットさんの妹の家で織った絣布を見せてもらう。精緻な括り、打ち込みのしっかりした布目の揃った織り、さすが腕がいい。残念だったのは、はっきりしすぎるほどの青が基調だったこと。織りの産地ゆえに、自然染色で、というわけにはいかないのが現状であるらしい。
2013-09-13
ロシナンテス川原尚行氏「プロフェッショナル 仕事の流儀」に登場
森本さんとも何かとご縁のあるNPO法人ロシナンテス代表の川原尚行医師が、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」に登場します。
以下、NHKオンラインの番組紹介から再掲します。
第211回 2013年9月16日(月) 放送予定
アフリカの大地、志で駆ける 医師・国際NGO代表・川原尚行
長く内戦が続き、テロ支援国家として経済制裁を受けているアフリカ・スーダン。諸外国の援助が打ち切られる中、8年に渡り支援を続ける日本人がいる。国際NGO代表・川原尚行だ。その経歴は異色。外務省の医務官としてスーダンで働いていたが、地方の悲惨な医療の状況を見て、職を辞めることを決意する。ラグビー部だった高校時代の仲間や友人たちの協力で寄付金を集め、NGOを設立。以来、文化や宗教の垣根を越えて村に飛び込み、医療だけでなく、井戸や学校作りなどにも取り組んできた。「人をなおし、地域をなおす」。壮大な挑戦を続ける男の日々に、密着!
なお、この再放送は、9月20日(木曜深夜)0時40分からの予定です。
以下、NHKオンラインの番組紹介から再掲します。
第211回 2013年9月16日(月) 放送予定
アフリカの大地、志で駆ける 医師・国際NGO代表・川原尚行
長く内戦が続き、テロ支援国家として経済制裁を受けているアフリカ・スーダン。諸外国の援助が打ち切られる中、8年に渡り支援を続ける日本人がいる。国際NGO代表・川原尚行だ。その経歴は異色。外務省の医務官としてスーダンで働いていたが、地方の悲惨な医療の状況を見て、職を辞めることを決意する。ラグビー部だった高校時代の仲間や友人たちの協力で寄付金を集め、NGOを設立。以来、文化や宗教の垣根を越えて村に飛び込み、医療だけでなく、井戸や学校作りなどにも取り組んできた。「人をなおし、地域をなおす」。壮大な挑戦を続ける男の日々に、密着!
なお、この再放送は、9月20日(木曜深夜)0時40分からの予定です。
2013-09-07
カンポット州タコー村を訪ねる
2013年の夏、カンポット州のタコー村を訪れた。ここは、森本さんがユネスコのコンサルタントとして1995年に実施したフィールドワークのなかで出会った「つい最近まで養蚕をしていた」村であり、その後、ここでカンボジアの「伝統的養蚕」を再開させようと、森本さんが足しげく通った村である。
*
プノンペンを出発し、国道3号線をひたすら南下。タケオ州アンク・タソム(Ank Tasaom)を過ぎ、2時間半ほどでトラム・カッ(Tram Kak)の市場に到着。この集落を通過したところで脇道に入る。
17~18年前に、森本さんを乗せて何度もタコー村に通ったというドライバー氏は、「当時はこんなにまともな道はなかったよ」といいながら車を進めていく。が、さすがに当時とはずいぶん様子が変わっているようで、「お寺を4つ通り越した先だと確認してある」というものの、道沿いに山門があって本堂はずっと先の小高い丘の麓という寺もあり、それを含めるとすでに少なくとも5つは寺の前を通り過ぎているはず。すれ違うバイクに道を尋ね、携帯電話でどこかに確認しつつ、国道を離れてからほぼ1時間、ようやくタコー村に到着した。
まず訪ねたのは、当時の養蚕グループのとりまとめ役だったポゥンさんの家。ポゥンさん自身はすでに亡くなられてしまったが、奥さんのオウ・モムさんにご挨拶。今も使っているらしい、糸引きの道具一式を出してくれていた。見上げれば、梁の上には、蚕を育てるときに使う大きなザルもある。
家の周囲を眺めると、軒先には大きな水甕が並び、ヤシの木やパパイヤの木が育ち、バナナも茂っている。庭先には溜池もあった。家のすぐ裏手には、大きく育った1本の桑の木が残っていた。電気は来ているけれど、今も天水に頼る村の暮らしがうかがえる。ときおり雨のパラつく季節のせいか、緑も映え、想像していたよりも豊かな村という印象だ。
次に訪れたのは、現在の「伝統の森」村長トウルさんの実家。オウ・モムさんの家からさほど離れているわけではないが、雨季になれば寸断されるであろう畦道のような道を進む。
トウルさんの奥さんのお父さんも待っていてくれた。親族での記念写真(このプリントは後日トウルさんにお届けした)。ぼんやり庭先を眺めていると、そのすぐ先を牛たちが通り過ぎて行く。「伝統の森」のあるピアックスナエン周辺でも、よく牛を見かけるのだが、ここカンポット州では、牛の存在感がより大きいように思えた。
当時を知るドライバー氏によれば、「モリモトがこの村に来たことで、養蚕が再開できて皆ハッピーだった。が、1997年の政変以降、モリモトが来なくなってからはこの村の養蚕も次第に廃れてしまった」とのこと。養蚕が村びとたちの経済的自立を助けると考えていた森本さんの思いと、村びとたちの思いには、いくぶんの齟齬があったのかもしれない。
*
IKTTがシエムリアップに移転した翌年だったか、森本さんに「タコー村の養蚕は、その後どうなっているんですか?」と尋ねたことがある。そのとき、森本さんはこんなことを話してくれた。
「復活した養蚕の村ということで地元の新聞やテレビで紹介され、それを知ったいくつかのNGOなどが入りこんでいたので、あえて行かずにしばらく距離をおいていた時期があったんだ。僕の知らないところで、『森本からの紹介だ』と言って取材に入ったテレビクルーが、撮影のために至近距離で蚕にライトを当てて蚕が弱ってしまった、なんて話も聞いていたからね」
養蚕復活の種は播いた。それをどう育てるかは、彼ら自身の問題だ、という森本さんなりの判断があったのかもしれない。
ともあれ、2002年の秋には、森本さんは再びタコー村を訪れる。「伝統の森」再生計画を始めるにあたり協力してもらえないかと、村の長老たちに相談に行ったのだ。そして、それを受けてタコー村の若者たちがピアックスナエンまで開墾にやってきたことが、現在の「伝統の森」の第一歩となった。
2013-08-27
台湾での日々
台湾で行なわれた染色ワークショップについて、8月26日付で配信されたメールマガジン「メコンにまかせ」(vol.286)からの引用で、ご紹介します。
先日、台湾の国立工芸開発センターの方々に招かれ、5日間のワークショップを開催。講演と、自然染色とロウケツ染めの講習を行なった。主催されたのは、昨年マレイシアのクチンで開催された自然繊維と自然染色のシンポジウムで出会った人たち。
ワークショップの参加者の年代も幅広く、その熱心さに驚く日々を過ごした。わたしが、京都、タイ、カンボジアと40年のうちに培ってきた、その秘伝を伝えることができたと思っている。しかし、基本は自然と向き合う心、その大切さを伝えることができればと願った。
台中の郊外、三義にある「卓也小屋」という琉球藍の農場も訪ねさせていただいた。驚いたことに、本当に大規模に藍の栽培が行われていた。日本の藍の生産地を訪れて学び、試行錯誤のなか、ここまで広がってきたことを聞き、改めて驚かされた。
今回の講習会の中心を担っておられる先生たちも、じつは日本の大学で染織を学んだ人たちが中心となり、台湾の地で根づき、花開いたもの。今回のワークショップは、その恩師である金沢美術工芸大学の城崎先生との合同での開催であった。城崎先生は、ミャンマーでも過去10年間、現地の工芸の発展に寄与されている。素晴らしい活動を継続されてきている、まさに人を育て、種を蒔く仕事。
講習を終え、センターの所長さんや担当の先生から、そして受講生から過分の感謝の心をいただいた。最後の夕暮れ、新幹線に乗り、台中から台北へ移動。台北の国立台北教育大学の、新しく改装されたモダンなミュージアムを訪れた。
ミュージアムの10月に予定されている第一回の展示会、そこでは台湾の工芸の紹介をする予定だとお聞きした。そして驚いたことに、IKTTの活動と絣布の紹介を併せて開催したいと相談された。
「いい布を作るためには、いい土がいる」そのIKTTの心、それを紹介したいと、言っていただいた。嬉しい。しかし、期間は限られている。嬉しく、しかし慌ただしく、その準備に入らなければならない。
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から、一部加筆訂正のうえ再掲】
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。
先日、台湾の国立工芸開発センターの方々に招かれ、5日間のワークショップを開催。講演と、自然染色とロウケツ染めの講習を行なった。主催されたのは、昨年マレイシアのクチンで開催された自然繊維と自然染色のシンポジウムで出会った人たち。
ワークショップの参加者の年代も幅広く、その熱心さに驚く日々を過ごした。わたしが、京都、タイ、カンボジアと40年のうちに培ってきた、その秘伝を伝えることができたと思っている。しかし、基本は自然と向き合う心、その大切さを伝えることができればと願った。
台中の郊外、三義にある「卓也小屋」という琉球藍の農場も訪ねさせていただいた。驚いたことに、本当に大規模に藍の栽培が行われていた。日本の藍の生産地を訪れて学び、試行錯誤のなか、ここまで広がってきたことを聞き、改めて驚かされた。
今回の講習会の中心を担っておられる先生たちも、じつは日本の大学で染織を学んだ人たちが中心となり、台湾の地で根づき、花開いたもの。今回のワークショップは、その恩師である金沢美術工芸大学の城崎先生との合同での開催であった。城崎先生は、ミャンマーでも過去10年間、現地の工芸の発展に寄与されている。素晴らしい活動を継続されてきている、まさに人を育て、種を蒔く仕事。
講習を終え、センターの所長さんや担当の先生から、そして受講生から過分の感謝の心をいただいた。最後の夕暮れ、新幹線に乗り、台中から台北へ移動。台北の国立台北教育大学の、新しく改装されたモダンなミュージアムを訪れた。
ミュージアムの10月に予定されている第一回の展示会、そこでは台湾の工芸の紹介をする予定だとお聞きした。そして驚いたことに、IKTTの活動と絣布の紹介を併せて開催したいと相談された。
「いい布を作るためには、いい土がいる」そのIKTTの心、それを紹介したいと、言っていただいた。嬉しい。しかし、期間は限られている。嬉しく、しかし慌ただしく、その準備に入らなければならない。
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から、一部加筆訂正のうえ再掲】
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2013-08-26
織の海道 vol.05「アジアへ、カンボジア」まもなく完成
2013-08-10
8/14-24、地球環境パートナーズシッププラザでのイベントのお知らせ
8月14日から24日まで、渋谷のGEOC(地球環境パートナーズシッププラザ)において「自然・文化がある幸せを次世代へ:森林と水と文化・まなびのエコステーション」と題してのイベントが開催されます。
このイベントは、荒廃する国内の人工林の再生に取り組む「緑のダム北相模」染織を軸として文化発信を行なう「織の海道実行委員会」、カンボジアでの遺跡保護と人材養成活動を行なう「上智大学アジア人材育成研究センター」の3団体による、それぞれの次世代に向けた活動を互いのまなびに繋げ、新しい展開を目指す参加型イベントです。
入場無料、平日10時から18時まで、土曜日は10時から17時まで開催されます。(日曜日は休館)
また、8月17日と24日には、それぞれの活動に関連した講演会も予定されています。
会場では、織の海道実行委員会制作の『アジアへ、カンボジア』を見ることもできると思います。
と き:8月14日から24日まで
ところ:GEOC(地球環境パートナーズシッププラザ)
渋谷区神宮前5-53-70国連大学ビル1F(青山大学向かい、こどもの城となり)
2013-07-26
2004年、森本さんがロレックス賞受賞時に作成された映像のご紹介
森本さんが2004年にロレックス賞(The Rolex Awards for Enterprise)を受賞した際に、ナショナルジオグラフィックのビデオチームによって作成されたショートフィルムが、ロレックス賞の公式サイト上で公開されています。同サイトにある森本さんの紹介ページ(英文)も、あわせてご覧ください。
2013-07-25
2004年、パリ・コンコルド広場のそばにて
記念すべき受賞式の日、パリ・コンコルド広場のそばにて。
2004年、まだ動き始めたばかりの「伝統の森」プロジェクト。最終選考の段階で選考委員から、ニューヨークやバンコク、そして大阪にいるテキスタイルや人類学者に、森本のプロジェクトの同様の他のプロジェクトとの違いと評価を尋ねるメイルや電話が飛び交った。選考委員には、かの宇宙飛行士、毛利さんも。
2013年、伝統の森の事業が今日の姿に成長することが出来た、その大きな支えをスイスの時計メーカーが主催する、ロレックス賞を受賞させていただき、励まされたことによる力が大きい。
現在の伝統の森の村であれば、容易に理解できる。しかし、まだ、これから達成されるであろう、その熱意とビジョンを当時、評価していただいた。今日、雨に揺れる森の木々のなかを歩きながら、あらためて深く感謝の気持ちを感じた。----以上、2013年7月30日付の森本さんのfecebookからの再掲です。
2013-07-24
2013-07-15
ぢゃがいもさんのIKTT「伝統の森」レポート
シエムリアップで日本式指圧マッサージ店「SHIATSU~ぢゃがいも~」を営む、ぢゃがいもさんがごく最近の「伝統の森」を動画レポートされています。ご覧ください。
2013-06-28
「鉄の道 布の道 写真と布が織りなすアジアの暮らし展」
7月4日から21日まで、池田のカフェギャラリー プテアで「鉄の道 布の道 写真と布が織りなすアジアの暮らし展」が開催されます。
20年間にわたってアジアの鉄道と人との情景を捉えてきた写真家・米屋こうじさんの作品と、一枚づつ丁寧に織られたインドとカンボジアの手仕事の布によるコラボ展です。手仕事の布は、インドを旅するsinduさんが集めたインドの布と、IKTT(クメール伝統織物研究所)のクメール絣です。
ひっそりと佇む古い長屋で、写真と布が織りなすアジアの暮らしを感じてください。
とき:7月4日(木)から7月21日(日) 12時から20時まで[月・火・水はお休みです]
ところ:cafe gallery phteah(プテア)
池田市菅原町10-8
TEL:072-737-5326
阪急池田駅1番出口より徒歩5分
20年間にわたってアジアの鉄道と人との情景を捉えてきた写真家・米屋こうじさんの作品と、一枚づつ丁寧に織られたインドとカンボジアの手仕事の布によるコラボ展です。手仕事の布は、インドを旅するsinduさんが集めたインドの布と、IKTT(クメール伝統織物研究所)のクメール絣です。
ひっそりと佇む古い長屋で、写真と布が織りなすアジアの暮らしを感じてください。
とき:7月4日(木)から7月21日(日) 12時から20時まで[月・火・水はお休みです]
ところ:cafe gallery phteah(プテア)
池田市菅原町10-8
TEL:072-737-5326
阪急池田駅1番出口より徒歩5分
2013-05-16
5月27日、早稲田大学でロシナンテス川原尚行氏の講演会が開催されます
森本さんともご縁のある、スーダンと東北の地で医療を中心にした支援活動を行なっているNPO法人ロシナンテス代表の川原尚行氏の講演会が、早稲田大学で開催されます。
今回は、ロシナンテスのスーダン国内での活動中止を命じた、スーダン政府の人道支援委員会(HAC)のメンバーとのシンポジウムとのことです。
と き:2013年5月27日(月) 18:30-20:00
ところ:早稲田大学 早稲田キャンパス14号館401教室
※入場無料・予約不要(直接会場にお越し下さい)
※問合先:早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター担当教員 岩井雪乃 様(Tel:03-3203-4192)
今回は、ロシナンテスのスーダン国内での活動中止を命じた、スーダン政府の人道支援委員会(HAC)のメンバーとのシンポジウムとのことです。
と き:2013年5月27日(月) 18:30-20:00
ところ:早稲田大学 早稲田キャンパス14号館401教室
※入場無料・予約不要(直接会場にお越し下さい)
※問合先:早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター担当教員 岩井雪乃 様(Tel:03-3203-4192)
2013-05-02
エジプトオーガニックコットン天然染タオル発売中
無印良品のエジプトオーガニック天然染タオル(フェイスタオル、コンパクトバスタオル)が主要店舗でリリースされています。
今回のラインナップは、ココヤシの殻を使って染めたもの2種(ヤシ〔1〕、ヤシ〔2〕)と、バラの茎を使って染めたもの2種(バラ〔1〕、バラ〔2〕)のようです(昨年9月に先行リリースされたときとは色の名づけ方もかわっています)。
ネット上でいくつか検索したところ、イオンモール福津の無印良品と、柏高島屋ステーションモールの無印良品では、数量限定ながら入荷しているようです。
また、無印良品ネットストアでも、一部の商品は申し込み可能のようです。
フェイスタオルは税込650円、コンパクトバスタオルは税込1,200円です。ご興味のある方は、お早めにお求めください。
2013-05-01
ガイアの夜明け「地球を救うヒット商品とは」がDailymotionで公開中
昨年(2012年)9月11日に放送されたガイアの夜明け「地球を救うヒット商品とは」がDailymotionで公開されています。
無印良品がオーガニックな製品を増やしていくなかで、森本さんの協力を得て、エジプト産のオーガニックコットンのタオルを天然染で製品化するという取り組みをご覧ください。
2013-04-22
4月23日、京都今出川通、ほんやら洞で「お話会」開催
直前のご案内になりますが、京都今出川通りの、ほんやら洞でお話会が開催されます。
「伝統の森」事業をはじめた2002年から10年が経ち、新しい次の10年に向かって動き始めているIKTTの活動を『受け継がれた、手の記憶』と題してお話していただきます。
と き:2013年4月23日(火)15時から
ところ:ほんやら洞
京都市上京区今出川通寺町西入ル大原口町229
TEL:075-222-1574
「伝統の森」事業をはじめた2002年から10年が経ち、新しい次の10年に向かって動き始めているIKTTの活動を『受け継がれた、手の記憶』と題してお話していただきます。
と き:2013年4月23日(火)15時から
ところ:ほんやら洞
京都市上京区今出川通寺町西入ル大原口町229
TEL:075-222-1574
2013-04-19
4月25日、池田のカフェギャラリー プテアで「お話会」開催
森本さんの一時帰国にあわせ、池田のカフェギャラリー プテアでのお話会が開催されます。
「伝統の森」事業をはじめた2002年から10年が経ち、新しい次の10年に向かって動き始めているIKTTの活動を『受け継がれた、手の記憶』と題してお話していただきます。
と き:2013年4月25日(木)19時から(20時30分終了予定)
ところ:cafe gallery phteah(プテア)
池田市菅原町10-8
TEL:072-737-5326
阪急池田駅1番出口より徒歩5分
会 費:入場無料
定 員:20名(できるだけ予約お願いします)
申込み: info@phteah.net(@を半角にして送信願います) または 072-737-5326
※クメール伝統織物研究所のカンボジアシルクの販売もあります!
※写真は、2012年7月に開催されたプテアでの森本さんのお話会の様子です。
「伝統の森」事業をはじめた2002年から10年が経ち、新しい次の10年に向かって動き始めているIKTTの活動を『受け継がれた、手の記憶』と題してお話していただきます。
と き:2013年4月25日(木)19時から(20時30分終了予定)
ところ:cafe gallery phteah(プテア)
池田市菅原町10-8
TEL:072-737-5326
阪急池田駅1番出口より徒歩5分
会 費:入場無料
定 員:20名(できるだけ予約お願いします)
申込み: info@phteah.net(@を半角にして送信願います) または 072-737-5326
※クメール伝統織物研究所のカンボジアシルクの販売もあります!
※写真は、2012年7月に開催されたプテアでの森本さんのお話会の様子です。
2013-04-01
團雅司さんによる「蚕まつり2013」スライドショーのご案内
写真家の團雅司さんが、Webサイト「2013 Silk Worm Festival」で、「蚕まつり2013」と「伝統の森」の様子をスライドショーで紹介されています。ぜひともご覧ください。
團さんは、2009年にも、「伝統の森」を訪れていらっしゃいます。そのときの映像もご覧ください。
團さんは、2009年にも、「伝統の森」を訪れていらっしゃいます。そのときの映像もご覧ください。
2013-03-31
「伝統の森」の菩提樹のこと
「伝統の森」の菩提樹について、2月10日付で配信されたメールマガジン「メコンにまかせ」(vol.283)からの引用で、ご紹介します。
新年を迎え、「伝統の森」の入口近くにある菩提樹の参拝に、子どもたちと出かけることにした。この菩提樹は不思議な縁でここに植えられている。
12年前、シェムリアップの町の外れに住み始めた家。元々、そのあたりには古い中国寺院があったと思えるところ。内戦の混乱のなかで、その寺院は跡形もなく壊されてしまったようで、二軒隣の家の裏手には、当時の寺院の跡を物語るような石組みが今も残っている。
そんなところだから、大きな菩提樹の木があったとしても不思議ではない。わたしが、そこで暮らし始めてしばらくすると、家の前の地面から小さな菩提樹の芽が出てきた、最初はわたしも深く考えず、その10センチほどの新芽を、他の雑草と同じように切り捨てた。すると、またしばらくして新しい新芽がニョキと出てきた。不思議な縁だと、様子を見ながら、新芽が20センチほどになったときに、その出てきている石垣の隙間から細根を切らないように掘り起こし、とりあえず植木鉢に移した。幸いにも、そのまま根付き、育ってくれた。
ちょうどそのころ、動き始めた「伝統の森」再生計画。「伝統の森」の一角にその菩提樹の苗木を植えることにした。それからはや10年。「伝統の森」事業が育つのと同じく、菩提樹の木も育ってくれている。雑木林の中だから、周りの木も育ち、菩提樹のあたりは日陰になっていた。一年ほど前に周りの木を切り、菩提樹が育ちやすい環境にした、それから、ちょうど一年。
最近では、わたしは、どこか海外や長旅に出かけるときは、必ずこの菩提樹に挨拶して出て行くようにしている。不思議なもので愛着も湧いてくる。じつは牛の神様プレア・コーを奉納することを決めたとき、この菩提樹のそばにと初めは考えていた。ところが先日、気が変わった。もう少しこの菩提樹の木の周りを整備してから、牛の神様をここにお迎えしようと思うようになった。そのため、プレア・コーの奉納の儀式は、仮の家となる、わたしの家のそばで執り行うことにした。
シェムリアップにあった古い中国寺院の菩提樹が、今ではアンコールトム郡のIKTTの村に暮らし始めている。わたしは、菩提樹にはその古い中国寺院の神様の心が宿っていると、みんなに説明するようにしている。それは、本当の話。わずか20センチの木の芽が、今では7メートルほどの木に成長している。生命力とは、すごいもの。
中国正月の元旦の今朝、お年玉をもらって幸せそうな子どもたちも連れ、村の人たちと一緒に、この菩提樹へお詣りをすることができた。感謝。
「伝統の森」には、もともとの土地の神様、そして古い中国寺院の神様、近いうちには牛の神様もやって来られる。本当に八百万の神様に見守られながら「伝統の森」が末永く発展していってくれればと願うだけである。
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から、一部加筆訂正のうえ再掲】
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。
新年を迎え、「伝統の森」の入口近くにある菩提樹の参拝に、子どもたちと出かけることにした。この菩提樹は不思議な縁でここに植えられている。
12年前、シェムリアップの町の外れに住み始めた家。元々、そのあたりには古い中国寺院があったと思えるところ。内戦の混乱のなかで、その寺院は跡形もなく壊されてしまったようで、二軒隣の家の裏手には、当時の寺院の跡を物語るような石組みが今も残っている。
そんなところだから、大きな菩提樹の木があったとしても不思議ではない。わたしが、そこで暮らし始めてしばらくすると、家の前の地面から小さな菩提樹の芽が出てきた、最初はわたしも深く考えず、その10センチほどの新芽を、他の雑草と同じように切り捨てた。すると、またしばらくして新しい新芽がニョキと出てきた。不思議な縁だと、様子を見ながら、新芽が20センチほどになったときに、その出てきている石垣の隙間から細根を切らないように掘り起こし、とりあえず植木鉢に移した。幸いにも、そのまま根付き、育ってくれた。
ちょうどそのころ、動き始めた「伝統の森」再生計画。「伝統の森」の一角にその菩提樹の苗木を植えることにした。それからはや10年。「伝統の森」事業が育つのと同じく、菩提樹の木も育ってくれている。雑木林の中だから、周りの木も育ち、菩提樹のあたりは日陰になっていた。一年ほど前に周りの木を切り、菩提樹が育ちやすい環境にした、それから、ちょうど一年。
最近では、わたしは、どこか海外や長旅に出かけるときは、必ずこの菩提樹に挨拶して出て行くようにしている。不思議なもので愛着も湧いてくる。じつは牛の神様プレア・コーを奉納することを決めたとき、この菩提樹のそばにと初めは考えていた。ところが先日、気が変わった。もう少しこの菩提樹の木の周りを整備してから、牛の神様をここにお迎えしようと思うようになった。そのため、プレア・コーの奉納の儀式は、仮の家となる、わたしの家のそばで執り行うことにした。
シェムリアップにあった古い中国寺院の菩提樹が、今ではアンコールトム郡のIKTTの村に暮らし始めている。わたしは、菩提樹にはその古い中国寺院の神様の心が宿っていると、みんなに説明するようにしている。それは、本当の話。わずか20センチの木の芽が、今では7メートルほどの木に成長している。生命力とは、すごいもの。
中国正月の元旦の今朝、お年玉をもらって幸せそうな子どもたちも連れ、村の人たちと一緒に、この菩提樹へお詣りをすることができた。感謝。
「伝統の森」には、もともとの土地の神様、そして古い中国寺院の神様、近いうちには牛の神様もやって来られる。本当に八百万の神様に見守られながら「伝統の森」が末永く発展していってくれればと願うだけである。
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から、一部加筆訂正のうえ再掲】
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2013-03-28
「蚕まつり2013」レポート(その6)蚕供養
翌朝早く、森本さんのところに村長のトオルさんがやってきました。「忘れていたことがあった。菩提樹を祀っていなかった」。
「伝統の森」の入り口近くに、シエムリアップの工房から移植した菩提樹の木があります。かつて中国寺院があったと思われる土地から芽吹いた菩提樹です。この木もまた、「伝統の森」を守っているのだと森本さんはいいます。その木の前で、改めて「伝統の森」の平穏と発展を祈りました。
やがて、僧侶たちが到着しました。蚕供養の準備が進められていきます。
ふたたび、プリンセスが到着されました。昨日より、さらに皆に親しげに挨拶をされています。
「蚕供養」が始まりました。僧侶たちによる読経が続きます。
儀式の最後では、僧侶たちへお布施を行ないます。お布施の品一式をそれぞれの僧侶の前にお供えし、その後は順に、参列者たちが僧侶の托鉢に炊いた米をよそっていきます。こうした布施行為そのものが、在家の功徳を積むとされるのです。
すべての儀式が終わり、最後はプリンセスや郡の副代表と記念写真です。
「伝統の森」の入り口近くに、シエムリアップの工房から移植した菩提樹の木があります。かつて中国寺院があったと思われる土地から芽吹いた菩提樹です。この木もまた、「伝統の森」を守っているのだと森本さんはいいます。その木の前で、改めて「伝統の森」の平穏と発展を祈りました。
やがて、僧侶たちが到着しました。蚕供養の準備が進められていきます。
ふたたび、プリンセスが到着されました。昨日より、さらに皆に親しげに挨拶をされています。
「蚕供養」が始まりました。僧侶たちによる読経が続きます。
儀式の最後では、僧侶たちへお布施を行ないます。お布施の品一式をそれぞれの僧侶の前にお供えし、その後は順に、参列者たちが僧侶の托鉢に炊いた米をよそっていきます。こうした布施行為そのものが、在家の功徳を積むとされるのです。
すべての儀式が終わり、最後はプリンセスや郡の副代表と記念写真です。