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2009-04-08

『カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村』

【書誌データ】
書名:カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村
著者:森本喜久男
発行所:日本放送出版協会(NHKブックス1102)
発行:2008年1月30日
定価:970円(+税)
ISBN:978-4-14-091102-0 C1339

【出版にあたっての森本さんからのメッセージ】
 このたび『カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村』が、NHKブックスから発売になりました。前著『メコンにまかせ』から10年、ようやくかたちにすることができました。多くの方たちから、続編は出さないのかとたずねられておりましたから、これでようやく肩の荷がひとつ下ろせたような気がしております。
 早いもので、わたしがIKTTを設立してから12年になります。この『カンボジア絹絣の世界』には、これまでわたしたちが取り組んできたこと、現在のIKTTの状況、そして「伝統の森」再生計画が目指していることなどについて、かなりくわしく書いたつもりです。染め織りに関する描写もできるだけ書き込みました。巻末には「IKTTの絣布ができるまで」と題し、桑の苗を育て、養蚕をし、生糸を引き、それを括り、染め、織り上げるまでの工程を、写真とともに簡潔に説明したページもつきました。本文中には「伝統の森」の位置をプロットした「シエムリアップ周辺図」と、現状でいちばん詳細な「伝統の森」の見取図も掲載されています。
 前著『メコンにまかせ』は、わたしがタイを訪れ、黄金の生糸に出会い、そして東北タイの村びとたちと試行錯誤しながら染め織りを手がけてきたことと、カンボジアユネスコのコンサルタントとして「カンボジア絹織物の現状調査」を担当したことで、 カンボジアの伝統織物が置かれた現状を知り、その結果としてタコー村で伝統的養蚕の復活プロジェクトに取り組み、そしてIKTTを設立するに至るまでのことが記されています。いわば、IKTT前史とでもいえる内容でした。
 今回の『カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村』が出版されたことで、IKTTは何をやっているところなのか、そして森本はこれから何をしようとしているのか、というみなさまの疑問に対する、ひとつの回答とさせていただけるのではないかと思っております。お読みいただければ、幸いです。(2008年2月 森本喜久男)

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