9月6日、「蚕まつり」当日の朝は、食事の準備に始まりました。
前の晩、遅くまで踊りまくっていた若者たちも、鶏をさばいたり、米を洗ったり、あるいは来客用テントの下の円卓を整えたりと、それぞれの持ち場で働いています。
昨夜、ステージとなった高床式家屋の2階、つまり「伝統の森」のショップ&ギャラリーのフロアに、儀式用のスペースが作られました。そこで、僧侶への捧げ物の準備をするのは、おばあたちです。
日本からの参加者たちが朝食のお粥を食べているうちに僧侶が到着し、森本さんからは蚕供養に参列を促す声が掛かりました。
日本の仏事であれば、僧侶の読経が延々続くものだと思うのですが、こちらでは、僧侶に向かって列席者が読経する時間のほうが長いように思います。読経が終わると、今度は僧侶に食事を供します。僧侶たちが簡単に食事を済ませると、次には列席者たちが食事をします(昨年は、僧侶の前で食事はしなかったように記憶します)。
その後、僧侶の読経のなか、列席者たちが、順にそれぞれの僧侶の前に置かれた鉢にご飯をよそっていきます(上座部仏教では、僧侶に施しをする行為が自分の徳を積むことになるとされているからだと思います)。
これが一巡した後、僧侶から皆の頭上に聖水が振りまかれ、蚕供養は終りました。
なお、この読経の場には参列されていなかったものの、この日の「伝統の森」には、シエムリアップ州の行政関係者も、「蚕まつり」へのご祝儀を持って出席されていたとのことです。(続く)
2009-09-13
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