2012-07-14

森本さん、大同生命地域研究特別賞を受賞


 7月13日、大阪の大同生命本社において、公益財団法人大同生命国際文化基金による、2012年度の大同生命地域研究賞の贈呈式が開催されました。
 大同生命地域研究賞とは「地球規模における地域研究」に貢献した研究者を顕彰するものですが、多年にわたって地域研究の発展に著しく貢献した研究者への「大同生命地域研究賞」のほかに、新しい展開を試みた研究者への「大同生命地域研究奨励賞」、そして対象地域を通じて、国際親善、国際貢献を深める上で功労のあった者への「大同生命地域研究特別賞」があります。
 今回、森本さんは、「大同生命地域研究特別賞」を受賞しました。過去の特別賞受賞者を見てみると、初回の1987年度が本多勝一、92年度に鶴見良行、93年に市岡康子、95年に高野悦子、98年に向後元彦、99年に大村次郷、2003年に中村哲、04年に前川健一、05年に松岡環、07年に村井吉敬、08年に嘉田由紀子、10年に門田修(以上、敬称略)などの方々で、ジャーナリスト、写真家、プロデューサー、研究者、県知事、NGO活動家など多岐にわたります。
 森本さんの行なってきた「カンボジアにおける伝統に根ざした生活文化と自然再生への実践的な貢献」について、業績紹介をされた秋道智彌・選考委員は、現在のカンボジアで作られる最高レベルの作品としてのクメール織の復活と再生のみならず、その制作に従事する女性たちの自立を促し、なおかつ在来種の繭と天然染料による制作という伝統に徹していることを指摘されています。そして、「伝統の森」再生計画については、「伝統的な織物技術を再生し、合わせて地域住民の生活向上と自然環境の再生を総合的に進めてきた努力と着想」は、きわめて意義ある活動といえると評価されました。そして、従来の国際援助の常套手段であった機械の売り込みや箱もの・道路の建設とは質の異なる、地域に根ざした国際協力の典型例であると、紹介されました。

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