2024-10-06
森本さんの著書『バイヨンの月』が発売になりました
IKTTの創設者である故・森本喜久男さんが、2001年から2002年にかけて書き溜めていた“幻の”原稿が甦りました。
まさに「伝統の森」がかたちになろうとしていた頃に記された「生の声」です。
養蚕について、自然染色について、そして伝統について、どんな思いでいたのかを、当時にさかのぼって知ることができます。
僭越ながら、当時からメディアへの発信を手伝ってきたIKTT Japanの西川が、さまざまな角度から脚注を加え、さらにこの原稿が執筆されてから現在に至るまでの経緯を「エピローグ」として付け加えました。
それによって、当時のIKTTや森本さんの活動をご存じない方にとっても、より身近に感じていただければ幸いです。
書名:『バイヨンの月―カンボジアのゆたかな伝統の再生』
著者:森本喜久男
発行:風鯨社
版型:A5判
ISBN:978-4991156830
価格:2700円(税込)
※お求めはお近くの書店からどうぞ(インターネット書店も可)
また、IKTTジャパンへの直接の通販申込も承ります。information@iktt.org までメールでお問い合わせください〔@を半角に変換してご送信ください〕。
※本書の詳細については、風鯨社のサイトもご覧ください。
2022-11-20
伝統色づくり解体新書『天然染料と衣服』のご紹介
京都にある 天然色工房tezomeya の青木正明さんの著書のなかでIKTTのピダン(絵絣)の制作工程が詳細に紹介されています。
本書は、伝統的な衣服や織物に用いられている15の天然色について解説し、その天然染料の説明と、実際の染色を中心にした制作工程を多数の写真とともに分析解説したものです。
IKTTの染色のヒミツとまでは言いませんが、カンボジアの伝統的な染色技法に加え、IKTT創立者の森本喜久男が東北タイの農村とカンボジアで実際に経験してきた伝統染色の一端を垣間見せてくれる貴重な存在です。
天然染料を使った染色を志す方にとっては、一般的な教科書では説明していないような思いがけない気づきを与えてくれる資料ともいえるでしょう。
書名:伝統色づくり解体新書『天然染料と衣服』
副題:カラー写真で理解する染めの再現
著者:青木正明
発行:日刊工業新聞社
価格:3,500円(+税)
ISBN:978-4526081941
アマゾンでのお求めは、こちらから
2019-11-09
森本さんとIKTTの仕事が紹介されています
アメリカで出版された染織関係の書籍「True Colors: World Masters of Natural Dyes and Pigments」で、森本さんとIKTTの仕事が紹介されています。
「Red Rises Again」と題された第13章で、カンボジアでのラック染めの復活が取り上げられました。
2018-07-06
KYOTO JOURNAL(vol.91)に森本さんの追悼記事が掲載されました
森本さんの一周忌にあわせるように、Holly Thompsonさんによる追悼記事が掲載されました。英文で発行されているKYOTO JOURNAL の最新号(vol.91)です。
KYOTO JOURNALは、2009年11月発売のvol.73でも、森本さんへのロングインタビューを元に、長文の記事を掲載していただいたことがあります。
KYOTO JOURNALは、2009年11月発売のvol.73でも、森本さんへのロングインタビューを元に、長文の記事を掲載していただいたことがあります。
2017-03-16
森本さんの『カンボジアに村をつくった日本人』のカンボジア語訳が出版されます
2015年に出版された『カンボジアに村をつくった日本人 - 世界から注目される自然環境再生プロジェクト』のカンボジア語版が、森本さんの友人でもあり、長年にわたってIKTTの活動を見守ってくれているメンアンさんによって翻訳され、まもなく出版されます。
表紙写真については、日本語版と同様、フォトグラファー内藤順司さんのご協力をいただきました。
今回の翻訳出版は、アジアの現代文学作品を日本語に翻訳する事業と、日本の文芸・文献をアジア各国語に翻訳する事業を継続されている大同生命国際文化基金のご支援により、実現しました。ありがとうございました。
なお、この書籍は、市販されるものではなく、おもにカンボジア国内の大学をはじめとする教育機関や図書館など、関係各所に寄贈される予定です。
2017-03-02
『自由に生きていいんだよ ― お金にしばられずに生きる“奇跡の村”へようこそ』発売中
森本さんの新刊 『自由に生きていいんだよ ― お金にしばられずに生きる“奇跡の村”へようこそ』 が発売になりました。
「“伝統の森”までやってきた日本の若者たちと話をしていると、その多くが今の時代に何かしら疑問を持ち、迷い悩んでいるように見える。そんな彼ら彼女らを見ていて、思うところがある。いま、時代は大きな転換点にさしかかっている。迷うのは当然だ。これまでの常識が通用しないから、若い人たちは試練に直面すると思う。そんな彼らに僕の得たものを少しでも伝えて、力づけたいんだ」
そんな森本さんの思いが発端となり、ジャーナリストであり、バンコク時代からの30年来の友人でもある高世仁さんが聞き手にまわったロングインタビューが活字になりました。
「伝統の森」を訪れて、高床式の木造家屋の風通しのよい広いベランダの籐椅子に座ったつもりで、森本さんの語ることばに耳を傾けてみてください。
書名: 『自由に生きていいんだよ ― お金にしばられずに生きる“奇跡の村”へようこそ』
著者:森本喜久男+高世 仁(聞き手)
発売:2017/3/1
発行:旬報社
定価:1,400円(+税)
ISBN:978-4845114955
「“伝統の森”までやってきた日本の若者たちと話をしていると、その多くが今の時代に何かしら疑問を持ち、迷い悩んでいるように見える。そんな彼ら彼女らを見ていて、思うところがある。いま、時代は大きな転換点にさしかかっている。迷うのは当然だ。これまでの常識が通用しないから、若い人たちは試練に直面すると思う。そんな彼らに僕の得たものを少しでも伝えて、力づけたいんだ」
そんな森本さんの思いが発端となり、ジャーナリストであり、バンコク時代からの30年来の友人でもある高世仁さんが聞き手にまわったロングインタビューが活字になりました。
「伝統の森」を訪れて、高床式の木造家屋の風通しのよい広いベランダの籐椅子に座ったつもりで、森本さんの語ることばに耳を傾けてみてください。
書名: 『自由に生きていいんだよ ― お金にしばられずに生きる“奇跡の村”へようこそ』
著者:森本喜久男+高世 仁(聞き手)
発売:2017/3/1
発行:旬報社
定価:1,400円(+税)
ISBN:978-4845114955
2015-12-14
写真集『いのちの樹 The Tree of Life - IKTT森本喜久男 カンボジア伝統織物の世界』がプレジデント・オンラインで紹介されています
内藤順司さんの写真集『いのちの樹 The Tree of Life - IKTT森本喜久男 カンボジア伝統織物の世界』が、「カンボジアの絹織物技術は復興するか」というタイトルで、プレジデント・オンラインで紹介されています。その一部を再掲します。
「支援」の意味を深く考えさせられる
写真集と聞いて、何を思い浮かべるだろう。たとえば、アイドルの水着姿が写っているものだったり、トップ女優の初ヌードだったり。雄大な自然を撮り続けたものもあれば、世界遺産を紹介するようなものもあるだろう。とはいえ、普段ぼくたちは写真集を手にする頻度は書籍より少ないと思う。
そんななか、あえてこの一冊を紹介したい。“主人公”は森本喜久男氏、67歳。友禅職人だった森本氏は、ポルポト政権時代の内戦で絶滅の危機に瀕したカンボジアの絹織物と出会った。疲弊したこの国の人々、荒れ果てた木々、失われかけた伝統技術……。その伝統技術の復興に携わるため、京都の工房を畳み、現地で30年にもわたる活動を続けている。
森林の再生を手掛けるのは、生糸の生産ばかりでなく、染色素材の確保にも必要なこと。それとともに、住民たちの輪を広げ、技術の伝承を行う。地元住民たちの工房作りは、伝統を守るだけでなく、対価を得る手段にも繋がっていく。夫を失った妻、笑顔を忘れた子どもたちが、徐々に自分たちで働くことを覚え、地域で穏やかな暮らしを再生し、笑顔を取り戻していく。ここに、本当の「支援」の意味を深く考えさせられると、写真を撮り続けた内藤順司氏は語る。 (この続きはプレジデント・オンラインで)
「支援」の意味を深く考えさせられる
写真集と聞いて、何を思い浮かべるだろう。たとえば、アイドルの水着姿が写っているものだったり、トップ女優の初ヌードだったり。雄大な自然を撮り続けたものもあれば、世界遺産を紹介するようなものもあるだろう。とはいえ、普段ぼくたちは写真集を手にする頻度は書籍より少ないと思う。
そんななか、あえてこの一冊を紹介したい。“主人公”は森本喜久男氏、67歳。友禅職人だった森本氏は、ポルポト政権時代の内戦で絶滅の危機に瀕したカンボジアの絹織物と出会った。疲弊したこの国の人々、荒れ果てた木々、失われかけた伝統技術……。その伝統技術の復興に携わるため、京都の工房を畳み、現地で30年にもわたる活動を続けている。
森林の再生を手掛けるのは、生糸の生産ばかりでなく、染色素材の確保にも必要なこと。それとともに、住民たちの輪を広げ、技術の伝承を行う。地元住民たちの工房作りは、伝統を守るだけでなく、対価を得る手段にも繋がっていく。夫を失った妻、笑顔を忘れた子どもたちが、徐々に自分たちで働くことを覚え、地域で穏やかな暮らしを再生し、笑顔を取り戻していく。ここに、本当の「支援」の意味を深く考えさせられると、写真を撮り続けた内藤順司氏は語る。 (この続きはプレジデント・オンラインで)
2015-11-08
写真集『いのちの樹 The Tree of Life -IKTT 森本喜久男 カンボジア伝統織物の世界』発売中
内藤順司さん渾身の写真集『いのちの樹 The Tree of Life -IKTT 森本喜久男 カンボジア伝統織物の世界』が発売中です。
『いのちの樹 The Tree of Life -IKTT森本喜久男 カンボジア伝統織物の世界』
内藤順司 著
3,500円(税込)
発売日:2015/11/07
出版社:主婦の友社
ISBN:978-4-07-400892-6
2015-10-03
写真集『いのちの樹 The Tree of Life-IKTT 森本喜久男 カンボジア伝統織物の世界』まもなく発売です
森本さんの著書『カンボジアに村をつくった日本人』のカバー写真をも撮影された、フォトグラファー内藤順司さんの写真集『いのちの樹 The Tree of Life-IKTT 森本喜久男 カンボジア伝統織物の世界』が、ようやく完成を迎えます。
本書は、カンボジアの伝統織物を復興させたNGOの活動記録写真集ではありません。森本さんの活動に触発された、ひとりの写真家の“作品”、まさにアートの領域の写真集です。
ウェブ上で、すでに作業中のいくつかのカットをご覧になった方もいらっしゃるとは思いますが、実際に手に取られて、写真の力、プリントの迫力を感じていただきたいと思います。
発売は11月7日。ネット予約開始は10月15日になります。
内藤順司『いのちの樹 - IKTT森本喜久男 カンボジア伝統織物の世界』
発売日:2015/11/07
発行元:主婦の友社
予価:3,500円(税込)
ISBN:978-4-07-400892-6
本書は、カンボジアの伝統織物を復興させたNGOの活動記録写真集ではありません。森本さんの活動に触発された、ひとりの写真家の“作品”、まさにアートの領域の写真集です。
ウェブ上で、すでに作業中のいくつかのカットをご覧になった方もいらっしゃるとは思いますが、実際に手に取られて、写真の力、プリントの迫力を感じていただきたいと思います。
発売は11月7日。ネット予約開始は10月15日になります。
内藤順司『いのちの樹 - IKTT森本喜久男 カンボジア伝統織物の世界』
発売日:2015/11/07
発行元:主婦の友社
予価:3,500円(税込)
ISBN:978-4-07-400892-6
2015-02-15
『カンボジアに村をつくった日本人』発売中です
森本さんの新しい著書『カンボジアに村をつくった日本人―世界から注目される自然環境再生プロジェクト』が発売になりました。
書 名:カンボジアに村をつくった日本人
副 題:世界から注目される自然環境再生プロジェクト
出版社:白水社
価 格:1900円(+税)
ISBN :978-4560084182
書 名:カンボジアに村をつくった日本人
副 題:世界から注目される自然環境再生プロジェクト
出版社:白水社
価 格:1900円(+税)
ISBN :978-4560084182
2015-01-11
『カンボジアに村をつくった日本人』まもなく発売です
まもなく、森本さんの新刊 『カンボジアに村をつくった日本人―世界から注目される自然環境再生プロジェクト』 が、白水社より上梓されます。
『メコンにまかせ』の上梓が1998年、『カンボジア絹絣の世界』が2008年でした。また、2008年には英語版の『BAYON MOON』も出版されました。
今回の『カンボジアに村を作った日本人』は、上記3冊の内容に加えて、カンボジアユネスコへ提出した報告書「カンボジアに於ける絹織物の製造と市場の現況」のフィールドワークも一部反映しつつ、最近の「伝統の森」をベースにした、いくつもの活動についても記されています。また、できるかぎり時系列に沿って内容を整理し直したことで、1980年に森本さんがバンコクの国立博物館ですばらしい絣布を目にしてから現在に至るまでの35年に近いあゆみを、追いかけることができる内容にもなっています。
バンコク時代の、東北タイの村びととの共同作業と「バイマイ」での仕事。カンボジアユネスコからの委託によるフィールドワーク。タコー村での伝統的養蚕の再開、そしてIKTTの設立。IKTTのシエムリアップへの移転と工房開設、「伝統の森」再生計画の進展・・・。京友禅の染師というキャリアと、東北タイでの経験をもとに、カンボジアの伝統織物の復興に始まったIKTTの活動は、織物の復元・再生のみならず、いまでは「森」に象徴される自然の再生と、「村」という人びとの暮らしの再生へと発展しています。
そんな新刊を紹介するプロモーションサイトも立ち上がりました。下記、画像をクリックしてご覧いただければ幸いです。
『メコンにまかせ』の上梓が1998年、『カンボジア絹絣の世界』が2008年でした。また、2008年には英語版の『BAYON MOON』も出版されました。
今回の『カンボジアに村を作った日本人』は、上記3冊の内容に加えて、カンボジアユネスコへ提出した報告書「カンボジアに於ける絹織物の製造と市場の現況」のフィールドワークも一部反映しつつ、最近の「伝統の森」をベースにした、いくつもの活動についても記されています。また、できるかぎり時系列に沿って内容を整理し直したことで、1980年に森本さんがバンコクの国立博物館ですばらしい絣布を目にしてから現在に至るまでの35年に近いあゆみを、追いかけることができる内容にもなっています。
バンコク時代の、東北タイの村びととの共同作業と「バイマイ」での仕事。カンボジアユネスコからの委託によるフィールドワーク。タコー村での伝統的養蚕の再開、そしてIKTTの設立。IKTTのシエムリアップへの移転と工房開設、「伝統の森」再生計画の進展・・・。京友禅の染師というキャリアと、東北タイでの経験をもとに、カンボジアの伝統織物の復興に始まったIKTTの活動は、織物の復元・再生のみならず、いまでは「森」に象徴される自然の再生と、「村」という人びとの暮らしの再生へと発展しています。
そんな新刊を紹介するプロモーションサイトも立ち上がりました。下記、画像をクリックしてご覧いただければ幸いです。
2015-01-10
民博で開催された特別展「世界の織機と織物―織って!みて!織りのカラクリ大発見」の図録が発売されています
2012年の秋に民博(正しくは、国立民族学博物館)で開催された特別展「世界の織機と織物―織って!みて!織りのカラクリ大発見」の図録が発売になっています。A5判変形、396ページという立派なものです。
膨大な資料のためか、特別展開催中の発行が間に合わなかったとうかがっていましたが、いつのまにか完成していました。
特別展をご覧になった方であれば納得いただけると思いますが、「織物とはなにか」「織機とはなにか」を考え、そこから「織りのカラクリ」の分析と分類をつきつめていった壮大な研究の貴重な結果です。ご興味のあるる方は、ぜひともご覧ください。
『世界の織機と織物』
価格:4,243円(税別)
編著:吉本忍
作図:柳悦州
発行:国立民族学博物館
膨大な資料のためか、特別展開催中の発行が間に合わなかったとうかがっていましたが、いつのまにか完成していました。
特別展をご覧になった方であれば納得いただけると思いますが、「織物とはなにか」「織機とはなにか」を考え、そこから「織りのカラクリ」の分析と分類をつきつめていった壮大な研究の貴重な結果です。ご興味のあるる方は、ぜひともご覧ください。
『世界の織機と織物』
価格:4,243円(税別)
編著:吉本忍
作図:柳悦州
発行:国立民族学博物館
2012-06-27
書籍『杏のふむふむ』のご紹介
モデル、女優、シンガー、そして歴女でもある、杏さん初のエッセイ集『杏のふむふむ』が筑摩書房から刊行されました。
本書は、彼女がこれまでさまざまなかたちで“出会った”人たちを描いています。
そして、そのなかのひとりとして、森本さんも登場します。
杏さんは、2010年3月にBS日テレで放送された番組「世界で勝負!グレートジャパニーズ」のナレーションを務め、その直後の5月4日にJ-WAVEで放送された番組「BLUE PLANET」の取材でシエムリアップを訪れ、森本さんへのインタビューを担当されました。そのときの「伝統の森」の様子や森本さんに会ったときの印象などが、「クメール織の『伝統の森』」のタイトルで掲載されています。
2010-01-24
『季刊 民族学』112号
【書誌データ】
書名:季刊 民族学 112号(2005年春)
発行所:財団法人千里文化財団
発行:2005年4月20日
会員頒布:2100円
【内容紹介】
『季刊 民族学』112号の「クメールの伝統織物」と題した小特集では、福岡市美術館の「カンボジアの染織」展の企画を担当された福岡市美術館学芸員である岩永悦子さんによる「東南アジア織物文化におけるカンボジア ~チャム-マレー人の技術を中心に」と、森本さんによる「次代につなぐ、営みとしての染めと織り ~伝統の知恵を育む森の再生」という2本の論考が掲載されています。この小特集では、写真家の大村次郷さんが撮影した写真が、全編にわたって使用されています。
このときの写真を担当された大村次郷さんは、『季刊 民族学』108号(2004年春)の特集「クメール文化の至宝 アンコール遺跡」でも、全編にわたって撮影を担当されました(この特集の執筆者は、上智大学アンコール遺跡国際調査団長の石澤良昭先生です)。この108号のp.46-47では、アンコールワットにあるデヴァダー(女神)の浮き彫りの着衣のデザインと、カンボジアの伝統的な絣、そしてカンボジアの伝統的な絹絣の復興に取り組んでいるIKTTの工房の織物を紹介する写真も掲載されています。
なお、本誌は、国立民族学博物館協力のもとに制作されている国立民族学博物館友の会の機関誌のため、一般の書店では入手できません。バックナンバーについては、国立民族学博物館にあるミュージアムショップか、同ミュージアムショップが運営するオンラインショップWOLRD WIDE BAZAARで、お求めください。
書名:季刊 民族学 112号(2005年春)
発行所:財団法人千里文化財団
発行:2005年4月20日
会員頒布:2100円
【内容紹介】
『季刊 民族学』112号の「クメールの伝統織物」と題した小特集では、福岡市美術館の「カンボジアの染織」展の企画を担当された福岡市美術館学芸員である岩永悦子さんによる「東南アジア織物文化におけるカンボジア ~チャム-マレー人の技術を中心に」と、森本さんによる「次代につなぐ、営みとしての染めと織り ~伝統の知恵を育む森の再生」という2本の論考が掲載されています。この小特集では、写真家の大村次郷さんが撮影した写真が、全編にわたって使用されています。
このときの写真を担当された大村次郷さんは、『季刊 民族学』108号(2004年春)の特集「クメール文化の至宝 アンコール遺跡」でも、全編にわたって撮影を担当されました(この特集の執筆者は、上智大学アンコール遺跡国際調査団長の石澤良昭先生です)。この108号のp.46-47では、アンコールワットにあるデヴァダー(女神)の浮き彫りの着衣のデザインと、カンボジアの伝統的な絣、そしてカンボジアの伝統的な絹絣の復興に取り組んでいるIKTTの工房の織物を紹介する写真も掲載されています。
なお、本誌は、国立民族学博物館協力のもとに制作されている国立民族学博物館友の会の機関誌のため、一般の書店では入手できません。バックナンバーについては、国立民族学博物館にあるミュージアムショップか、同ミュージアムショップが運営するオンラインショップWOLRD WIDE BAZAARで、お求めください。
2009-07-29
8月1日発売、「をちこち(遠近)」30号に森本さん寄稿
8月1日発売の「をちこち(遠近)」30号(特集=メコンの暮らしから考える「人間と川」)に、森本さんが執筆した「豊かな自然と歴史がカンボジアの染め織りを支えてきた」というタイトルの原稿が掲載されます。
見開き4ページほどの原稿のなかに、ユネスコからの委託でカンボジア各地の織物の村を回り、そのことがきっかけとなりIKTTを立ち上げたこと、その後、シエムリアップの工房で研修生を受け入れ始め、さらには「伝統の森」再生計画に着手するに至った、これまでの経緯と、伝統の染め織りは自然とともにあったこと、そしてカンポジアの絹織物の特徴は、「綾織」と「絣」という、文化的背景が異なる2つの技法が融合したところにあるということなどをまとめています。すでに森本さんの『カンボジア絹絣の世界』をお読みになった方々にも、新しい観点が加わった刺激的な論考であるように思います。みなさま、ぜひともご覧ください。
この「をちこち(遠近)」は、国際交流基金が編集発行する隔月刊誌です(発売元は山川出版社)。
お求めは、アジア文庫をはじめとするお近くの書店あるいはインターネット書店からご注文ください。
定価:525円(本体500円)
発行:国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
発売:山川出版社
ISBN:978-4-634-58048-0
見開き4ページほどの原稿のなかに、ユネスコからの委託でカンボジア各地の織物の村を回り、そのことがきっかけとなりIKTTを立ち上げたこと、その後、シエムリアップの工房で研修生を受け入れ始め、さらには「伝統の森」再生計画に着手するに至った、これまでの経緯と、伝統の染め織りは自然とともにあったこと、そしてカンポジアの絹織物の特徴は、「綾織」と「絣」という、文化的背景が異なる2つの技法が融合したところにあるということなどをまとめています。すでに森本さんの『カンボジア絹絣の世界』をお読みになった方々にも、新しい観点が加わった刺激的な論考であるように思います。みなさま、ぜひともご覧ください。
この「をちこち(遠近)」は、国際交流基金が編集発行する隔月刊誌です(発売元は山川出版社)。
お求めは、アジア文庫をはじめとするお近くの書店あるいはインターネット書店からご注文ください。
定価:525円(本体500円)
発行:国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
発売:山川出版社
ISBN:978-4-634-58048-0
2009-06-13
LIVING DESIGN(vol.52 / 2007 summer)
【書誌データ】
発行・編集:(株)リビング・デザインセンター
発行:2007年7月
※CLUB OZONE会員誌(季刊、vol.52)
【内容紹介】
特集「モダンデザインが憧れるインド」と題したなかでの「海のシルクロードを行く~Road to SILK! from Delhi to Siem Reap」という企画で、デリー、マンダレー、チェンマイ、ビエンチャン、シエムリアップという5つの都市の工房/アーチストが各1ページづつ紹介されています。
A4判の誌面1ページでの紹介ではありますが、15点のカットと短い紹介文を組み合わせて、IKTTの雰囲気をうまく捉えている構成になっています。
「伝統の森」のショップでは、LIVING DESIGN編集部ならびにIKTTの取材を担当された杉浦裕さんの了承を得て、このIKTTのページの拡大コピーをポスターのように使わせていただいております。
なお、本誌はリビング・デザインセンターOZONEによる、CLUB OZONE 会員誌のため、残念ながら書店等での販売はなされておりません。
発行・編集:(株)リビング・デザインセンター
発行:2007年7月
※CLUB OZONE会員誌(季刊、vol.52)
【内容紹介】
特集「モダンデザインが憧れるインド」と題したなかでの「海のシルクロードを行く~Road to SILK! from Delhi to Siem Reap」という企画で、デリー、マンダレー、チェンマイ、ビエンチャン、シエムリアップという5つの都市の工房/アーチストが各1ページづつ紹介されています。
A4判の誌面1ページでの紹介ではありますが、15点のカットと短い紹介文を組み合わせて、IKTTの雰囲気をうまく捉えている構成になっています。
「伝統の森」のショップでは、LIVING DESIGN編集部ならびにIKTTの取材を担当された杉浦裕さんの了承を得て、このIKTTのページの拡大コピーをポスターのように使わせていただいております。
なお、本誌はリビング・デザインセンターOZONEによる、CLUB OZONE 会員誌のため、残念ながら書店等での販売はなされておりません。
2009-05-05
『カンボジアの染織 - The Textiles of Cambodia』
【書誌データ】
書名:カンボジアの染織 - The Textiles of Cambodia
発行所:福岡市美術館
発行:2003年10月4日
定価:2000円(+税)
【内容紹介】
本書は、2003年10月4日から11月7日まで、福岡市美術館において開催された特別企画展「カンボジアの染織」展の図録です。ピダンをはじめとする絹絣に加えて、絞り・紋織をあわせ、展示されたカンボジアの染織95点と、関連作品5点の、すべてのカラー写真が掲載されています。
なんといっても圧巻なのは、この企画展のために集められた数多くのピダンの精緻な絣柄の数々です。
図版以外にも、収録されている3点の論文もたいへん濃い内容になっています。また、織機や道具類の写真も掲載され、すべてが日本語と英語での解説となっているので、日英での用語の対比も可能です。カンボジアの伝統織物に興味を持つ方々にとっては、必見の資料といえるでしょう。
なお、この図録は、現在も福岡市美術館での通信販売で入手が可能のようです。詳細は、以下のサイトでご確認ください。
▼福岡市美術館(展覧会図録)
書名:カンボジアの染織 - The Textiles of Cambodia
発行所:福岡市美術館
発行:2003年10月4日
定価:2000円(+税)
【内容紹介】
本書は、2003年10月4日から11月7日まで、福岡市美術館において開催された特別企画展「カンボジアの染織」展の図録です。ピダンをはじめとする絹絣に加えて、絞り・紋織をあわせ、展示されたカンボジアの染織95点と、関連作品5点の、すべてのカラー写真が掲載されています。
なんといっても圧巻なのは、この企画展のために集められた数多くのピダンの精緻な絣柄の数々です。
図版以外にも、収録されている3点の論文もたいへん濃い内容になっています。また、織機や道具類の写真も掲載され、すべてが日本語と英語での解説となっているので、日英での用語の対比も可能です。カンボジアの伝統織物に興味を持つ方々にとっては、必見の資料といえるでしょう。
なお、この図録は、現在も福岡市美術館での通信販売で入手が可能のようです。詳細は、以下のサイトでご確認ください。
▼福岡市美術館(展覧会図録)
2009-05-04
「Bayon Moon - Reviving Cambodia's Textile Traditions」
【書誌データ】
書名:Bayon Moon - Reviving Cambodia's Textile Traditions
著者:Morimoto Kikuo
発行所:IKTT
発行:2008年1月
※この「Bayon Moon」は、私家版です。基本的には、シエムリアップのIKTTのショップで販売しています。日本国内でのご購入に関しては、information@iktt.orgまでお問い合わせください。
【内容紹介】
森本さんの著書の英語版「Bayon Moon」を紹介します(A5判、160ページ)。これは、2002年夏の時点で、森本さん自身がまとめたものなのですが、なぜかこれまで日の目を見ずにいました。新刊『カンボジア絹絣の世界』と、1998年刊行の『メコンにまかせ』の間をつなぐ“幻”の原稿といえましょう。それが、森本さんの古くからの友人、ワシントン在住のLouise Cortさんの手によって英訳されました。
『メコンにまかせ』は、東北タイの村々をまわるなかでのさまざまな知見・経験を踏まえて、カンボジア・ユネスコの調査に携わり、やがてIKTTを設立するまでの記録といえるでしょう。一方、この「Bayon Moon」は、IKTTがシエムリアップへの移転を経て「伝統の森」の計画予定地がようやく確定し、いよいよ「伝統の森」再生計画を実施に移そうとするまでの出来事が、森本さんの過去のさまざまな経験とオーバーラップするように記されています。
この原稿が2002年の夏にまとめられたものということは、森本さんが研究所をシエムリアップに移転して2年が経ち、わずか数人で始めた工房が研修生の受け入れにより大きくなりつつある頃のことです。その頃「日本人のモリモトのところへいけば仕事がもらえる」とばかりに、働かせてくれという女性たちが毎日のように研究所を訪れていました。「ウチは福祉事務所じゃないぞ!」と愚痴をこぼしつつも、そんな彼女たちを少しずつ受け入れていった結果が、やがて400人近い数の研修生を抱える現在のIKTTへと発展したのです。
しかしその現実は、おそらく「この大人数を“食わせ”ていかなければ」という森本さんの切迫感でもあったはずです。そのことが森本さんの目をさらに先に向けさせました。カンボジア・ユネスコの調査で、多くの村々をまわったときの印象と、かつて東北タイの村を頻繁に訪れていたときの体験がオーバーラップし、ついには「伝統の森」再生計画のアイデアとして結実します。そして、それが実現に向けて動き出すのです。
2008年1月、フランスの旅行会社Asia Voyageがパリで開催したIKTTの展示会に、森本さんはできあがったばかりの、この「Bayon Moon」を携えていったそうです。そして、本書を読み通したフランスのジャーナリストに「ここにはモリモトのフィロソフィーがつまっている!」と絶賛されたそうです。
書名:Bayon Moon - Reviving Cambodia's Textile Traditions
著者:Morimoto Kikuo
発行所:IKTT
発行:2008年1月
※この「Bayon Moon」は、私家版です。基本的には、シエムリアップのIKTTのショップで販売しています。日本国内でのご購入に関しては、information@iktt.orgまでお問い合わせください。
【内容紹介】
森本さんの著書の英語版「Bayon Moon」を紹介します(A5判、160ページ)。これは、2002年夏の時点で、森本さん自身がまとめたものなのですが、なぜかこれまで日の目を見ずにいました。新刊『カンボジア絹絣の世界』と、1998年刊行の『メコンにまかせ』の間をつなぐ“幻”の原稿といえましょう。それが、森本さんの古くからの友人、ワシントン在住のLouise Cortさんの手によって英訳されました。
『メコンにまかせ』は、東北タイの村々をまわるなかでのさまざまな知見・経験を踏まえて、カンボジア・ユネスコの調査に携わり、やがてIKTTを設立するまでの記録といえるでしょう。一方、この「Bayon Moon」は、IKTTがシエムリアップへの移転を経て「伝統の森」の計画予定地がようやく確定し、いよいよ「伝統の森」再生計画を実施に移そうとするまでの出来事が、森本さんの過去のさまざまな経験とオーバーラップするように記されています。
この原稿が2002年の夏にまとめられたものということは、森本さんが研究所をシエムリアップに移転して2年が経ち、わずか数人で始めた工房が研修生の受け入れにより大きくなりつつある頃のことです。その頃「日本人のモリモトのところへいけば仕事がもらえる」とばかりに、働かせてくれという女性たちが毎日のように研究所を訪れていました。「ウチは福祉事務所じゃないぞ!」と愚痴をこぼしつつも、そんな彼女たちを少しずつ受け入れていった結果が、やがて400人近い数の研修生を抱える現在のIKTTへと発展したのです。
しかしその現実は、おそらく「この大人数を“食わせ”ていかなければ」という森本さんの切迫感でもあったはずです。そのことが森本さんの目をさらに先に向けさせました。カンボジア・ユネスコの調査で、多くの村々をまわったときの印象と、かつて東北タイの村を頻繁に訪れていたときの体験がオーバーラップし、ついには「伝統の森」再生計画のアイデアとして結実します。そして、それが実現に向けて動き出すのです。
2008年1月、フランスの旅行会社Asia Voyageがパリで開催したIKTTの展示会に、森本さんはできあがったばかりの、この「Bayon Moon」を携えていったそうです。そして、本書を読み通したフランスのジャーナリストに「ここにはモリモトのフィロソフィーがつまっている!」と絶賛されたそうです。
2009-04-10
『メコンにまかせ~東北タイ・カンボジアの村から』
【書誌データ】
書名:メコンにまかせ~東北タイ・カンボジアの村から
著者:森本喜久男
発行所:第一書林
発行:1998年4月1日
定価:2000円(+税)
ISBN:978-4-88646-138-7 C025
【内容紹介】
1996年1月に、IKTT(クメール伝統織物研究所)は、カンボジアの現地NGOとして設立されました。2009年のいま、この『メコンにまかせ』を読み返してみると、本書はIKTTが設立されるまでの記録、まさにIKTT前史として読むことができます。
IKTTを設立する前に、森本さんはどこで何をしていたのか。東北タイの村びとたちとどんなことを話し合い、何をしようとしていたのか。カンボジアユネスコのコンサルタントとしてのフィールドワークのなかで、どうやって村を訪ね、だれに話を聞き、どんな現実を目にしたのか。養蚕の経験のあるタコー村の人たちに出会い、彼ら彼女らとどうやって「伝統的養蚕」の再開にこぎつけたのか。そうしたさまざまな経験の延長線上に、いまの森本さんがあるのだと思います。
京都で友禅染の工房を営んでいた森本さんは、1980年にはじめてバンコクを訪れクロントイ-スラムに滞在し、その後しばらくして、工房をたたみ難民キャンプのボランティアとしてタイに渡り、いくつかの紆余曲折を経て、東北タイの村びとと手織物と草木染に取り組むようになります。そうした経験の積み重ねが、森本さんとカンボジアを結びつけ、カンボジアで訪れた村でのちょっとした発見が、カンボジアユネスコのコンサルタントとしての調査実施へとつながっていったのです。そして、その調査の過程でカンボジアの伝統織物の現状をつぶさに知り、そのことで森本さんは、より深くカンボジアの伝統織物にかかわるようになっていきます。
カンボウジュ種の黄金の生糸に導かれたかのように、日本からタイへ、東北タイの村からカンボジアへ、そして現在の「伝統の森」へと、森本さんの「現場」は移っていきます。そのときどきで適うべくベストな選択をしてきただけで、初めからカンボジアでIKTTを始めようと思っていたわけではないのにもかかわらず、振り返ってみると、すべてが現在のIKTTへと繋がっているように思えるから不思議です。
この本には、現在のIKTTの活動をかたちづくる「下地」ともいえるさまざまなエピソードが詰まっています。東南アジアにおいて、よそ者の日本人が、現地の人たちを何かを成し遂げるために、一人の人間として必要なこと――NGOや国際援助の場で常に問われることの原点が、ここから見て取れるように思います。
※残念ながら『メコンにまかせ』は現在品切中です。「復刊ドットコム」というサイトで、復刊リクエスト投票を呼びかけています。復刊リクエストでの『メコンにまかせ』の復刊リクエスト投票、ならびに「復刊ドットコム」の詳細については以下のサイトでご確認ください。
▼『メコンにまかせ』復刊リクエスト投票
▼復刊ドットコム
書名:メコンにまかせ~東北タイ・カンボジアの村から
著者:森本喜久男
発行所:第一書林
発行:1998年4月1日
定価:2000円(+税)
ISBN:978-4-88646-138-7 C025
【内容紹介】
1996年1月に、IKTT(クメール伝統織物研究所)は、カンボジアの現地NGOとして設立されました。2009年のいま、この『メコンにまかせ』を読み返してみると、本書はIKTTが設立されるまでの記録、まさにIKTT前史として読むことができます。
IKTTを設立する前に、森本さんはどこで何をしていたのか。東北タイの村びとたちとどんなことを話し合い、何をしようとしていたのか。カンボジアユネスコのコンサルタントとしてのフィールドワークのなかで、どうやって村を訪ね、だれに話を聞き、どんな現実を目にしたのか。養蚕の経験のあるタコー村の人たちに出会い、彼ら彼女らとどうやって「伝統的養蚕」の再開にこぎつけたのか。そうしたさまざまな経験の延長線上に、いまの森本さんがあるのだと思います。
京都で友禅染の工房を営んでいた森本さんは、1980年にはじめてバンコクを訪れクロントイ-スラムに滞在し、その後しばらくして、工房をたたみ難民キャンプのボランティアとしてタイに渡り、いくつかの紆余曲折を経て、東北タイの村びとと手織物と草木染に取り組むようになります。そうした経験の積み重ねが、森本さんとカンボジアを結びつけ、カンボジアで訪れた村でのちょっとした発見が、カンボジアユネスコのコンサルタントとしての調査実施へとつながっていったのです。そして、その調査の過程でカンボジアの伝統織物の現状をつぶさに知り、そのことで森本さんは、より深くカンボジアの伝統織物にかかわるようになっていきます。
カンボウジュ種の黄金の生糸に導かれたかのように、日本からタイへ、東北タイの村からカンボジアへ、そして現在の「伝統の森」へと、森本さんの「現場」は移っていきます。そのときどきで適うべくベストな選択をしてきただけで、初めからカンボジアでIKTTを始めようと思っていたわけではないのにもかかわらず、振り返ってみると、すべてが現在のIKTTへと繋がっているように思えるから不思議です。
この本には、現在のIKTTの活動をかたちづくる「下地」ともいえるさまざまなエピソードが詰まっています。東南アジアにおいて、よそ者の日本人が、現地の人たちを何かを成し遂げるために、一人の人間として必要なこと――NGOや国際援助の場で常に問われることの原点が、ここから見て取れるように思います。
※残念ながら『メコンにまかせ』は現在品切中です。「復刊ドットコム」というサイトで、復刊リクエスト投票を呼びかけています。復刊リクエストでの『メコンにまかせ』の復刊リクエスト投票、ならびに「復刊ドットコム」の詳細については以下のサイトでご確認ください。
▼『メコンにまかせ』復刊リクエスト投票
▼復刊ドットコム
2009-04-08
『カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村』
【書誌データ】
書名:カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村
著者:森本喜久男
発行所:日本放送出版協会(NHKブックス1102)
発行:2008年1月30日
定価:970円(+税)
ISBN:978-4-14-091102-0 C1339
【出版にあたっての森本さんからのメッセージ】
このたび『カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村』が、NHKブックスから発売になりました。前著『メコンにまかせ』から10年、ようやくかたちにすることができました。多くの方たちから、続編は出さないのかとたずねられておりましたから、これでようやく肩の荷がひとつ下ろせたような気がしております。
早いもので、わたしがIKTTを設立してから12年になります。この『カンボジア絹絣の世界』には、これまでわたしたちが取り組んできたこと、現在のIKTTの状況、そして「伝統の森」再生計画が目指していることなどについて、かなりくわしく書いたつもりです。染め織りに関する描写もできるだけ書き込みました。巻末には「IKTTの絣布ができるまで」と題し、桑の苗を育て、養蚕をし、生糸を引き、それを括り、染め、織り上げるまでの工程を、写真とともに簡潔に説明したページもつきました。本文中には「伝統の森」の位置をプロットした「シエムリアップ周辺図」と、現状でいちばん詳細な「伝統の森」の見取図も掲載されています。
前著『メコンにまかせ』は、わたしがタイを訪れ、黄金の生糸に出会い、そして東北タイの村びとたちと試行錯誤しながら染め織りを手がけてきたことと、カンボジアユネスコのコンサルタントとして「カンボジア絹織物の現状調査」を担当したことで、 カンボジアの伝統織物が置かれた現状を知り、その結果としてタコー村で伝統的養蚕の復活プロジェクトに取り組み、そしてIKTTを設立するに至るまでのことが記されています。いわば、IKTT前史とでもいえる内容でした。
今回の『カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村』が出版されたことで、IKTTは何をやっているところなのか、そして森本はこれから何をしようとしているのか、というみなさまの疑問に対する、ひとつの回答とさせていただけるのではないかと思っております。お読みいただければ、幸いです。(2008年2月 森本喜久男)
書名:カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村
著者:森本喜久男
発行所:日本放送出版協会(NHKブックス1102)
発行:2008年1月30日
定価:970円(+税)
ISBN:978-4-14-091102-0 C1339
【出版にあたっての森本さんからのメッセージ】
このたび『カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村』が、NHKブックスから発売になりました。前著『メコンにまかせ』から10年、ようやくかたちにすることができました。多くの方たちから、続編は出さないのかとたずねられておりましたから、これでようやく肩の荷がひとつ下ろせたような気がしております。
早いもので、わたしがIKTTを設立してから12年になります。この『カンボジア絹絣の世界』には、これまでわたしたちが取り組んできたこと、現在のIKTTの状況、そして「伝統の森」再生計画が目指していることなどについて、かなりくわしく書いたつもりです。染め織りに関する描写もできるだけ書き込みました。巻末には「IKTTの絣布ができるまで」と題し、桑の苗を育て、養蚕をし、生糸を引き、それを括り、染め、織り上げるまでの工程を、写真とともに簡潔に説明したページもつきました。本文中には「伝統の森」の位置をプロットした「シエムリアップ周辺図」と、現状でいちばん詳細な「伝統の森」の見取図も掲載されています。
前著『メコンにまかせ』は、わたしがタイを訪れ、黄金の生糸に出会い、そして東北タイの村びとたちと試行錯誤しながら染め織りを手がけてきたことと、カンボジアユネスコのコンサルタントとして「カンボジア絹織物の現状調査」を担当したことで、 カンボジアの伝統織物が置かれた現状を知り、その結果としてタコー村で伝統的養蚕の復活プロジェクトに取り組み、そしてIKTTを設立するに至るまでのことが記されています。いわば、IKTT前史とでもいえる内容でした。
今回の『カンボジア絹絣の世界~アンコールの森によみがえる村』が出版されたことで、IKTTは何をやっているところなのか、そして森本はこれから何をしようとしているのか、というみなさまの疑問に対する、ひとつの回答とさせていただけるのではないかと思っております。お読みいただければ、幸いです。(2008年2月 森本喜久男)
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