2012-07-16
森本さんのプロフィールを更新しました
報告会を主催された方々から「報告会で、IKTTの森本さんがどういう活動をしてきた人なのか紹介したいのだが、森本さんのプロフィールを簡単にまとめたものはないのか」というお問い合わせをいただきました。
森本喜久男(もりもと・きくお)
1948年生まれ。IKTT(Institute for Khmer Traditional Textiles ;クメール伝統織物研究所)代表。1996年にカンボジアの現地NGOとしてIKTTを設立。以来、内戦下で途絶えかけていたカンボジア伝統の絹織物の復興を促すとともに、人びとの暮らしの再生と、人びとの暮らしを包み込む自然環境の再生に取り組んでいる。「伝統の森」とは、シエムリアップ郊外にあるIKTTのプロジェクトサイトである。
著書に『メコンにまかせ 東北タイ・カンボジアの村から』、『カンボジア絹絣の世界 アンコールの森によみがえる村』、ほかに私家版の『Bayon Moon - Reviving Cambodia's Textile Traditions』(英語版)、『森の知恵 The Wisdom from the forest』(クメール語版)など。また、「伝統の森」で開催されたイベントを記録したDVD『IKTT伝統の森 蚕まつり2008』などがある。
第11回ロレックス賞受賞(2004年)、社会貢献者表彰(2010年)、大同生命地域研究特別賞(2012年)。
【略年表】
1948年:京都に生まれる。
1971年:京都にて手描き友禅の工房に弟子入り。
1974年:レイデザイン研究所テキスタイルデザイン科卒業。
1975年:独立して手描き友禅工房(森本染芸)を主宰。
1980年:初めてタイを訪れ、クロントイ・スラムに滞在。バンコクの博物館でカンボジアの絣布に出会う。
1983年:タイのラオス難民キャンプの織物学校のボランティアとしてタイへ渡る。タイの手織物と出会う。
1984年:東北タイの農村での手織物プロジェクトの設立に関わり、その後、草木染めの調査、指導を続ける。
1988年:バンコクに草木染シルクの店「バイマイ(「木の葉」の意)」を開店。
1990年:ワシントンの織物博物館(the Textile Museum)のタイでの調査に協力。「タイ東北地方に於ける伝統的草木染めについて」の報告書を提出(その成果は "Textiles and the Tai Experience in Southeast Asia" に掲載)。
1992年:キング・モンクット工科大学のテキスタイルデザイン科の講師となる。
1995年:ユネスコ・カンボジアの手織物プロジェクトのコンサルタントとして現地調査を実施。「カンボジアに於ける絹織物の製造と市場の現況」調査報告書を提出。カンポット州タコー村で、在来種による伝統的養蚕の復興プロジェクトを開始。
1996年:プノンペン郊外、タクマオ市にIKTT(Institute for Khmer Traditional Textiles ;クメール伝統織物研究所)を設立。国際交流基金アジアセンター主催の、アジア各地の織りの担い手たちとのワークショップに参加。
1998年:第一書林より『メコンにまかせ 東北タイ・カンボジアの村から』を上梓。
1999年:「桑の木基金」設立。地雷被害の大きいバッタンバン州などで養蚕プロジェクトを開始。
2000年:IKTTをシエムリアップに移転し、研修生の受け入れを開始する。沖縄県南風原町主催の「アジア絣ロードまつり」に参加。パネリスト・レクチャラーとしてカンボジア伝統織物についての報告を行なう。
2002年:シエムリアップ州アンコールトム郡に約5haの土地を取得。「伝統の森・再生計画」予定地とする。マサチューセッツ州ノースハンプトンで開催されたテキスタイル・ソサエティ・オブ・アメリカの第8回シンポジウム「Silk Roads, Other Roads」に参加し、カンボジアの伝統織物の現状を報告。
2003年:「伝統の森・再生計画」に着手(その後、対象地は約22haにまで拡張)。「伝統の森」で蚕供養を始める。福岡市美術館「カンボジアの染織」展に招かれ、講演「カンボジアにおける伝統織物の復興」を行なう。在シエムリアップの学術系NGO、センター・フォー・クメール・スタディーズと共催で「ホール(絣):クメールとチャム、2つの美の融合」と題する企画展示ならびに学術セミナーを開催。
2004年:「世界中の新規及び進行中の独創的かつ革新的なプロジェクトを実行している個人」に贈られるロレックス賞(第11回)を受賞。
2007年:プノンペンの王宮にて、研究所の主要スタッフとともにノロドム・シハモニ国王への接見の栄誉を賜る。
2008年:NHKブックスより『カンボジア絹絣の世界 アンコールの森によみがえる村』を上梓。『Bayon Moon - Reviving Cambodia's Textile Traditions』を私家版として上梓。フランスの旅行会社アジア・ボヤージの協力により、パリ・リヨン・トゥールーズにおいて展示会を開催。「伝統の森」にて「蚕まつり2008」を開催(前夜祭としてファッションショーを実施)。
2009年:カナダのバンクーバーで開催されたMaiwa Textile Symposium 2009に招かれ、レクチャーとワークショップを行なう。沖縄・南風原文化センター主催の「アジア・沖縄 織りの手技」展に招かれ、講演を行なう。タイ・テキスタイル・ソサエティの名誉会員となる。
2010年:ノロドム・シハモニ国王の訪日に際し、鳩山首相との午餐会に臨席する栄誉を賜る。公益財団法人社会貢献支援財団より社会貢献者表彰を受ける。
2011年:クメール語の小冊子『森の知恵 The Wisdom from the forest』を上梓。
2012年:クアラルンプールで開催された「ワールド・テキスタイル・シンポジウム2012」で講演を行なう。公益財団法人大同生命国際文化基金による、2012年度の大同生命地域研究特別賞を受賞。
なお、IKTTそのものの活動の経緯については、「IKTT(クメール伝統織物研究所)とは」も併せてご覧ください。
2011-09-06
Amazonの著者ページに、森本さんのプロフィールが掲載されました
Amazonの著者ページに、森本さんのプロフィールが掲載されました。
■森本喜久男(もりもと・きくお)
IKTT(Institute for Khmer Traditional Textiles ;クメール伝統織物研究所)代表。1948年生まれ。
1996年にカンボジアの現地NGOとして
IKTTをプノンペン郊外のタクマオ市に設立。以来、内戦下で途絶えかけていたカンボジア伝統の絹織物の復興と、伝統的養蚕の再開に取り組む。2000年、IKTTをシエムリアップに移転。工房を開設し、研修生の受け入れを開始し、伝統的な絹織物の制作と並行して、若い世代への染め織り技術の継承に努める。2002年、シエムリアップ州アンコールトム郡に約5ヘクタールの土地を取得し、「伝統の森」予定地とする(後に23ヘクタールにまで拡張)。2003年、IKTTのプロジェクトとして「伝統の森・再生計画」に着手。荒れ地を拓くところから始め、小屋を建て、井戸を掘り、畑をつくり、野菜・桑・綿花を栽培し、養蚕をし、自然染色の素材となる木々を植え、自給的な染め織りが可能な工芸村を立ち上げた。自然染料による染織を核にしつつも、人びとの暮らしの再生と、人びとの暮らしを包み込む自然環境の再生に取り組むIKTTのプロジェクトサイトを「伝統の森」と呼ぶ。この「伝統の森」は、現在では、敷地のほぼ半分を木々の再生エリアとして保全・育成しつつ、約200人が暮らす「新しい村」として行政的認可を得るまでに成長。
著書に『メコンにまかせ 東北タイ・カンボジアの村から』、『カンボジア絹絣の世界 アンコールの森によみがえる村』、ほかに私家版の『Bayon Moon - Reviving Cambodia's Textile Traditions』(英語版)、『森の知恵 The Wisdom from the forest』(クメール語版)など。また、「伝統の森」で開催されたイベントを記録したDVD『IKTT伝統の森 蚕まつり2008』などがある。
第11回ロレックス賞受賞(2004年)、社会貢献者表彰(2010年)。
日本国内での、講演会や「伝統の森」で制作された絹織物などの展示販売イベントなどの詳細は、メールマガジン「メコンにまかせ」(http://www.mag2.com/m/0000070073.html)や、ブログサイトIKTT Japan News(http://ikttjapan.blogspot.com/)で随時更新中。
■森本喜久男(もりもと・きくお)
IKTT(Institute for Khmer Traditional Textiles ;クメール伝統織物研究所)代表。1948年生まれ。
1996年にカンボジアの現地NGOとして
IKTTをプノンペン郊外のタクマオ市に設立。以来、内戦下で途絶えかけていたカンボジア伝統の絹織物の復興と、伝統的養蚕の再開に取り組む。2000年、IKTTをシエムリアップに移転。工房を開設し、研修生の受け入れを開始し、伝統的な絹織物の制作と並行して、若い世代への染め織り技術の継承に努める。2002年、シエムリアップ州アンコールトム郡に約5ヘクタールの土地を取得し、「伝統の森」予定地とする(後に23ヘクタールにまで拡張)。2003年、IKTTのプロジェクトとして「伝統の森・再生計画」に着手。荒れ地を拓くところから始め、小屋を建て、井戸を掘り、畑をつくり、野菜・桑・綿花を栽培し、養蚕をし、自然染色の素材となる木々を植え、自給的な染め織りが可能な工芸村を立ち上げた。自然染料による染織を核にしつつも、人びとの暮らしの再生と、人びとの暮らしを包み込む自然環境の再生に取り組むIKTTのプロジェクトサイトを「伝統の森」と呼ぶ。この「伝統の森」は、現在では、敷地のほぼ半分を木々の再生エリアとして保全・育成しつつ、約200人が暮らす「新しい村」として行政的認可を得るまでに成長。
著書に『メコンにまかせ 東北タイ・カンボジアの村から』、『カンボジア絹絣の世界 アンコールの森によみがえる村』、ほかに私家版の『Bayon Moon - Reviving Cambodia's Textile Traditions』(英語版)、『森の知恵 The Wisdom from the forest』(クメール語版)など。また、「伝統の森」で開催されたイベントを記録したDVD『IKTT伝統の森 蚕まつり2008』などがある。
第11回ロレックス賞受賞(2004年)、社会貢献者表彰(2010年)。
日本国内での、講演会や「伝統の森」で制作された絹織物などの展示販売イベントなどの詳細は、メールマガジン「メコンにまかせ」(http://www.mag2.com/m/0000070073.html)や、ブログサイトIKTT Japan News(http://ikttjapan.blogspot.com/)で随時更新中。
2010-08-26
「伝統の森」の位置をプロットした地図のご紹介
シエムリアップにあるIKTT(クメール伝統織物研究所)と、ピアックスナエンの「伝統の森」の位置をプロットした地図をご紹介します。
「伝統の森」へは、プレアカン(プリヤ・カンあるいはプリア・カンとも)から北上していく、いわゆる左回りルートと、バンテアイスレイに向かう道から途中で脇道に折れる右回りルートのどちらからでもアクセス可能です。
どちらのルートも、途中までは舗装されていますが、幹線から外れ、「伝統の森」へ向かう脇道は、乾季には土ぼこりだらけになりますし、雨季にはぬかるみができます。
これは荷重の重い土砂採掘のトラックや、材木を積んだトラックがひんぱんに走っているためで、それゆえ路面の状況は日々変化しています。どちらのルートがお勧めともいいきれませんが、2015年1月現在、IKTTの車は左回りのルートを選ぶことが多いようです。
ご自身でチャーターしたタクシーやトゥクトゥクで「伝統の森」に向かう場合は、シエムリアップのIKTTに寄り、カンボジア人スタッフに道を確認したほうが間違いないと思います。
なお、『カンボジア絹絣の世界』p.116 の「シエムリアップ周辺図」にも、「伝統の森」の位置がプロットされておりますので、こちらも参考にしてください。
どちらのルートも、途中までは舗装されていますが、幹線から外れ、「伝統の森」へ向かう脇道は、乾季には土ぼこりだらけになりますし、雨季にはぬかるみができます。
これは荷重の重い土砂採掘のトラックや、材木を積んだトラックがひんぱんに走っているためで、それゆえ路面の状況は日々変化しています。どちらのルートがお勧めともいいきれませんが、2015年1月現在、IKTTの車は左回りのルートを選ぶことが多いようです。
ご自身でチャーターしたタクシーやトゥクトゥクで「伝統の森」に向かう場合は、シエムリアップのIKTTに寄り、カンボジア人スタッフに道を確認したほうが間違いないと思います。
なお、『カンボジア絹絣の世界』p.116 の「シエムリアップ周辺図」にも、「伝統の森」の位置がプロットされておりますので、こちらも参考にしてください。
2009-10-19
ネット上で読める森本さんに関する主な記事(英語編)
検索していけばたどりつけるものではありますが、主なものを以下にご紹介しておきます。(2009年10月19日現在)
●World Vision Report(USA)/Sunday March 30, 2008
Revitalizing Silk
※音声あり(MP3対応)
●the Japan Times online (Japan)/Sunday November 11, 2007
Japan's savior of Khmer silk
●the star online (Malaysia)/Sunday September 16, 2007
Threads to a better future
●the star online (Malaysia)/Sunday September 16, 2007
Skilful revival
●PBS "FRONTLINE/WORLD" (USA)/Thursday June 28, 2007
Rough Cut:Cambodia/The Silk Grandmothers
※VIDEO映像あり(要Quicktime/Realplayer)
●The Nation (Thailand)/Monday June 19, 2006
Cambodia joins Thailand on the silk route
●asahi.com (Japan)/Thursday January 13, 2005
Homo Sapiens: Weaver revives skills banned by Pol Pot
※朝日新聞2004年12月8日付朝刊の「ひと」欄の英語版です
●Sawaddi Magazine (Thailand)/Third Quarter, 2004
HOL - the art of Cambodian Textiles
※2004年12月にIKTTとCenter for Khmer Studiesによって開催された学術セミナーに関する記事です。
●the New York Times (USA)/Sunday June 22, 1997
Restoring a Fine Khmer Craft Rent by Revolution
●the New York Times (USA)/Sunday, April 20, 1997
An Ancient Silk Trade Is Reborn
●World Vision Report(USA)/Sunday March 30, 2008
Revitalizing Silk
※音声あり(MP3対応)
●the Japan Times online (Japan)/Sunday November 11, 2007
Japan's savior of Khmer silk
●the star online (Malaysia)/Sunday September 16, 2007
Threads to a better future
●the star online (Malaysia)/Sunday September 16, 2007
Skilful revival
●PBS "FRONTLINE/WORLD" (USA)/Thursday June 28, 2007
Rough Cut:Cambodia/The Silk Grandmothers
※VIDEO映像あり(要Quicktime/Realplayer)
●The Nation (Thailand)/Monday June 19, 2006
Cambodia joins Thailand on the silk route
●asahi.com (Japan)/Thursday January 13, 2005
Homo Sapiens: Weaver revives skills banned by Pol Pot
※朝日新聞2004年12月8日付朝刊の「ひと」欄の英語版です
●Sawaddi Magazine (Thailand)/Third Quarter, 2004
HOL - the art of Cambodian Textiles
※2004年12月にIKTTとCenter for Khmer Studiesによって開催された学術セミナーに関する記事です。
●the New York Times (USA)/Sunday June 22, 1997
Restoring a Fine Khmer Craft Rent by Revolution
●the New York Times (USA)/Sunday, April 20, 1997
An Ancient Silk Trade Is Reborn
2009-08-31
ピアックスナエン・「伝統の森」への道のり(右回りルート)
「伝統の森」は、シエムリアップの町から北へ約30キロ、車で約1時間のところにあります。
この「右回りルート」は、途中までは、一般にはバンテアイスレイあるいはプノム・クーレンに向かうルートとして説明されているルートと同じです。
通行証のチェックゲートを通過し、アンコール・ワットの環濠に突き当たったところを右に折れ、やがてスラスランの水面を右に見ながら回り込み、さらに先へと進みます。悪路とされていたバンテアイスレイへの道も、いまでは舗装され、快適な道が続きます。
バンテアイスレイ・バタフライセンター(Banteay Srey Butterfly Center、BBC)を過ぎ、道路の左側に果物や清涼飲料水を並べた屋台が続くエリアを越え、左手の田んぼの先に無線塔のようなものが見えるとまもなく、左折する道があります。 曲がり角の、緑色のIKTTと書かれた看板(写真右上)を確認して左折し、未舗装の道を進みます。寺院の手前を右に曲がり、あとは道なりに進みます。田圃の広がる中を進み、木立が増えてきたころに小さな橋を渡ります。さらにしばらく行くと、左手に「伝統の森」の入口が現われます(写真右下)。
2012年8月現在、シエムリアップの町から「伝統の森」までタクシーで往復40~60ドルが相場です(郊外に向かうタクシー料金は、シエムリアップ基点での往復運賃を請求されるので、片道でも料金は同じです)。
なお、シエムリアップからアンコール遺跡群へ向かう途中で立ち寄る通行証のチェックゲートで「ピアックスナエンの養蚕の村へ行く」と説明すれば、通行証を購入しなくてもゲートを通過できるはずです。
※『カンボジア絹絣の世界』p.116 の「シエムリアップ周辺図」にも、「伝統の森」の位置がプロットされております。こちらも参考にしてください。
この「右回りルート」は、途中までは、一般にはバンテアイスレイあるいはプノム・クーレンに向かうルートとして説明されているルートと同じです。
通行証のチェックゲートを通過し、アンコール・ワットの環濠に突き当たったところを右に折れ、やがてスラスランの水面を右に見ながら回り込み、さらに先へと進みます。悪路とされていたバンテアイスレイへの道も、いまでは舗装され、快適な道が続きます。
バンテアイスレイ・バタフライセンター(Banteay Srey Butterfly Center、BBC)を過ぎ、道路の左側に果物や清涼飲料水を並べた屋台が続くエリアを越え、左手の田んぼの先に無線塔のようなものが見えるとまもなく、左折する道があります。 曲がり角の、緑色のIKTTと書かれた看板(写真右上)を確認して左折し、未舗装の道を進みます。寺院の手前を右に曲がり、あとは道なりに進みます。田圃の広がる中を進み、木立が増えてきたころに小さな橋を渡ります。さらにしばらく行くと、左手に「伝統の森」の入口が現われます(写真右下)。
2012年8月現在、シエムリアップの町から「伝統の森」までタクシーで往復40~60ドルが相場です(郊外に向かうタクシー料金は、シエムリアップ基点での往復運賃を請求されるので、片道でも料金は同じです)。
なお、シエムリアップからアンコール遺跡群へ向かう途中で立ち寄る通行証のチェックゲートで「ピアックスナエンの養蚕の村へ行く」と説明すれば、通行証を購入しなくてもゲートを通過できるはずです。
※『カンボジア絹絣の世界』p.116 の「シエムリアップ周辺図」にも、「伝統の森」の位置がプロットされております。こちらも参考にしてください。
2009-06-01
ネット上で読める森本さんに関する主な記事
検索していけばたどりつけるものではありますが、主なものを以下にご紹介しておきます。(2009年5月31日現在)
●西日本新聞(2002-07-03)
「難民 カンボジアに生きる⑤~復興 夢と希望を紡いで織る」
●サイバー日本館/ニッポンカン新聞〔第15号3面〕(2005-01-14)
「環境のしごと(No.15)自然とともにある布の文化をよみがえらせる人」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-03)
「カンボジア染織の『復興支援』(1)現地に根づく支援」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-05)
「カンボジア染織の『復興支援』(2)25年間の断絶」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-06)
「カンボジア染織の『復興支援』(3)在来種の黄色い繭の復活」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-07)
「カンボジア染織の『復興支援』(4)絹絣はクメール文化」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-09)
「カンボジア染織の『復興支援』(5)織った布は売らずに貯える」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-11)
「カンボジア染織の『復興支援』(6)草木染は難しくない」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-13)
「カンボジア染織の『復興支援』(7)有給で染織の研修」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-15)
「カンボジア染織の『復興支援』(8)ラック虫(赤色染料)の森の再生」
●バンコク週報〔トラベル日記〕(2005-08-15_21)
カンボジア・絹織物の復興から新しい農村作りへ
●「月刊みんぱく」〔エッセイ 世界へ≫世界から〕(2006-05-01)
「カンボジアで、今、光っている人材育成」
●インターネット新聞JanJan〔編集委員時評〕(2008-02-04)
「カンボジアの手仕事の森をよみがえらせる」
●「カンボジア クロマートラベルガイドブック(Vol.7)」(Apr-Jun 2008)
「特集3 甦るカンボジアシルク」
●西日本新聞(2002-07-03)
「難民 カンボジアに生きる⑤~復興 夢と希望を紡いで織る」
●サイバー日本館/ニッポンカン新聞〔第15号3面〕(2005-01-14)
「環境のしごと(No.15)自然とともにある布の文化をよみがえらせる人」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-03)
「カンボジア染織の『復興支援』(1)現地に根づく支援」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-05)
「カンボジア染織の『復興支援』(2)25年間の断絶」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-06)
「カンボジア染織の『復興支援』(3)在来種の黄色い繭の復活」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-07)
「カンボジア染織の『復興支援』(4)絹絣はクメール文化」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-09)
「カンボジア染織の『復興支援』(5)織った布は売らずに貯える」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-11)
「カンボジア染織の『復興支援』(6)草木染は難しくない」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-13)
「カンボジア染織の『復興支援』(7)有給で染織の研修」
●インターネット新聞JanJan〔ウェブ探検〕(2005-06-15)
「カンボジア染織の『復興支援』(8)ラック虫(赤色染料)の森の再生」
●バンコク週報〔トラベル日記〕(2005-08-15_21)
カンボジア・絹織物の復興から新しい農村作りへ
●「月刊みんぱく」〔エッセイ 世界へ≫世界から〕(2006-05-01)
「カンボジアで、今、光っている人材育成」
●インターネット新聞JanJan〔編集委員時評〕(2008-02-04)
「カンボジアの手仕事の森をよみがえらせる」
●「カンボジア クロマートラベルガイドブック(Vol.7)」(Apr-Jun 2008)
「特集3 甦るカンボジアシルク」
2009-04-11
シエムリアップ・IKTTまでの歩き方
オールドマーケット(プサー・チャー)の南側にあるタ・プローム・ホテルの玄関前に立ち、右斜め前の方向に、道路を挟んで流れるトンレサップ川に沿って進みます。川岸には遊歩道が整備されています。
道なりに(つまり川に沿って)歩くこと5~6分、道が少し左にカーブする手前の右手にFame Cafeというカフェがあります。そのすぐ先の道を右折して、そこから約30メートル。緑色のIKTTの看板が見えてきます。ここがIKTTです。
1階がショップ、2階はIKTTとカンボジアシルクの織物に関するミュージアムになっています。
シエムリアップのショップの営業時間は、朝8時から夕方6時まで(年中無休)です。
工房の見学を希望されるかたは、平日の朝9時から夕方5時までの間にお越しください。(できるだけ事前にご予約をお願いします。なお、工房は、正午から午後2時まではお昼休み、日曜日はお休みです)。
【メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事に、2026年一部加筆修正】
道なりに(つまり川に沿って)歩くこと5~6分、道が少し左にカーブする手前の右手にFame Cafeというカフェがあります。そのすぐ先の道を右折して、そこから約30メートル。緑色のIKTTの看板が見えてきます。ここがIKTTです。
1階がショップ、2階はIKTTとカンボジアシルクの織物に関するミュージアムになっています。
シエムリアップのショップの営業時間は、朝8時から夕方6時まで(年中無休)です。
工房の見学を希望されるかたは、平日の朝9時から夕方5時までの間にお越しください。(できるだけ事前にご予約をお願いします。なお、工房は、正午から午後2時まではお昼休み、日曜日はお休みです)。
【メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事に、2026年一部加筆修正】
ピアックスナエン・「伝統の森」への道のり
「伝統の森」は、シエムリアップの町から北へ約30キロ、車で約1時間のところにあります。
通行証のチェックゲートを通過し、アンコール・ワットの環濠に突き当たったところを左に折れ、アンコール・ワットを右手に見つつ回り込み、直進します。アンコールトムの南大門をくぐり、四面仏の尊顔が微笑むバイヨン寺院を通り越し、さらに北に進みます。
プリアカン寺院の門前を過ぎて道路が大きく右にカーブした先に、左に折れる一本道が現われます。この道を道なりに約10キロ、途中何度か川を渡り、左手の木立の間にお寺が見えたらすぐ先の道を右へ。曲がり角に設置してあるIKTTとMORIMOTOの名前の入った緑色の看板を確認してください。ここから、さらに約4キロ、ふたたび川を渡り、しばらく行くと右手に「伝統の森」の入口が現われます(写真は「伝統の森」の入口です)。
2015年3月現在、シエムリアップの町から「伝統の森」までタクシーで往復40~60ドルが相場です(郊外に向かうタクシー料金は、シエムリアップ基点での往復運賃を請求されるので、片道でも料金は同じです)。
★ご注意★2015年3月現在、このルートは大型車両の通行ができません(路上に大型車の通行を阻むパイルが立てられています)。セダンタイプのタクシーやトゥクトゥク、バイクであれば問題ありません。大型車両は、バンテアイスレイへ向かう道からの右回りルートを選択してください。
なお、シエムリアップからアンコール遺跡群へ向かう途中で立ち寄る通行証のチェックゲートで「ピアックスナエンの養蚕の村へ行く」と説明すれば、通行証を購入しなくてもゲートを通過できるはずです。
※『カンボジア絹絣の世界』p.116 の「シエムリアップ周辺図」にも、「伝統の森」の位置がプロットされております。こちらも参考にしてください。【メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事に、一部加筆修正】
通行証のチェックゲートを通過し、アンコール・ワットの環濠に突き当たったところを左に折れ、アンコール・ワットを右手に見つつ回り込み、直進します。アンコールトムの南大門をくぐり、四面仏の尊顔が微笑むバイヨン寺院を通り越し、さらに北に進みます。
プリアカン寺院の門前を過ぎて道路が大きく右にカーブした先に、左に折れる一本道が現われます。この道を道なりに約10キロ、途中何度か川を渡り、左手の木立の間にお寺が見えたらすぐ先の道を右へ。曲がり角に設置してあるIKTTとMORIMOTOの名前の入った緑色の看板を確認してください。ここから、さらに約4キロ、ふたたび川を渡り、しばらく行くと右手に「伝統の森」の入口が現われます(写真は「伝統の森」の入口です)。
2015年3月現在、シエムリアップの町から「伝統の森」までタクシーで往復40~60ドルが相場です(郊外に向かうタクシー料金は、シエムリアップ基点での往復運賃を請求されるので、片道でも料金は同じです)。
★ご注意★2015年3月現在、このルートは大型車両の通行ができません(路上に大型車の通行を阻むパイルが立てられています)。セダンタイプのタクシーやトゥクトゥク、バイクであれば問題ありません。大型車両は、バンテアイスレイへ向かう道からの右回りルートを選択してください。
なお、シエムリアップからアンコール遺跡群へ向かう途中で立ち寄る通行証のチェックゲートで「ピアックスナエンの養蚕の村へ行く」と説明すれば、通行証を購入しなくてもゲートを通過できるはずです。
※『カンボジア絹絣の世界』p.116 の「シエムリアップ周辺図」にも、「伝統の森」の位置がプロットされております。こちらも参考にしてください。【メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事に、一部加筆修正】
「伝統の森」とは
「伝統の森」とは?
IKTT(クメール伝統織物研究所)の森本さんが、現地で取り組んでいるプロジェクト「伝統の森・再生計画」のプロジェクトサイトを指します。
どこにあるの?
シエムリアップの町からは、北へ車でおよそ1時間ほどのところに位置し、シエムリアップ州アンコールトム郡のピアックスナエンと呼ばれる地域にあります。
どんなところ?
2009年4月現在、森本さんをはじめ、IKTTのスタッフたちとその家族約200人が暮らしています。
カンボジアの伝統織物の制作が行なわれている工芸村エリアでは、養蚕に始まり、糸繰り、括り、染色と、生糸が絹織物に織り上げられるまでの工程の、
さまざまな作業が行なわれています。織り上がった絣布などを展示販売するショップ、訪問者が宿泊するゲストハウスも、この工芸村エリアにあります。
「伝統の森」のうち、ほぼ半分のエリアでは「森」の再生を促しています。残りの半分が開墾され、桑畑、綿花畑、藍畑などのほか、工芸村や居住地区、学校、野菜畑になっています。
いつ始まったの?
2002年7月に、まず約5ヘクタールの土地を取得しました。これが、「伝統の森・再生計画」の第一歩でした。翌2003年の2月からは、タコー村の若者たちが住み込み、開墾に着手します。一方で、桑や染め材となる植物の苗を準備して育てていきます。こうして、シエムリアップの工房での織物づくりと並行して、「伝統の森」での森の再生と、新しい村づくりが始まったのです。荒れ地をひらき、道をつくり、少しづつ開墾エリアを広げ、そこに桑や藍の苗を植え、野菜畑をつくり、家を建てたりと、すべては手づくりです。その後、何度かの土地の拡張を経て、現在「伝統の森」は、約22ヘクタールの規模にまで広がりました。
なぜ森を育て、村までつくるの?
カンボジアの伝統織物の復興に携わるうちに森本さんは、織物を再生するだけではなく、織り手を育て、さらには織り手である村びとたちが暮らす自然環境までを再生しなければ、伝統織物を再生したことにはならない、と考えるようになりました。かつてカンボジアの村には、手の届くところに染め織りの素材があり、村の外から何も持ち込まなくても、すばらしい織物が生み出せる自然と環境がありました。そうした自然環境(=森)の再生と、その自然の恵みを上手に生かすカンボジアの人びとの「暮らし」と「知恵」の復活、それらすべてを統合したかたちで「伝統織物の復興」を進めようというのが、森本さんが「伝統の森・再生計画」と名づけたプロジェクトなのです。
[注:「伝統の森」の見取図は日本放送出版協会の掲載許諾を得たもので、転載は不可です]
IKTT(クメール伝統織物研究所)の森本さんが、現地で取り組んでいるプロジェクト「伝統の森・再生計画」のプロジェクトサイトを指します。
どこにあるの?
シエムリアップの町からは、北へ車でおよそ1時間ほどのところに位置し、シエムリアップ州アンコールトム郡のピアックスナエンと呼ばれる地域にあります。
どんなところ?
2009年4月現在、森本さんをはじめ、IKTTのスタッフたちとその家族約200人が暮らしています。
カンボジアの伝統織物の制作が行なわれている工芸村エリアでは、養蚕に始まり、糸繰り、括り、染色と、生糸が絹織物に織り上げられるまでの工程の、
さまざまな作業が行なわれています。織り上がった絣布などを展示販売するショップ、訪問者が宿泊するゲストハウスも、この工芸村エリアにあります。「伝統の森」のうち、ほぼ半分のエリアでは「森」の再生を促しています。残りの半分が開墾され、桑畑、綿花畑、藍畑などのほか、工芸村や居住地区、学校、野菜畑になっています。
いつ始まったの?
2002年7月に、まず約5ヘクタールの土地を取得しました。これが、「伝統の森・再生計画」の第一歩でした。翌2003年の2月からは、タコー村の若者たちが住み込み、開墾に着手します。一方で、桑や染め材となる植物の苗を準備して育てていきます。こうして、シエムリアップの工房での織物づくりと並行して、「伝統の森」での森の再生と、新しい村づくりが始まったのです。荒れ地をひらき、道をつくり、少しづつ開墾エリアを広げ、そこに桑や藍の苗を植え、野菜畑をつくり、家を建てたりと、すべては手づくりです。その後、何度かの土地の拡張を経て、現在「伝統の森」は、約22ヘクタールの規模にまで広がりました。
なぜ森を育て、村までつくるの?
カンボジアの伝統織物の復興に携わるうちに森本さんは、織物を再生するだけではなく、織り手を育て、さらには織り手である村びとたちが暮らす自然環境までを再生しなければ、伝統織物を再生したことにはならない、と考えるようになりました。かつてカンボジアの村には、手の届くところに染め織りの素材があり、村の外から何も持ち込まなくても、すばらしい織物が生み出せる自然と環境がありました。そうした自然環境(=森)の再生と、その自然の恵みを上手に生かすカンボジアの人びとの「暮らし」と「知恵」の復活、それらすべてを統合したかたちで「伝統織物の復興」を進めようというのが、森本さんが「伝統の森・再生計画」と名づけたプロジェクトなのです。
[注:「伝統の森」の見取図は日本放送出版協会の掲載許諾を得たもので、転載は不可です]
2009-04-05
IKTT(クメール伝統織物研究所)とは
【IKTTとは】
IKTT 、すなわちクメール伝統織物研究所(Institute for Khmer Traditional Textiles)は、カンボジアの伝統織物、とくに絹の絣布の復興を目的に、1996年1月に森本喜久男さんがカンボジアで設立した現地NGOです。IKTTの活動については、http://iktt.esprit-libre.org/ をご覧ください(左上のボタンからもサイトにリンクしています)。
【これまでの活動の履歴】
IKTTの発足当初は、カンポット州タコー村での養蚕再開プロジェクトを進めつつ、タケオ州などのかつての織物産地をまわり、存命する織り手の発掘と制作依頼を行なっていました。同時に、研究所に何名かの織り手を呼び寄せ、絣の柄や自然染料の復元のための調査研究を進めていました。当時のIKTTの活動のポイントを説明する際に、森本さんは「伝統の掘り起こし」という表現を使っています。
2000年1月、森本さんは活動の場をシエムリアップに移します。そして、研究所に工房を併設し、研修生の受け入れを始めました。プノンペンから移ってきたスタッフは、森本さんを含めて5人。そこに、少しづつ人を受け入れ始め、生糸の扱い方から、染め・織りへと少しづつ仕事を教えていきました。新たな担い手を育てなければ、カンボジアの織物は廃れてしまうという危機感がありました。
織物の担い手は、女性がほとんどです。そして、周囲を見回してみれば、その日の食事を工面するのがやっとのこと、という生活をしている人たちがたくさんいました。内戦の影響なのか、父親のいない、あるいはダンナさんのいない女性たちが子どもを抱えて暮らしています。であるなら、苦しい生活をしている女性たちに働く場を提供し、仕事として伝統織物の技術を身につけてもらうというのが、もっとも着実に織り手を育てていく方法であると考えたのだと思います。
研修生の受け入れに始まり、新しい世代に、伝統織物をつくる技術と「すばらしい布をつくる心」を伝えていく作業を、森本さんは「伝統の活性化」と説明します。これが、IKTTの活動における、いわば第2期のテーマでもありました。
2002年7月、シエムリアップ州アンコールトム郡に約5ヘクタールの土地を取得しました。これが、現在の「伝統の森」となる第一歩です。翌2003年の2月からは、タコー村の若者たちが住み込み、開墾に着手します。一方では、桑や染め材となる植物の苗を準備して育てていきます。こうして2003年からは、シエムリアップの工房での織物づくりと、「伝統の森」での村づくり、この2つが並行して動いていくことになります。IKTTの歴史のなかでは、ここからが第3期ということができるでしょう。そして、この頃から、いろいろなことが動き出します。
2003年の秋には、福岡市美術館で「カンボジアの染織」展が開催されました。ここにIKTTの布が展示されたわけではないのですが、織りと括りのデモンストレーションのため、IKTTから2名のスタッフが福岡にやってきました。また、2003年12月には、在シエムリアップの学術系NGOであるCenter for Khmer Studies(センター・フォー・クメール・スタディーズ)と共同で、2日間にわたるカンボジアの染織に関するセミナーを開催。そして、2004年9月に森本さんは、第11回ロレックス賞を受賞します。この受賞をきっかけにIKTTの活動は、欧米からも注目を集めるようになりました。
2008年1月、森本さんは、自身の生活の場をシエムリアップから「伝統の森」へと移しました。それまでにシエムリアップの工房の作業場の半分以上が「伝統の森」に移転を済ませたこともあり、「伝統の森」での本格的な作業に取り組むため、文字どおり、森の住人となったのです。シエムリアップには、括りと織りを担当する部門の一部と、研究所の運営と生産管理を担うアドミニストレーション部門、そしてギャラリー兼ショップが、これまでどおりの仕事を続けています。森本さんは、週に何度か、必要のあるときに「伝統の森」からシエムリアップまで出勤しています。
IKTT 、すなわちクメール伝統織物研究所(Institute for Khmer Traditional Textiles)は、カンボジアの伝統織物、とくに絹の絣布の復興を目的に、1996年1月に森本喜久男さんがカンボジアで設立した現地NGOです。IKTTの活動については、http://iktt.esprit-libre.org/ をご覧ください(左上のボタンからもサイトにリンクしています)。
【これまでの活動の履歴】
IKTTの発足当初は、カンポット州タコー村での養蚕再開プロジェクトを進めつつ、タケオ州などのかつての織物産地をまわり、存命する織り手の発掘と制作依頼を行なっていました。同時に、研究所に何名かの織り手を呼び寄せ、絣の柄や自然染料の復元のための調査研究を進めていました。当時のIKTTの活動のポイントを説明する際に、森本さんは「伝統の掘り起こし」という表現を使っています。
2000年1月、森本さんは活動の場をシエムリアップに移します。そして、研究所に工房を併設し、研修生の受け入れを始めました。プノンペンから移ってきたスタッフは、森本さんを含めて5人。そこに、少しづつ人を受け入れ始め、生糸の扱い方から、染め・織りへと少しづつ仕事を教えていきました。新たな担い手を育てなければ、カンボジアの織物は廃れてしまうという危機感がありました。
織物の担い手は、女性がほとんどです。そして、周囲を見回してみれば、その日の食事を工面するのがやっとのこと、という生活をしている人たちがたくさんいました。内戦の影響なのか、父親のいない、あるいはダンナさんのいない女性たちが子どもを抱えて暮らしています。であるなら、苦しい生活をしている女性たちに働く場を提供し、仕事として伝統織物の技術を身につけてもらうというのが、もっとも着実に織り手を育てていく方法であると考えたのだと思います。
研修生の受け入れに始まり、新しい世代に、伝統織物をつくる技術と「すばらしい布をつくる心」を伝えていく作業を、森本さんは「伝統の活性化」と説明します。これが、IKTTの活動における、いわば第2期のテーマでもありました。
2002年7月、シエムリアップ州アンコールトム郡に約5ヘクタールの土地を取得しました。これが、現在の「伝統の森」となる第一歩です。翌2003年の2月からは、タコー村の若者たちが住み込み、開墾に着手します。一方では、桑や染め材となる植物の苗を準備して育てていきます。こうして2003年からは、シエムリアップの工房での織物づくりと、「伝統の森」での村づくり、この2つが並行して動いていくことになります。IKTTの歴史のなかでは、ここからが第3期ということができるでしょう。そして、この頃から、いろいろなことが動き出します。
2003年の秋には、福岡市美術館で「カンボジアの染織」展が開催されました。ここにIKTTの布が展示されたわけではないのですが、織りと括りのデモンストレーションのため、IKTTから2名のスタッフが福岡にやってきました。また、2003年12月には、在シエムリアップの学術系NGOであるCenter for Khmer Studies(センター・フォー・クメール・スタディーズ)と共同で、2日間にわたるカンボジアの染織に関するセミナーを開催。そして、2004年9月に森本さんは、第11回ロレックス賞を受賞します。この受賞をきっかけにIKTTの活動は、欧米からも注目を集めるようになりました。
2008年1月、森本さんは、自身の生活の場をシエムリアップから「伝統の森」へと移しました。それまでにシエムリアップの工房の作業場の半分以上が「伝統の森」に移転を済ませたこともあり、「伝統の森」での本格的な作業に取り組むため、文字どおり、森の住人となったのです。シエムリアップには、括りと織りを担当する部門の一部と、研究所の運営と生産管理を担うアドミニストレーション部門、そしてギャラリー兼ショップが、これまでどおりの仕事を続けています。森本さんは、週に何度か、必要のあるときに「伝統の森」からシエムリアップまで出勤しています。
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