「伝統の森」で蚕を飼い始めたのは2003年だった。最初にできた繭から、生糸を手引きしたのは2003年8月の末のこと。
その収穫をよろこび、蚕への感謝の気持ちと、わたしたちは無益な殺生をしているのではないという心を込めて、わたしは「蚕供養」を思い立った。
9月の満月の日、近くのお寺から僧侶を招聘し、蚕を供養した。蚕のおかげ、蚕が吐く生糸のおかげで、わたしたちIKTTのスタッフとその家族は、生かされているのだ。いまでは「蚕まつり」として実施しているが、その基本にあるのは、蚕への感謝の気持ちである。
早いもので、まもなく11回目となる「蚕供養」の日を迎えることになる。深く、感謝。
森本喜久男
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から再掲】
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写真は、森本さんがfacebookにアップした、2003年の「蚕供養」のときのものです。