2018-09-14

「森本喜久男追悼写真展」終了いたしました



 ご報告が遅くなりましたが、「森本喜久男追悼写真展」無事に終了いたしました。
 会場にお越しくださいました皆様、そして展示写真をご出品・ご提供いただきました皆様、本当にありがとうございました。
 写真展会場には、森本さんがご存命なら「おお!」と声を上げるような方々もいらっしゃいました。そのおひとりは、94年当時、バンコクのさる大手シルクメーカーでデザイナーをされていたという男性です。森本さんには、東北タイの村に連れて行ってもらったことがあるとのこと。現在は、当時とはまったく別のお仕事に就かれているそうですが、東京出張のついでにと静岡から会場に足を運んでいただきました。
 もうおひとりは、会場に展示した、森本さんのいちばん若い頃の写真(82年に京都大学で行なったイベントの立看板の前でのスナップ)に反応された女性です。この頃の森本さんをご存知なのですか? とお声掛けすると「このイベントに参加してました」と。そして、その後のタイでのボランティア時代の写真にも「ここに写っているのは○○さんだったかなぁ」と記憶をたどられていました。
 会場で行なわれたトークイベントでは、まず、IKTT現地スタッフの岩本みどりから、この1年をかけて括り手や織り手たちと試行錯誤をしてきた取り組みの報告に加え、5月にプノンペンで行なわれた「IKTT蚕まつりinプノンペン」の報告がなされました。
 そして、新たに動き出した2つのプロジェクトが紹介され、「伝統の森」で複数のホストツリーを使ってラックカイガラムシを育てようというラックプロジェクトの準備がはじまったことについてIKTT Japanの西川が解説。そして同じく IKTT Japanの増間茂文からは、最終的には藍染した経糸でピダンを制作するという壮大な計画の大前提として、「伝統の森」での藍建てが始まっていることや、染めてみると綿糸は染まるのに、絹糸の染まりが悪いことへの対応など、現地での試行錯誤が熱く語られました。
 同時開催となった展示販売会では、この1年をかけて取り組んできた新しい布の数々も好評でした。緯糸(よこいと)に使う糸を細くしたことで、絣や無地の大判の布が軽くなりました。玉虫色の光沢が魅力のパムアンには、これまでとは異なる配色のものが増えています。さらには、絣スカーフの端柄に工夫をこらしたものも好評でした。