2021-09-27

森本さんの著書『BAYON MOON』の第2版がKindle版でリリースされました

Bayon Moon: Reviving Cambodia’s Textile Traditions (English Edition)
 森本喜久男さんが2008年のはじめにカンボジアで私家版として出版した英語版の『BAYON MOON』の第2版がリリースされた。
 当初は、初版と同様にペーパーバック版を予定していたが、検討の結果、電子書籍(Kindle版)での発行となった。ここまでのマネージメントのほとんどは、“モリモト愛”にあふれるオーストリアのクラウス氏の尽力によるものだ。感謝。
 森本さんは、2000年の1月にIKTTをシェムリアップに移転させ、有給の研修生としてスタッフの受け入れをはじめた。その後、人員が増えていき、現在に至るIKTTのかたちができつつあった。その頃(2001年から2002年にかけて)に思いつくまま書き溜めたものを「バイヨンの月」というタイトルでまとめていた(時期的には、森本さんの『カンボジアに村をつくった日本人』の第5章「工房開設」に重なるのだが、本書『BAYON MOON』では、エッセイ風に、さまざまな思いをあれこれ綴っている)。その原稿を読んだ旧知のルイス・コートさんが英訳を手掛け、ついに2008年の上梓に至ったというもの。
 その初版の在庫がなくなったことを、クラウス氏はたいへん残念に思い、もう一度、出版できないかと画策してきた。そして、今回のリリースにたどりついた。
 初版の『BAYON MOON』の内容は、「伝統の森」再生計画に着手しようとする決意表明までの記述なのだが、その後、森本さんはロレックス賞を受賞し、ノロドム・シハモニ国王に接見の栄誉を賜るなど、対外的にもさまざまな結果を出してきた。並行して、「伝統の森」も順調に発展を遂げてきた。再版するなら、それらについても盛り込まなければ片手落ちということで「エピローグ」を追加することになり、「バイヨンの月」をまとめた以降の森本さんとIKTTの活動と、「伝統の森」のその後の発展について、IKTT Japanの西川が担当させていただいた(翻訳は、本文同様ルイス・コートさんによる)。
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