2015-09-25

大同生命国際文化基金による「アジアの現代文芸」のご紹介

 森本さんは、これまでの「カンボジアにおける伝統に根ざした生活文化と自然再生への実践的な貢献」を評価され、公益財団法人 大同生命国際文化基金より2012年度の「大同生命地域研究特別賞」を授与されました。
 その公益財団法人 大同生命国際文化基金は、アジア諸国の現代文芸を日本語に翻訳出版する「アジアの現代文芸」シリーズと、日本の文芸作品・文献をアジア各国語へ翻訳出版する「ジャパニーズ・ミラーズ」シリーズという、翻訳出版事業も手がけています。
 最近では、こうした翻訳作品の電子書籍化も進めており、同基金のWebサイト上での無償公開もすすめています。
 今回、「アジアの現代文芸」シリーズの65冊目、カンボジアとしては3冊目の作品として、『萎れた花・心の花輪』が出版ならびに電子書籍化されました。
 同基金による、この『萎れた花・心の花輪』の作品紹介は、以下のとおりです。

 本書には、カンボジアで最も著名な作家ヌー・ハーイ(1916-1975)氏の2つの作品が収録されています。『萎れた花』は1949年、『心の花輪』は1972年に出版されました。いずれも同国の国民文学と して広く知られた作品です。
 封建的な社会の中で一途な愛を貫き通す若い男女を描いた『萎れた花』、愛する恋人と祖国への愛のはざまで心を揺らす青年を描いた『心の花輪』。それぞれの人生で愛と葛藤する主人公の姿が胸に熱く迫ります。
 また、両作品では1930年代から40年代のカンボジアの若者の流行・生活様式などが、当時の伝統習慣とともに細やかに描写されています。彼らの考え方、生き方、悩みなどをあわせて感じ取っていただければ幸いです。


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