絣(かすり)とは、布を織る前に糸を括り分け、先染めして柄をつくりだす技法をいう。
カンボジアの絹絣は、経糸(たていと)か緯糸(よこいと)のどちらかが2対1の割合で表に出る三枚綾(さんまいあや)の緯糸絣のため、布に施された柄に表裏があるようにも見える。
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カンボジアの絣の柄に用いられるモティーフには、生命樹や仏陀、そしてナーガ(蛇あるいは龍の象徴)などの吉祥的な意味合いのモティーフ、鳥や蟹、魚などの身近な生き物を具体的に描いたモティーフ、そして「牛の目」とか「蓮のつぼみ」などと名づけられてはいるものの、かなり抽象化されたデザインのモティーフがある。
上;中央下部に寺院のなかに鎮座する仏陀、その上には生命樹。生命樹の左右にはアプサラが舞う。
下左:左右対称なかたちで括り出されたナーガのモティーフ。
下右:中央に蟹、その左右には羽ばたく鳥にも見えるモティーフが繰り返されている。
2017-07-14
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