2013-08-27

台湾での日々

 台湾で行なわれた染色ワークショップについて、8月26日付で配信されたメールマガジン「メコンにまかせ」(vol.286)からの引用で、ご紹介します。

  先日、台湾の国立工芸開発センターの方々に招かれ、5日間のワークショップを開催。講演と、自然染色とロウケツ染めの講習を行なった。主催されたのは、昨年マレイシアのクチンで開催された自然繊維と自然染色のシンポジウムで出会った人たち。
 ワークショップの参加者の年代も幅広く、その熱心さに驚く日々を過ごした。わたしが、京都、タイ、カンボジアと40年のうちに培ってきた、その秘伝を伝えることができたと思っている。しかし、基本は自然と向き合う心、その大切さを伝えることができればと願った。
 台中の郊外、三義にある「卓也小屋」という琉球藍の農場も訪ねさせていただいた。驚いたことに、本当に大規模に藍の栽培が行われていた。日本の藍の生産地を訪れて学び、試行錯誤のなか、ここまで広がってきたことを聞き、改めて驚かされた。
 今回の講習会の中心を担っておられる先生たちも、じつは日本の大学で染織を学んだ人たちが中心となり、台湾の地で根づき、花開いたもの。今回のワークショップは、その恩師である金沢美術工芸大学の城崎先生との合同での開催であった。城崎先生は、ミャンマーでも過去10年間、現地の工芸の発展に寄与されている。素晴らしい活動を継続されてきている、まさに人を育て、種を蒔く仕事。
 講習を終え、センターの所長さんや担当の先生から、そして受講生から過分の感謝の心をいただいた。最後の夕暮れ、新幹線に乗り、台中から台北へ移動。台北の国立台北教育大学の、新しく改装されたモダンなミュージアムを訪れた。
 ミュージアムの10月に予定されている第一回の展示会、そこでは台湾の工芸の紹介をする予定だとお聞きした。そして驚いたことに、IKTTの活動と絣布の紹介を併せて開催したいと相談された。
「いい布を作るためには、いい土がいる」そのIKTTの心、それを紹介したいと、言っていただいた。嬉しい。しかし、期間は限られている。嬉しく、しかし慌ただしく、その準備に入らなければならない。



【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から、一部加筆訂正のうえ再掲】
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。

2013-08-26

織の海道 vol.05「アジアへ、カンボジア」まもなく完成

 NPO法人「織の海道実行委員会」制作による『織の海道vol.05「アジアへ、カンボジア」』が近日発売になります。
 A4判、ケース入りの2分冊(「歴史・文化」編と「クメール染織の美」編)で、5,500円 (税別)です。森本さんの「『伝統の森』の挑戦」という原稿も掲載されています。

 

 購入申し込みならびにお問い合わせは、info@orino-umimichi.gr.jp(@を半角に変換の上ご送信ください)あるいはFAX:03-3468-6885 までご連絡ください。8月中の購入申し込み分で、代引き発送を選択される方へは送料無料となるそうです。

2013-08-10

8/14-24、地球環境パートナーズシッププラザでのイベントのお知らせ

 8月14日から24日まで、渋谷のGEOC(地球環境パートナーズシッププラザ)において「自然・文化がある幸せを次世代へ:森林と水と文化・まなびのエコステーション」と題してのイベントが開催されます。
 このイベントは、荒廃する国内の人工林の再生に取り組む「緑のダム北相模」染織を軸として文化発信を行なう「織の海道実行委員会」、カンボジアでの遺跡保護と人材養成活動を行なう「上智大学アジア人材育成研究センター」の3団体による、それぞれの次世代に向けた活動を互いのまなびに繋げ、新しい展開を目指す参加型イベントです。
 入場無料、平日10時から18時まで、土曜日は10時から17時まで開催されます。(日曜日は休館)
 また、8月17日と24日には、それぞれの活動に関連した講演会も予定されています。
 会場では、織の海道実行委員会制作の『アジアへ、カンボジア』を見ることもできると思います。

と き:8月14日から24日まで
ところ:GEOC(地球環境パートナーズシッププラザ)
    渋谷区神宮前5-53-70国連大学ビル1F(青山大学向かい、こどもの城となり)


2013-07-26

2004年、森本さんがロレックス賞受賞時に作成された映像のご紹介


 森本さんが2004年にロレックス賞(The Rolex Awards for Enterprise)を受賞した際に、ナショナルジオグラフィックのビデオチームによって作成されたショートフィルムが、ロレックス賞の公式サイト上で公開されています。同サイトにある森本さんの紹介ページ(英文)も、あわせてご覧ください。

2013-07-25

2004年、パリ・コンコルド広場のそばにて


 記念すべき受賞式の日、パリ・コンコルド広場のそばにて。
 2004年、まだ動き始めたばかりの「伝統の森」プロジェクト。最終選考の段階で選考委員から、ニューヨークやバンコク、そして大阪にいるテキスタイルや人類学者に、森本のプロジェクトの同様の他のプロジェクトとの違いと評価を尋ねるメイルや電話が飛び交った。選考委員には、かの宇宙飛行士、毛利さんも。
 2013年、伝統の森の事業が今日の姿に成長することが出来た、その大きな支えをスイスの時計メーカーが主催する、ロレックス賞を受賞させていただき、励まされたことによる力が大きい。
 現在の伝統の森の村であれば、容易に理解できる。しかし、まだ、これから達成されるであろう、その熱意とビジョンを当時、評価していただいた。今日、雨に揺れる森の木々のなかを歩きながら、あらためて深く感謝の気持ちを感じた。----以上、2013年7月30日付の森本さんのfecebookからの再掲です。

2013-07-24

ぢゃがいもさんのIKTT「伝統の森」レポート(その2)


 シエムリアップで日本式指圧マッサージ店「SHIATSU~ぢゃがいも~」を営む、ぢゃがいもさんの「伝統の森」動画レポートの第2弾です。

2013-07-15

ぢゃがいもさんのIKTT「伝統の森」レポート


 シエムリアップで日本式指圧マッサージ店「SHIATSU~ぢゃがいも~」を営む、ぢゃがいもさんがごく最近の「伝統の森」を動画レポートされています。ご覧ください。

2013-06-28

「鉄の道 布の道 写真と布が織りなすアジアの暮らし展」

 7月4日から21日まで、池田のカフェギャラリー プテアで「鉄の道 布の道 写真と布が織りなすアジアの暮らし展」が開催されます。
 20年間にわたってアジアの鉄道と人との情景を捉えてきた写真家・米屋こうじさんの作品と、一枚づつ丁寧に織られたインドとカンボジアの手仕事の布によるコラボ展です。手仕事の布は、インドを旅するsinduさんが集めたインドの布と、IKTT(クメール伝統織物研究所)のクメール絣です。
 ひっそりと佇む古い長屋で、写真と布が織りなすアジアの暮らしを感じてください。

とき:7月4日(木)から7月21日(日) 12時から20時まで[月・火・水はお休みです]
ところ:cafe gallery phteah(プテア)
    池田市菅原町10-8
    TEL:072-737-5326
    阪急池田駅1番出口より徒歩5分

2013-05-16

5月27日、早稲田大学でロシナンテス川原尚行氏の講演会が開催されます

 森本さんともご縁のある、スーダンと東北の地で医療を中心にした支援活動を行なっているNPO法人ロシナンテス代表の川原尚行氏の講演会が、早稲田大学で開催されます。
 今回は、ロシナンテスのスーダン国内での活動中止を命じた、スーダン政府の人道支援委員会(HAC)のメンバーとのシンポジウムとのことです。

と き:2013年5月27日(月) 18:30-20:00
ところ:早稲田大学 早稲田キャンパス14号館401教室
※入場無料・予約不要(直接会場にお越し下さい)
※問合先:早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター担当教員 岩井雪乃 様(Tel:03-3203-4192)

2013-05-02

エジプトオーガニックコットン天然染タオル発売中


 無印良品のエジプトオーガニック天然染タオル(フェイスタオル、コンパクトバスタオル)が主要店舗でリリースされています。
 今回のラインナップは、ココヤシの殻を使って染めたもの2種(ヤシ〔1〕、ヤシ〔2〕)と、バラの茎を使って染めたもの2種(バラ〔1〕、バラ〔2〕)のようです(昨年9月に先行リリースされたときとは色の名づけ方もかわっています)。
 ネット上でいくつか検索したところ、イオンモール福津の無印良品と、柏高島屋ステーションモールの無印良品では、数量限定ながら入荷しているようです。
 また、無印良品ネットストアでも、一部の商品は申し込み可能のようです。
 フェイスタオルは税込650円、コンパクトバスタオルは税込1,200円です。ご興味のある方は、お早めにお求めください。

2013-05-01

ガイアの夜明け「地球を救うヒット商品とは」がDailymotionで公開中



 昨年(2012年)9月11日に放送されたガイアの夜明け「地球を救うヒット商品とは」がDailymotionで公開されています。
 無印良品がオーガニックな製品を増やしていくなかで、森本さんの協力を得て、エジプト産のオーガニックコットンのタオルを天然染で製品化するという取り組みをご覧ください。

2013-04-22

4月23日、京都今出川通、ほんやら洞で「お話会」開催

 直前のご案内になりますが、京都今出川通りの、ほんやら洞でお話会が開催されます。
「伝統の森」事業をはじめた2002年から10年が経ち、新しい次の10年に向かって動き始めているIKTTの活動を『受け継がれた、手の記憶』と題してお話していただきます。

と き:2013年4月23日(火)15時から
ところ:ほんやら洞
    京都市上京区今出川通寺町西入ル大原口町229
    TEL:075-222-1574

2013-04-19

4月25日、池田のカフェギャラリー プテアで「お話会」開催

 森本さんの一時帰国にあわせ、池田のカフェギャラリー プテアでのお話会が開催されます。
「伝統の森」事業をはじめた2002年から10年が経ち、新しい次の10年に向かって動き始めているIKTTの活動を『受け継がれた、手の記憶』と題してお話していただきます。

と き:2013年4月25日(木)19時から(20時30分終了予定)
ところ:cafe gallery phteah(プテア)
    池田市菅原町10-8
    TEL:072-737-5326
    阪急池田駅1番出口より徒歩5分
会 費:入場無料
定 員:20名(できるだけ予約お願いします)
申込み: info@phteah.net(@を半角にして送信願います) または 072-737-5326
※クメール伝統織物研究所のカンボジアシルクの販売もあります!


※写真は、2012年7月に開催されたプテアでの森本さんのお話会の様子です。

2013-04-01

團雅司さんによる「蚕まつり2013」スライドショーのご案内

 写真家の團雅司さんが、Webサイト「2013 Silk Worm Festival」で、「蚕まつり2013」と「伝統の森」の様子をスライドショーで紹介されています。ぜひともご覧ください。
 團さんは、2009年にも、「伝統の森」を訪れていらっしゃいます。そのときの映像もご覧ください。

2013-03-31

「伝統の森」の菩提樹のこと

 「伝統の森」の菩提樹について、2月10日付で配信されたメールマガジン「メコンにまかせ」(vol.283)からの引用で、ご紹介します。

 新年を迎え、「伝統の森」の入口近くにある菩提樹の参拝に、子どもたちと出かけることにした。この菩提樹は不思議な縁でここに植えられている。
 12年前、シェムリアップの町の外れに住み始めた家。元々、そのあたりには古い中国寺院があったと思えるところ。内戦の混乱のなかで、その寺院は跡形もなく壊されてしまったようで、二軒隣の家の裏手には、当時の寺院の跡を物語るような石組みが今も残っている。
 そんなところだから、大きな菩提樹の木があったとしても不思議ではない。わたしが、そこで暮らし始めてしばらくすると、家の前の地面から小さな菩提樹の芽が出てきた、最初はわたしも深く考えず、その10センチほどの新芽を、他の雑草と同じように切り捨てた。すると、またしばらくして新しい新芽がニョキと出てきた。不思議な縁だと、様子を見ながら、新芽が20センチほどになったときに、その出てきている石垣の隙間から細根を切らないように掘り起こし、とりあえず植木鉢に移した。幸いにも、そのまま根付き、育ってくれた。
 ちょうどそのころ、動き始めた「伝統の森」再生計画。「伝統の森」の一角にその菩提樹の苗木を植えることにした。それからはや10年。「伝統の森」事業が育つのと同じく、菩提樹の木も育ってくれている。雑木林の中だから、周りの木も育ち、菩提樹のあたりは日陰になっていた。一年ほど前に周りの木を切り、菩提樹が育ちやすい環境にした、それから、ちょうど一年。
 最近では、わたしは、どこか海外や長旅に出かけるときは、必ずこの菩提樹に挨拶して出て行くようにしている。不思議なもので愛着も湧いてくる。じつは牛の神様プレア・コーを奉納することを決めたとき、この菩提樹のそばにと初めは考えていた。ところが先日、気が変わった。もう少しこの菩提樹の木の周りを整備してから、牛の神様をここにお迎えしようと思うようになった。そのため、プレア・コーの奉納の儀式は、仮の家となる、わたしの家のそばで執り行うことにした。
 シェムリアップにあった古い中国寺院の菩提樹が、今ではアンコールトム郡のIKTTの村に暮らし始めている。わたしは、菩提樹にはその古い中国寺院の神様の心が宿っていると、みんなに説明するようにしている。それは、本当の話。わずか20センチの木の芽が、今では7メートルほどの木に成長している。生命力とは、すごいもの。
 中国正月の元旦の今朝、お年玉をもらって幸せそうな子どもたちも連れ、村の人たちと一緒に、この菩提樹へお詣りをすることができた。感謝。
 「伝統の森」には、もともとの土地の神様、そして古い中国寺院の神様、近いうちには牛の神様もやって来られる。本当に八百万の神様に見守られながら「伝統の森」が末永く発展していってくれればと願うだけである。


【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から、一部加筆訂正のうえ再掲】
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。

2013-03-28

「蚕まつり2013」レポート(その6)蚕供養

 翌朝早く、森本さんのところに村長のトオルさんがやってきました。「忘れていたことがあった。菩提樹を祀っていなかった」。
 「伝統の森」の入り口近くに、シエムリアップの工房から移植した菩提樹の木があります。かつて中国寺院があったと思われる土地から芽吹いた菩提樹です。この木もまた、「伝統の森」を守っているのだと森本さんはいいます。その木の前で、改めて「伝統の森」の平穏と発展を祈りました。
 
 やがて、僧侶たちが到着しました。蚕供養の準備が進められていきます。
 ふたたび、プリンセスが到着されました。昨日より、さらに皆に親しげに挨拶をされています。
 
 「蚕供養」が始まりました。僧侶たちによる読経が続きます。
 
 儀式の最後では、僧侶たちへお布施を行ないます。お布施の品一式をそれぞれの僧侶の前にお供えし、その後は順に、参列者たちが僧侶の托鉢に炊いた米をよそっていきます。こうした布施行為そのものが、在家の功徳を積むとされるのです。
 すべての儀式が終わり、最後はプリンセスや郡の副代表と記念写真です。
 

2013-03-27

「蚕まつり2013」レポート(その5)子どもたちのダンシング、MILOのコンサート

 食事と休憩を挟み、前夜祭の第二部がはじまりました。
 まずは、子どもたちのダンシングです。「カンナム・スタイル」はカンボジアでも流行っているらしく、子どもたちもハジケまくってました。
 
 続いては、シエムリアップで活動するバンドMILOのステージです。
 さすが地元で活動するバンドです。客席との合唱あり、客席からの飛び入りありで、楽しいステージを展開してくれました。
 
 
 以上で、前夜祭のプログラムは、すべて終了しました。
 ファッションショーに出演したスタッフたちは、着替えや化粧を落とすため、楽屋に戻っています。ステージからMILOの機材がはけると、再び音楽が流れ始めました。ダンスタイムです。
 ゆったりとしたクメール歌謡では、輪になって左回りにゆったりと歩きながら踊ります(日本でいえば、盆踊りのようなものでしょうか)。ビートの効いたアップテンプの曲では、それぞれで踊ったり、スクエアという、曲の途中で皆揃ってくるりと向きを変えつつステップを踏むダンスで盛り上がりました。
 

2013-03-26

「蚕まつり2013」レポート(その4)ファッションショー後半

 
 ファッションショー後半では、森本さんが制作した手描きバティックのオンパレードです。
 もうひとつの見どころは、年を追うごとにバージョンアップする着付けの妙でしょう。彼女たちが身につける絣布は、ハサミを入れたり、縫製したりしていません。巻きつけたり、布の端を縛ったりするだけで、この着付けを実現しているのです。
 ステージに上がったモデルたちも、余裕のある表情で自信に満ちたウォーキングと身のこなしを披露してくれています。


 陽が傾きかけた頃、最後のステージが始まりました。陽の光と、ライトが重なり、なかなかいい雰囲気を醸し出しています。
 
 
 そして、全員が再びステージに上がり、フィナーレを向かえます。今回、フィナーレのBGMには"We are the champions"が使われました。

2013-03-25

「蚕まつり2013」レポート(その3)ファッションショー前半

 いよいよ、前夜祭の第一部、ファッションショーが始まりました。始めのステージは、竹竿に吊るしたピダン(絵絣)を掲げての入場、ピダンのデモンストレーションです。
 

 続いては、細かい飾りのあるブラウスとサンポットホール(絣のスカート)での女性たちの行進です。髪には、今朝摘んだばかりのプルメリアの花が飾られています。
 
 そして、ファッションショーの定番となった、男衆によるパフォーマンスです。リハーサルの時間が取れず、今朝の最後の通し稽古の場で、森本さんが振りつけたにしては、なかなかのものです。会場からは大きな拍手が沸きました。
 

2013-03-24

「蚕まつり2013」レポート(その2)開会式&奉納の舞

 プリンセスが着席され、いよいよ「蚕まつり2013」の開会です。
 まずは、森本さんから歓迎の挨拶。クメール語の通訳は、昨年に続き、メンアンさんが担当しています。来賓挨拶は、アンコールトム郡の副代表、そしてプリンセスからの祝辞と続きます。このピアックスナエンの地で、カンボジアのすばらしい伝統を受け継ぎ、発展させ、自然を守り、さらには雇用を創出している森本さんとIKTTの活動への感謝と賛辞が寄せられました。
 
 
 続いて、アプサラダンサーによる舞が奉納されました。