昨年2月のJICA地球ひろばでの写真展を皮切りに、各地の大学でIKTTに関する写真展を開催していただいているフォトグラファーの内藤順司さんが、ご自身のツィッターで宮城県入りしたと報告されています。[内藤順司 (sudan0312) on Twitter]
これは、現在一時帰国中の、スーダンで医療活動を行なっている川原尚行医師が、宮城県で災害救援活動を開始したことにあわせての現地入りです。
川原尚行医師は、成田看護士とともに、14日の午後から宮城県名取市の東北国際クリニックでの診療活動を開始し、17日からは名取市や岩沼市の避難所を中心に、クリニックに来ることのできない人々のための巡回診療を行う予定とのこと。
「目の前に苦しんでいる人がいるなら、助けなければ」という思いは、スーダンで一人の医師として出来る事をやりたいと思い、ロシナンテスとして活動を始めたときと同じ気持ちです。――とのメッセージが、3月17日付の川原医師のブログにありました。
なお、ロシナンテスのWebサイトでは、川原医師の現地入りにあわせ、『東北地方太平洋沖地震支援金』の受け付けを開始しています。
2011-03-17
2011-03-15
3月17日-23日、日本写真芸術専門学校フォトフィールドワークゼミ卒業作品展 のご案内
日本写真芸術専門学校・写真科フォトフィールドワークゼミでは、
授業の一環として半年間のアジア撮影実習を実施しています。2010年度も3月から9月までの合計183日間、台湾・ベトナム・カンボジア・タイ・マレーシア・シンガポール・インド・ネパール・中国・韓国を訪問し、学生一人ひとりが各自の企画を基に自力で取材撮影をしてきたそうです。
なお、この作品展出品者のひとり、濱口聖子さんは、マレーシアでのスクーリングのあと、カンボジアに戻り、「伝統の森」での「蚕まつり」の撮影をされています。
この半年間の旅の成果をまとめた学生10名による卒業作品展が開催されます。彼らが実体験を通して見た世界や感じた気持ち、そして、それぞれの個性によって表現された「アジアの今」をご覧ください。
出展数 約150点
期 間 2011年3月17日(木)~3月23日(水)日曜・祝日は休館
時 間 10:00~18:00(最終日は15:00まで)
会場 オリンパスプラザ東京
東京都千代田区神田小川町1-3-1 NBF小川町ビル

なお、この作品展出品者のひとり、濱口聖子さんは、マレーシアでのスクーリングのあと、カンボジアに戻り、「伝統の森」での「蚕まつり」の撮影をされています。
この半年間の旅の成果をまとめた学生10名による卒業作品展が開催されます。彼らが実体験を通して見た世界や感じた気持ち、そして、それぞれの個性によって表現された「アジアの今」をご覧ください。
出展数 約150点
期 間 2011年3月17日(木)~3月23日(水)日曜・祝日は休館
時 間 10:00~18:00(最終日は15:00まで)
会場 オリンパスプラザ東京
東京都千代田区神田小川町1-3-1 NBF小川町ビル
2011-03-08
森本さんの講演抄録が富山大学芸術文化学部「TREC」に掲載されました
昨年11月、富山大学芸術文化学部に
招かれた森本さんの講演の抄録が、同大学のプロジェクト広報誌「TREC (vol.5)」に掲載されました。
この広報誌「TREC」は、同大学のプロジェクトサイトから、PDFファイルでの閲覧とダウンロードが可能です。
なお、TRECとは、Takaoka×Toyama×Root×Earth×Cultivateの頭文字からなり、同プロジェクトのWebサイトに次のように説明されています。――TRECとは、高岡/富山 [Takaoka/Toyama] から発信をする、伝統技能伝承の課題の根源 [Root] を探り明らかにしてゆく、いま地球はエコの時代 [Earth/Eco] 、それらを開墾 [Cultivate] してゆくというキーワードから、その頭文字をとったプロジェクトです。また同時にRECは、高岡の再生 [Re-Creation] 、そして記録する [Recording] にもつながってゆきます。

この広報誌「TREC」は、同大学のプロジェクトサイトから、PDFファイルでの閲覧とダウンロードが可能です。
なお、TRECとは、Takaoka×Toyama×Root×Earth×Cultivateの頭文字からなり、同プロジェクトのWebサイトに次のように説明されています。――TRECとは、高岡/富山 [Takaoka/Toyama] から発信をする、伝統技能伝承の課題の根源 [Root] を探り明らかにしてゆく、いま地球はエコの時代 [Earth/Eco] 、それらを開墾 [Cultivate] してゆくというキーワードから、その頭文字をとったプロジェクトです。また同時にRECは、高岡の再生 [Re-Creation] 、そして記録する [Recording] にもつながってゆきます。
森本さんの講演抄録が富山大学芸術文化学部「TREC」に掲載されました
昨年11月、富山大学芸術文化学部に
招かれた森本さんの講演の抄録が、同大学のプロジェクト広報誌「TREC (vol.5)」に掲載されました。
この広報誌「TREC」は、同大学のプロジェクトサイトから、PDFファイルでの閲覧とダウンロードが可能です。
なお、TRECとは、Takaoka×Toyama×Root×Earth×Cultivateの頭文字からなり、同プロジェクトのWebサイトに次のように説明されています。――TRECとは、高岡/富山 [Takaoka/Toyama] から発信をする、伝統技能伝承の課題の根源 [Root] を探り明らかにしてゆく、いま地球はエコの時代 [Earth/Eco] 、それらを開墾 [Cultivate] してゆくというキーワードから、その頭文字をとったプロジェクトです。また同時にRECは、高岡の再生 [Re-Creation] 、そして記録する [Recording] にもつながってゆきます。

この広報誌「TREC」は、同大学のプロジェクトサイトから、PDFファイルでの閲覧とダウンロードが可能です。
なお、TRECとは、Takaoka×Toyama×Root×Earth×Cultivateの頭文字からなり、同プロジェクトのWebサイトに次のように説明されています。――TRECとは、高岡/富山 [Takaoka/Toyama] から発信をする、伝統技能伝承の課題の根源 [Root] を探り明らかにしてゆく、いま地球はエコの時代 [Earth/Eco] 、それらを開墾 [Cultivate] してゆくというキーワードから、その頭文字をとったプロジェクトです。また同時にRECは、高岡の再生 [Re-Creation] 、そして記録する [Recording] にもつながってゆきます。
森本さんの講演抄録が富山大学芸術文化学部「TREC」に掲載されました
昨年11月、富山大学芸術文化学部に
招かれた森本さんの講演の抄録が、同大学のプロジェクト広報誌「TREC (vol.5)」に掲載されました。
この広報誌「TREC」は、同大学のプロジェクトサイトから、PDFファイルでの閲覧とダウンロードが可能です。
なお、TRECとは、Takaoka×Toyama×Root×Earth×Cultivateの頭文字からなり、同プロジェクトのWebサイトに次のように説明されています。――TRECとは、高岡/富山 [Takaoka/Toyama] から発信をする、伝統技能伝承の課題の根源 [Root] を探り明らかにしてゆく、いま地球はエコの時代 [Earth/Eco] 、それらを開墾 [Cultivate] してゆくというキーワードから、その頭文字をとったプロジェクトです。また同時にRECは、高岡の再生 [Re-Creation] 、そして記録する [Recording] にもつながってゆきます。

この広報誌「TREC」は、同大学のプロジェクトサイトから、PDFファイルでの閲覧とダウンロードが可能です。
なお、TRECとは、Takaoka×Toyama×Root×Earth×Cultivateの頭文字からなり、同プロジェクトのWebサイトに次のように説明されています。――TRECとは、高岡/富山 [Takaoka/Toyama] から発信をする、伝統技能伝承の課題の根源 [Root] を探り明らかにしてゆく、いま地球はエコの時代 [Earth/Eco] 、それらを開墾 [Cultivate] してゆくというキーワードから、その頭文字をとったプロジェクトです。また同時にRECは、高岡の再生 [Re-Creation] 、そして記録する [Recording] にもつながってゆきます。
2011-03-01
3月16日-29日、石川武志写真展「ガンガー巡礼」のご案内
写真家・石川武志氏の写真展
「ガンガー巡礼」が、銀座ニコン・サロンで開催されます。
石川武志氏は、ユージン・スミス氏の「水俣プロジェクト」でアシスタントを務めた後、1978年からアジアの祭りや民族、宗教、遺跡などの取材を手掛けられ、とくにインドのトランスジェンダーの世界「ヒジュラ」の取材で注目を集めました。その成果は『ヒジュラ・インド第三の性』青弓社(1995)や、『アジアの奇祭』青弓社(1998)などに集約されています。
IKTTと森本さんに関しては、雑誌「マリクレール」(2004年4月号)、「週刊朝日」(2005/4/22号)や、カード会員誌「インプレッション」(2007年11月号)での記事掲載をいただいています。
と き:3月16日(水)から29日(火)
10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
ところ:銀座ニコン・サロン(ニコンプラザ銀座内)
〒104-0061 東京都中央区銀座7-10-1 STRATA GINZA 1F ニコンプラザ銀座
Tel 03-5537-1469
アクセス:地下鉄銀座線,日比谷線「銀座駅」A3出口より徒歩3分/都営浅草線「東銀座駅」A1出口より徒歩5分/JR有楽町駅より徒歩12分、新橋駅より徒歩7分。
※なお、5月12日から18日まで、大阪ニコン・サロンでの写真展も予定されています。

石川武志氏は、ユージン・スミス氏の「水俣プロジェクト」でアシスタントを務めた後、1978年からアジアの祭りや民族、宗教、遺跡などの取材を手掛けられ、とくにインドのトランスジェンダーの世界「ヒジュラ」の取材で注目を集めました。その成果は『ヒジュラ・インド第三の性』青弓社(1995)や、『アジアの奇祭』青弓社(1998)などに集約されています。
IKTTと森本さんに関しては、雑誌「マリクレール」(2004年4月号)、「週刊朝日」(2005/4/22号)や、カード会員誌「インプレッション」(2007年11月号)での記事掲載をいただいています。
と き:3月16日(水)から29日(火)
10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
ところ:銀座ニコン・サロン(ニコンプラザ銀座内)
〒104-0061 東京都中央区銀座7-10-1 STRATA GINZA 1F ニコンプラザ銀座
Tel 03-5537-1469
アクセス:地下鉄銀座線,日比谷線「銀座駅」A3出口より徒歩3分/都営浅草線「東銀座駅」A1出口より徒歩5分/JR有楽町駅より徒歩12分、新橋駅より徒歩7分。
※なお、5月12日から18日まで、大阪ニコン・サロンでの写真展も予定されています。
2011-02-21
手の届くところに(「伝統の森」にラックをとりもどす)
2月18日に配信されたメールマガジン「メコンにまかせ」(vol.246)で、森本さんは、「伝統の森」にとりもどすことができたラックカイガラムシについての続報を記しています。併せて、老樹トランにラックカイガラムを寄生させたときの写真を紹介します。
●手の届くところに
95年の調査の過程で、ラックカイガラムシがカンボジアの森から消えてしまったことを知った。カンボジアの鮮やかな絣の布の基本の色は、このラックカイガラムシの巣から得られる赤色。その巣は、昔は織り手の手の届くところにあった。
新鮮なラックの巣から得られる鮮やかな赤。その染め方を覚えているという、おばあちゃんと村で出会った。木の臼のようなもので、熱湯を入れながら、お餅のように杵で練りながら徐々に色を抽出していく。この方法は、新鮮なラックを使うときの抽出法。現在のIKTTでは、ラオスから送られてくる乾燥したラックの巣しか手に入らないから、まず巣を石臼で細かく挽く。その細かな粉状の巣を二晩ほど水に浸け、色を抽出する。これが乾燥したラックを使う場合の方法。
水に浸けるときに、タマリンドの実をほぐして入れる、タマリンドの葉でもよい。これが色の抽出を助ける助剤の役割をする。そしてタマリンドを入れることで、5年後10年後のラックの色の輝きがあきらかに違ってくる。わたしはそれを10年前、20年前に自分で染めた布で経験している。
ラックは、ヒマラヤ山系の山の中にいるカイガラムシの仲間。ブータンやネパールが、その故郷。ブータンでは、いまでも日常的にラックを使って染めているという。ラックは塗料のラッカーの語源でもある。今でも、その巣は、木の家具などを磨くために利用されている。色を抽出した後のラックの巣はシェラックと呼ばれ、非常に多様な工業製品の素材として使われてきた。たとえば、昔の黒いレコード盤の原料だったり、絶縁版のベークライトの原料として使われてきた。 第二次大戦中に、タイにいた日本軍は無線機などを作るために必要なこのラックの巣を、台湾や和歌山で生産するために、特別機を飛ばして、運んで実験していたというような記録も残されている。25年ほど前に、タイでこのラックと出会い、使いながら、その美しい色に惹かれ、いろいろとその由来などを調べ始めたことがある。日本の正倉院の宝物の中にも、このラックは残されている。非常に古い時代から、赤い色を染める染料として利用されてきた。
カンボジアの古い絣布に残された、鮮やかな赤い色を染めたくても、乾燥したラックでは限界がある。いつか、そのラックカイガラムシをカンボジアに取り戻したいと願ってきた。そのためには、ラックが寄生できる木と、そのラックが繁殖できる森の環境を再生しなければならない。失われた自然環境を取り戻す。それが2002年から動き始めた「伝統の森」再生計画の大きな課題であった。そのために、ラックが寄生できる木の中で、植樹と栽培が比較的容易なグアバの木を選び、苗木を準備し植えてきた。
ラックのために植えたグアバなのだが、数年して育ち始めると、みんなの関心はそのおいしい実にいく。それと並行して、荒地の中に残された切り株から芽吹いた木の中に、ラックが寄生できる木があることも分かってきた。そして、また数年、下草を刈り間引きをしながら、荒地は、林のような小さな森に育ち始めてきた。
不思議なことがあるもの、そんなふうに森が育つのを待っていたように、ラックカイガラムシが「伝統の森」に戻ってきた。降臨、舞い降りたのである。でもまだそれは小さな点のようなもの。今後、ラックが「伝統の森」を気に入り、元気に育ってくれなくてはならない。そして、実際にその巣を収穫できるのは1年か2年先。温かく、見守ってやらなくてはならない。

「伝統の森」再生計画を構想し始めて、10年が過ぎた。いまその計画の象徴でもあったラックカイガラムシを取り戻すことが実現した。それとともに、とても不思議な気持ちをいま感じている。それをまだ、うまく言い表せないでいる。しかし、あらためてこれまでのIKTTの活動を支えてきていただいた多くの方々に感謝の気持ちを、そして、この歓びを共有していただければと願っている。
来月、満月となる20日。ラックを携えて舞い降りた天使に感謝の気持ちを表すために、「伝統の森」にアプサラの踊り手たちを招き、ラックを迎える儀式を執り行う予定でいる。それは「伝統の森」でこれからラックカイガラムシが元気に育ってくれることを願う儀式でもある。
それは「伝統の森」の新しい門出、記念すべき日となるはず。
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から再掲】
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。
※なお、ラック(ラックカイガラムシ)に関しては、「IKTTで使われている染め材~ラック」もご覧ください。
●手の届くところに
95年の調査の過程で、ラックカイガラムシがカンボジアの森から消えてしまったことを知った。カンボジアの鮮やかな絣の布の基本の色は、このラックカイガラムシの巣から得られる赤色。その巣は、昔は織り手の手の届くところにあった。
新鮮なラックの巣から得られる鮮やかな赤。その染め方を覚えているという、おばあちゃんと村で出会った。木の臼のようなもので、熱湯を入れながら、お餅のように杵で練りながら徐々に色を抽出していく。この方法は、新鮮なラックを使うときの抽出法。現在のIKTTでは、ラオスから送られてくる乾燥したラックの巣しか手に入らないから、まず巣を石臼で細かく挽く。その細かな粉状の巣を二晩ほど水に浸け、色を抽出する。これが乾燥したラックを使う場合の方法。
水に浸けるときに、タマリンドの実をほぐして入れる、タマリンドの葉でもよい。これが色の抽出を助ける助剤の役割をする。そしてタマリンドを入れることで、5年後10年後のラックの色の輝きがあきらかに違ってくる。わたしはそれを10年前、20年前に自分で染めた布で経験している。
ラックは、ヒマラヤ山系の山の中にいるカイガラムシの仲間。ブータンやネパールが、その故郷。ブータンでは、いまでも日常的にラックを使って染めているという。ラックは塗料のラッカーの語源でもある。今でも、その巣は、木の家具などを磨くために利用されている。色を抽出した後のラックの巣はシェラックと呼ばれ、非常に多様な工業製品の素材として使われてきた。たとえば、昔の黒いレコード盤の原料だったり、絶縁版のベークライトの原料として使われてきた。 第二次大戦中に、タイにいた日本軍は無線機などを作るために必要なこのラックの巣を、台湾や和歌山で生産するために、特別機を飛ばして、運んで実験していたというような記録も残されている。25年ほど前に、タイでこのラックと出会い、使いながら、その美しい色に惹かれ、いろいろとその由来などを調べ始めたことがある。日本の正倉院の宝物の中にも、このラックは残されている。非常に古い時代から、赤い色を染める染料として利用されてきた。
カンボジアの古い絣布に残された、鮮やかな赤い色を染めたくても、乾燥したラックでは限界がある。いつか、そのラックカイガラムシをカンボジアに取り戻したいと願ってきた。そのためには、ラックが寄生できる木と、そのラックが繁殖できる森の環境を再生しなければならない。失われた自然環境を取り戻す。それが2002年から動き始めた「伝統の森」再生計画の大きな課題であった。そのために、ラックが寄生できる木の中で、植樹と栽培が比較的容易なグアバの木を選び、苗木を準備し植えてきた。
ラックのために植えたグアバなのだが、数年して育ち始めると、みんなの関心はそのおいしい実にいく。それと並行して、荒地の中に残された切り株から芽吹いた木の中に、ラックが寄生できる木があることも分かってきた。そして、また数年、下草を刈り間引きをしながら、荒地は、林のような小さな森に育ち始めてきた。
不思議なことがあるもの、そんなふうに森が育つのを待っていたように、ラックカイガラムシが「伝統の森」に戻ってきた。降臨、舞い降りたのである。でもまだそれは小さな点のようなもの。今後、ラックが「伝統の森」を気に入り、元気に育ってくれなくてはならない。そして、実際にその巣を収穫できるのは1年か2年先。温かく、見守ってやらなくてはならない。
「伝統の森」再生計画を構想し始めて、10年が過ぎた。いまその計画の象徴でもあったラックカイガラムシを取り戻すことが実現した。それとともに、とても不思議な気持ちをいま感じている。それをまだ、うまく言い表せないでいる。しかし、あらためてこれまでのIKTTの活動を支えてきていただいた多くの方々に感謝の気持ちを、そして、この歓びを共有していただければと願っている。
来月、満月となる20日。ラックを携えて舞い降りた天使に感謝の気持ちを表すために、「伝統の森」にアプサラの踊り手たちを招き、ラックを迎える儀式を執り行う予定でいる。それは「伝統の森」でこれからラックカイガラムシが元気に育ってくれることを願う儀式でもある。
それは「伝統の森」の新しい門出、記念すべき日となるはず。
森本喜久男
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から再掲】
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。
※なお、ラック(ラックカイガラムシ)に関しては、「IKTTで使われている染め材~ラック」もご覧ください。
2011-02-17
舞い降りた天使
2月16日に配信されたメールマガジン「メコンにまかせ」(vol.245)で、森本さんは、ようやく「伝統の森」にラックカイガラムシが甦ったと報告されました。少々長いですが、以下、再掲します。
●舞い降りた天使
わたしの手元に一枚のチラシがある。それは2001年11月に、現在の「伝統の森・再生計画」への、わたしの最初の思いを綴ったもの。シェムリアップの店においでの方には、いまもお渡しするチラシである。その一部を紹介したい。
* * * * * 1970年にはじまる内戦は、カンボジアの伝統的な社会や文化に深い傷跡を残してきた。そして、ここ数年ようやく平和が訪れた村々。しかし、伝統的な稲作社会を背景に育まれてきた文化は容易に回復することはできない。
クメール伝統織物研究所が復元と活性化に取り組んできた絹織物も、カンボジアを代表する伝統文化のひとつ。戦乱以前には、村では綿花が栽培され、生糸を生産するために養蚕もおこなわれてきた。織りの素材となる糸から、藍やラックなどの自然染色の植物、そして必要な道具を作り出す木々など、そのすべてが村の中でまかなえるシステムが出来上がっていた。その中でも、カンボジア絣の布の特徴でもある赤色染料として使われてきたラックカイガラ虫の巣は、アンコールの時代から受けつがれてきた生活の智恵。ラックは古くから森の幸として取引され、フランスの植民地時代にはヨーロッパに向け輸出されていた。しかし、戦乱の中で壊滅、現在ではカンボジア国内では手に入らなくなってしまった。ラックカイガラ虫が生活温度を維持、成育するためには小規模ながらも森を必要とする。しかし、戦乱の中で、そんな自然環境も壊されてきた。
クメール伝統織物研究所では、伝統的なこのラックカイガラ虫の生育に必要な自然の森の復元を、シエムリアップで取り組もうとしている。森は村の人々の伝統的な生活を支えてきた自然環境の中心。そんな、小さな森の再生。シエムリアップ伝統の森再生計画。あわせ、天然染料素材となる植物や樹木、果実の栽培も並行して進めていく計画。小さな自然染色植物園。これは、人とともに生きる森の創造でもある。研究所はこれまでの伝統織物の復元と調査の活動の中で、伝統は常に自然と共にあったことをあらためて教えられてきた。豊かな伝統は、豊かな自然があって始めて成立する。熱帯モンスーンのなかの自然林と稲作がこの地域の人々の生活と文化を大きく支えてきた。
「伝統の森」と隣接した地域に、綿花や桑畑、そして織りや染を中心に、伝統的な竹細工や木工、焼き物など、村に伝わってきたカンボジアの伝統工芸を再現する小さな村を併設。それは、失われつつある熱帯モンスーンの森と共に生きる伝統工芸の姿を、次の世代に伝えてゆくためでもある。そのプロジェクトの名称は「伝統の森計画」。当初5ヵ年を予定。種から植えた苗木が育ち、ラックカイガラ虫が成育可能な森が出来上がるまで。
* * * * * この文を書いた頃は、まだ土地探しをしていた頃で、現在のアンコールトム郡に「伝統の森」をつくることも決まっていなかった。あちこちの地主から高い値段ばかりを言われながら、少しめげかけていた頃だったと思う。しかし、その思いは強く、それを綴ったもの。ただ、当時このチラシを読まれた方は、「村を、森を作る」などというような絵空事が書かれたものを読まれて、怪訝に思われた方も多かったのでは、と振り返る。
それからはや10年。ほんとうに薪になる木まで切られた荒地と出会い、井戸を掘り、家を建て、開墾し、桑畑をつくり、そして切り株から出てきた新芽を育てながら、自然の森を甦らせることを続けてきた。そしていま、ようやくラックカイガラムシが暮らせる小さな森が育ちつつある。
「伝統の森」の中に、樹齢70~80年ほどのトランと呼ばれる木がある。しかし、わたしたちがこの森に来た頃は枝もなく、死にかけていた。樹高6メートルほどのところで燃え痕とともにばさっと切られてしまい、枯れてしまった木のようだった。でも、不思議なことに、まわりの小枝のように細い木が育つのとあわせて、新芽が吹き返し、枝を広げ始めた。そして今では、10メートルはある枝を傘のように周りに広げるまでに甦った。不思議な気がする。死に体だった老樹が、周りの若い木々が育つのと合わせて、息を吹き返した。
数年前、森を育てながら、ラックカイガラムシをもう一度呼び戻したい、そんな話をしていた頃、ラック飼育の経験のあるカンポット州のタコー村から来てくれた村人から、この「伝統の森」の中にもラックカイガラムシが寄生できる木が何本かあることを教えられた。伝統的にカンボジアでラックカイガラムシを育ててきた木、トラン、サケエ、そしてコソッコ。蘇り始めた森の中で、そんな木が見つかり始めた。その代表格の木が、じつは枯れたと思っていた、先のトランの老樹だった。
そして、これも不思議な出来事が。数日前、そのトランの老樹に、ラックを携えた天使が舞い降りた。ラックは森が育つのを、待っていてくれたのかもしれない。育った頃を見計らい、天使に託す。ほんとうに夢のような出来事が起こってしまった。夢ならば、覚めないでほしいと思う。じつは織物好きの天使が、ラオスの村から染めに使うラックの巣を一握り、森に届けてくださった。ところが、その新鮮なラックカイガラムシの巣にはまだ生きたラックカイガラムシが、わずかだけれども、いた。それは、赤い小さな点のような大きさ。知らなければ、それが虫であることもわからない、そんな大きさのもの。無数に集まったコンマ5ミリ以下の小さな点のような姿は、ラックの語源、インドの古語サンスクリット語の「無限」を意味しており、小さな点のような虫が無数に集まった、その状態を指している。
80年代、タイのバンコックで自然染色をあれこれ試みていた頃、チェンライの農家から新鮮なラックの巣が届けられた。床の上に積み上げられたラックの巣の山から、徐々に周囲に出て行く無数の真っ赤なラックの姿を始めて見た。赤いドーナツのような輪になった無数のラックたちは、徐々に輪を広げながら移動していた。それから数ヵ月後に、庭の木々にラックが巣を作り始めたことがある。しかし、街中の小さな家の庭では、ラックの命は永らえることはできない。
1970年以前、カンボジアの森からラックカイガラムシが姿を消した。それがいま、40年のときを経て「伝統の森」に天使に携えられ戻ってきた。95年の調査で出会った、昔からラックカイガラムシを育てていたカンポット州タコー村の村人たち。その息子たちの世代が「伝統の森」に暮らしている。彼らが「伝統の森」に蘇ったラックの命を支える役割を担っていくであろう。ラックカイガラムシの新しい歴史が、いま始まる。
ラックを携えた天使が「伝統の森」に舞い降りたかのように届けられたラックカイガラムシ。「伝統の森」に蘇ったラック。10年前、わたしは「伝統の森」の再生、それはラックカイガラムシが生育可能な森の再生を目指して、としていた。いま、ほんとうに10年の想いが実現した。ラックカイガラムシの生育にとって充分な森と呼べる自然環境がいまの「伝統の森」にあると確信しているが、これから数週間、数ヶ月、しっかりと見守らなければならない。
この舞い降りたラックを迎える儀式を、できれば「伝統の森」で執り行いたいと思っている。それはアプサラの舞。踊り手たちを招聘して、ラックを迎える儀式、アンコールの森に迎える儀式として執り行いたい。予定では来月20日、満月の日を考えている。
これは「伝統の森」の新しい門出でもある。
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から再掲】
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。
※なお、ラック(ラックカイガラムシ)に関しては、「IKTTで使われている染め材~ラック」もご覧ください。
●舞い降りた天使
わたしの手元に一枚のチラシがある。それは2001年11月に、現在の「伝統の森・再生計画」への、わたしの最初の思いを綴ったもの。シェムリアップの店においでの方には、いまもお渡しするチラシである。その一部を紹介したい。
クメール伝統織物研究所が復元と活性化に取り組んできた絹織物も、カンボジアを代表する伝統文化のひとつ。戦乱以前には、村では綿花が栽培され、生糸を生産するために養蚕もおこなわれてきた。織りの素材となる糸から、藍やラックなどの自然染色の植物、そして必要な道具を作り出す木々など、そのすべてが村の中でまかなえるシステムが出来上がっていた。その中でも、カンボジア絣の布の特徴でもある赤色染料として使われてきたラックカイガラ虫の巣は、アンコールの時代から受けつがれてきた生活の智恵。ラックは古くから森の幸として取引され、フランスの植民地時代にはヨーロッパに向け輸出されていた。しかし、戦乱の中で壊滅、現在ではカンボジア国内では手に入らなくなってしまった。ラックカイガラ虫が生活温度を維持、成育するためには小規模ながらも森を必要とする。しかし、戦乱の中で、そんな自然環境も壊されてきた。
クメール伝統織物研究所では、伝統的なこのラックカイガラ虫の生育に必要な自然の森の復元を、シエムリアップで取り組もうとしている。森は村の人々の伝統的な生活を支えてきた自然環境の中心。そんな、小さな森の再生。シエムリアップ伝統の森再生計画。あわせ、天然染料素材となる植物や樹木、果実の栽培も並行して進めていく計画。小さな自然染色植物園。これは、人とともに生きる森の創造でもある。研究所はこれまでの伝統織物の復元と調査の活動の中で、伝統は常に自然と共にあったことをあらためて教えられてきた。豊かな伝統は、豊かな自然があって始めて成立する。熱帯モンスーンのなかの自然林と稲作がこの地域の人々の生活と文化を大きく支えてきた。
「伝統の森」と隣接した地域に、綿花や桑畑、そして織りや染を中心に、伝統的な竹細工や木工、焼き物など、村に伝わってきたカンボジアの伝統工芸を再現する小さな村を併設。それは、失われつつある熱帯モンスーンの森と共に生きる伝統工芸の姿を、次の世代に伝えてゆくためでもある。そのプロジェクトの名称は「伝統の森計画」。当初5ヵ年を予定。種から植えた苗木が育ち、ラックカイガラ虫が成育可能な森が出来上がるまで。
それからはや10年。ほんとうに薪になる木まで切られた荒地と出会い、井戸を掘り、家を建て、開墾し、桑畑をつくり、そして切り株から出てきた新芽を育てながら、自然の森を甦らせることを続けてきた。そしていま、ようやくラックカイガラムシが暮らせる小さな森が育ちつつある。
「伝統の森」の中に、樹齢70~80年ほどのトランと呼ばれる木がある。しかし、わたしたちがこの森に来た頃は枝もなく、死にかけていた。樹高6メートルほどのところで燃え痕とともにばさっと切られてしまい、枯れてしまった木のようだった。でも、不思議なことに、まわりの小枝のように細い木が育つのとあわせて、新芽が吹き返し、枝を広げ始めた。そして今では、10メートルはある枝を傘のように周りに広げるまでに甦った。不思議な気がする。死に体だった老樹が、周りの若い木々が育つのと合わせて、息を吹き返した。
数年前、森を育てながら、ラックカイガラムシをもう一度呼び戻したい、そんな話をしていた頃、ラック飼育の経験のあるカンポット州のタコー村から来てくれた村人から、この「伝統の森」の中にもラックカイガラムシが寄生できる木が何本かあることを教えられた。伝統的にカンボジアでラックカイガラムシを育ててきた木、トラン、サケエ、そしてコソッコ。蘇り始めた森の中で、そんな木が見つかり始めた。その代表格の木が、じつは枯れたと思っていた、先のトランの老樹だった。
そして、これも不思議な出来事が。数日前、そのトランの老樹に、ラックを携えた天使が舞い降りた。ラックは森が育つのを、待っていてくれたのかもしれない。育った頃を見計らい、天使に託す。ほんとうに夢のような出来事が起こってしまった。夢ならば、覚めないでほしいと思う。じつは織物好きの天使が、ラオスの村から染めに使うラックの巣を一握り、森に届けてくださった。ところが、その新鮮なラックカイガラムシの巣にはまだ生きたラックカイガラムシが、わずかだけれども、いた。それは、赤い小さな点のような大きさ。知らなければ、それが虫であることもわからない、そんな大きさのもの。無数に集まったコンマ5ミリ以下の小さな点のような姿は、ラックの語源、インドの古語サンスクリット語の「無限」を意味しており、小さな点のような虫が無数に集まった、その状態を指している。
80年代、タイのバンコックで自然染色をあれこれ試みていた頃、チェンライの農家から新鮮なラックの巣が届けられた。床の上に積み上げられたラックの巣の山から、徐々に周囲に出て行く無数の真っ赤なラックの姿を始めて見た。赤いドーナツのような輪になった無数のラックたちは、徐々に輪を広げながら移動していた。それから数ヵ月後に、庭の木々にラックが巣を作り始めたことがある。しかし、街中の小さな家の庭では、ラックの命は永らえることはできない。
1970年以前、カンボジアの森からラックカイガラムシが姿を消した。それがいま、40年のときを経て「伝統の森」に天使に携えられ戻ってきた。95年の調査で出会った、昔からラックカイガラムシを育てていたカンポット州タコー村の村人たち。その息子たちの世代が「伝統の森」に暮らしている。彼らが「伝統の森」に蘇ったラックの命を支える役割を担っていくであろう。ラックカイガラムシの新しい歴史が、いま始まる。
ラックを携えた天使が「伝統の森」に舞い降りたかのように届けられたラックカイガラムシ。「伝統の森」に蘇ったラック。10年前、わたしは「伝統の森」の再生、それはラックカイガラムシが生育可能な森の再生を目指して、としていた。いま、ほんとうに10年の想いが実現した。ラックカイガラムシの生育にとって充分な森と呼べる自然環境がいまの「伝統の森」にあると確信しているが、これから数週間、数ヶ月、しっかりと見守らなければならない。
この舞い降りたラックを迎える儀式を、できれば「伝統の森」で執り行いたいと思っている。それはアプサラの舞。踊り手たちを招聘して、ラックを迎える儀式、アンコールの森に迎える儀式として執り行いたい。予定では来月20日、満月の日を考えている。
これは「伝統の森」の新しい門出でもある。
2011年2月16日 森本喜久男
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から再掲】
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。
※なお、ラック(ラックカイガラムシ)に関しては、「IKTTで使われている染め材~ラック」もご覧ください。
2011-02-15
IKTTの絹織物ができるまで(その5)
2011-02-14
IKTTの絹織物ができるまで(その4)
IKTTの絹織物ができるまで(その3)
2011-02-13
IKTTの絹織物ができるまで(その2)
2011-02-12
IKTTの絹織物ができるまで(その1)
2011-01-30
立命館大学国際平和ミュージアムでの写真展&報告会、すべて終了しました
2011年1月18日(火)より23日(日)まで、立命館大学国際平和ミュージアム1階中野記念ホールにおいて開催された、フォトグラファー内藤順司氏による写真展「甦るカンボジア―伝統織物の復興が、“暮らし”と“森”の再生に至るまで」は無事終了しました。
写真展ならびに内藤さん・森本さん講演会へは、のべ250名ほどの参加者(来場者)があったとのことです。ご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
今回の企画は、立命館大学グローバルCEOプログラム「生存学」創生拠点、立命館大学生存学研究センターならびに国際平和ミュージアムのご協力のもと、実現の運びとなりました。さまざまなご調整にご尽力いいただいた関係者のみなさま、ほんとうにありがとうございました。写真展会場の様子、ならびに内藤さん、森本さんの講演の様子(写真)についても、立命館大学グローバルCEOプログラム「生存学」創生拠点の関連ページに紹介されています(いちばん下までスクロールしてご覧ください)。
写真展ならびに内藤さん・森本さん講演会へは、のべ250名ほどの参加者(来場者)があったとのことです。ご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
今回の企画は、立命館大学グローバルCEOプログラム「生存学」創生拠点、立命館大学生存学研究センターならびに国際平和ミュージアムのご協力のもと、実現の運びとなりました。さまざまなご調整にご尽力いいただいた関係者のみなさま、ほんとうにありがとうございました。写真展会場の様子、ならびに内藤さん、森本さんの講演の様子(写真)についても、立命館大学グローバルCEOプログラム「生存学」創生拠点の関連ページに紹介されています(いちばん下までスクロールしてご覧ください)。
2011-01-28
2月5日-13日、唐崎正臣写真展のご案内
バンコク在住の
映像ジャーナリスト/コーディネイターの、唐崎正臣氏による写真展が開催されます。
唐崎氏は、森本さんがIKTTの設立に先立ち、1995年にタコー村での伝統的養蚕の再開プロジェクトを立ち上げた際に、もっとも早く現地取材に入り、TBS「ニュースの森」(1996年1月8日放送)のなかで、タコー村の様子と森本さんの取り組みを映像で紹介できるように動いていただいた方でもあります。
と き:2月5日(土)から13日(日)
12時~19時(最終日は17時まで)
ところ:ギャラリー ブロッケン
〒184-0004
東京都小金井市本町3-4-35
Tel/Fax 042-381-2723
アクセス:JR武蔵小金井駅北口を出て、本町2丁目交差点を右折、いなげやの手前を左折。[地図はこちら]

唐崎氏は、森本さんがIKTTの設立に先立ち、1995年にタコー村での伝統的養蚕の再開プロジェクトを立ち上げた際に、もっとも早く現地取材に入り、TBS「ニュースの森」(1996年1月8日放送)のなかで、タコー村の様子と森本さんの取り組みを映像で紹介できるように動いていただいた方でもあります。
と き:2月5日(土)から13日(日)
12時~19時(最終日は17時まで)
ところ:ギャラリー ブロッケン
〒184-0004
東京都小金井市本町3-4-35
Tel/Fax 042-381-2723
アクセス:JR武蔵小金井駅北口を出て、本町2丁目交差点を右折、いなげやの手前を左折。[地図はこちら]
2011-01-19
1月19日付、京都新聞(朝刊)で、写真展が紹介されました
立命館大学国際平和ミュージアムで昨日から始まった写真展「甦るカンボジア―伝統織物の復興が、“暮らし”と“森”の再生に至るまで」が、京都新聞(1月19日朝刊)で紹介されています。
2011-01-17
内藤順司氏の講演終了、そして写真展が始まります
写真展「甦るカンボジア―伝統織物の復興が、“暮らし”と“森”の再生に至るまで」に先立ち、内藤順司氏の講演会「私はなぜ、海外で活躍する日本人を撮るのか?」が、16日に立命館大学国際平和ミュージアムで開催されました。大雪のために新幹線が遅延し、京都市内も足元が悪くなるなか、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
講演後の質疑応答では、内藤氏の「織物を再生し、人を再生し、森を再生するなかで、IKTTの人たちは誇りを取り戻している」という発言に、さらなる質問が出されました。これについては、22日の土曜日に、森本さんに直接お尋ねしてしていただくことでさらなる理解が得られると思います。
また、海外で起きている問題などを報道するメディアに偏りがあるのではないかという意見には「亡くなった方の惨い姿を報道することで紛争の悲惨さを訴えることも必要だが、そんな状況下でもしっかり生きている人たちを紹介することも伝える仕事であり、そのどちらを選ぶのは、それを撮る者の判断にかかっている」という回答もだされました。
講演終了後、内藤氏は、国際平和ミュージアム内の中野記念ホールでの写真展の準備に取りかかりました。今回は、大判のIKTTの絹絣も、会場に展示されます。
内藤氏の写真展は、1月18日(火)より1月23日(日)までの開催です。
また、22日(土)には、森本さんの講演会も予定されています。


写真左上は、講演を始めた内藤氏、右上は今回の写真展を企画していただいた中倉氏の挨拶、左下は「伝統の森」について語る内藤氏、右下は写真展会場の設置準備風景です(写真展会場に絣布が何枚も飾られるのは、なかなかないことなので、インパクトがあります)。
《と き》
【内藤順司・写真展】 1月18日(火)~23日(日)9:30~16:30
【森本喜久男・講演会】1月22日(土)14:00~
《ところ》
国際平和ミュージアム
《会場アクセス》
JR京都駅より市バス50にて「立命館大学前」下車、徒歩5分(アクセス詳細)
講演後の質疑応答では、内藤氏の「織物を再生し、人を再生し、森を再生するなかで、IKTTの人たちは誇りを取り戻している」という発言に、さらなる質問が出されました。これについては、22日の土曜日に、森本さんに直接お尋ねしてしていただくことでさらなる理解が得られると思います。
また、海外で起きている問題などを報道するメディアに偏りがあるのではないかという意見には「亡くなった方の惨い姿を報道することで紛争の悲惨さを訴えることも必要だが、そんな状況下でもしっかり生きている人たちを紹介することも伝える仕事であり、そのどちらを選ぶのは、それを撮る者の判断にかかっている」という回答もだされました。
講演終了後、内藤氏は、国際平和ミュージアム内の中野記念ホールでの写真展の準備に取りかかりました。今回は、大判のIKTTの絹絣も、会場に展示されます。
内藤氏の写真展は、1月18日(火)より1月23日(日)までの開催です。
また、22日(土)には、森本さんの講演会も予定されています。
写真左上は、講演を始めた内藤氏、右上は今回の写真展を企画していただいた中倉氏の挨拶、左下は「伝統の森」について語る内藤氏、右下は写真展会場の設置準備風景です(写真展会場に絣布が何枚も飾られるのは、なかなかないことなので、インパクトがあります)。
《と き》
【内藤順司・写真展】 1月18日(火)~23日(日)9:30~16:30
【森本喜久男・講演会】1月22日(土)14:00~
《ところ》
国際平和ミュージアム
《会場アクセス》
JR京都駅より市バス50にて「立命館大学前」下車、徒歩5分(アクセス詳細)
2011-01-15
1月25日-2月3日、写真展「東南アジア影絵人形芝居探訪」開催のご案内
写真家熊谷正氏による写真展「東南アジア影絵人形芝居探訪」が日本アセアンセンターで開催されます。今回は、インドネシア・ジャワ島のワヤン・クリ、カンボジアのスバエク・トムの上演風景や人々の生活風景の写真展示に加え、ワヤン・クリやスバエク・トーイの実物も展示します。
また、1月29日(土)には、関連イベントとして、カンボジアの影絵人形芝居「スバエク・トム」についてのトークショー、熊谷正氏によるフロアレクチャー、インドネシアの影絵人形芝居「ワヤン・クリ」の上演があります。
なお、トークショーで「スバエク・トムの魅力」について語るのは、『旅の指差し会話帳 カンボジア』の著者でもある福富友子さんです。
【会場】
と き:2011年1月25日(火)~2月3日(木)9:30~17:30
※1月30日(日)は休館
ところ:日本アセアンセンター内「アセアンホール」
東京都港区新橋6-17-19 新御成門ビル1階
アクセス:都営地下鉄三田線御成門駅A4出口より徒歩1分(地図はこちら)
入 場:すべて無料
主 催:国際機関日本アセアンセンター
問合先:日本アセアンセンター・広報(03-5402-8002)
【関連イベントのタイムテーブル/1月29日(土)】
13:30~14:30 トークショー:「スバエク・トムの魅力」
14:40~15:40 フロア・レクチャー:展示写真解説
16:00~18:00 ワヤン・ライブ(観劇)
演目:アノマン使者に立つ
ダラン:中辻正氏(日本ワヤン協会)
また、1月29日(土)には、関連イベントとして、カンボジアの影絵人形芝居「スバエク・トム」についてのトークショー、熊谷正氏によるフロアレクチャー、インドネシアの影絵人形芝居「ワヤン・クリ」の上演があります。
なお、トークショーで「スバエク・トムの魅力」について語るのは、『旅の指差し会話帳 カンボジア』の著者でもある福富友子さんです。
【会場】
と き:2011年1月25日(火)~2月3日(木)9:30~17:30
※1月30日(日)は休館
ところ:日本アセアンセンター内「アセアンホール」
東京都港区新橋6-17-19 新御成門ビル1階
アクセス:都営地下鉄三田線御成門駅A4出口より徒歩1分(地図はこちら)
入 場:すべて無料
主 催:国際機関日本アセアンセンター
問合先:日本アセアンセンター・広報(03-5402-8002)
【関連イベントのタイムテーブル/1月29日(土)】
13:30~14:30 トークショー:「スバエク・トムの魅力」
14:40~15:40 フロア・レクチャー:展示写真解説
16:00~18:00 ワヤン・ライブ(観劇)
演目:アノマン使者に立つ
ダラン:中辻正氏(日本ワヤン協会)
2011-01-11
1月19日、ドキュメンタリー映画「ニューイヤーベイビー」上映のお知らせ
カンボジア難民を描いたドキュメンタリー映画「New Year Baby(ニューイヤーベイビー)」(日本語字幕版)が、1月19日(水)、日本アセアンセンターで上映されます(入場無料、予約不要)。
2007年アムステルダム国際映画祭受賞作品。2008年第3回難民映画祭上映作品。
【ストーリー】
カンボジアの正月に難民キャンプで生まれながら家族の過去を知る事なくアメリカで育ったソチャータ。突然親から明かされる衝撃の事実。深まる謎を解くため、クメール・ルージュによって引き裂かれた家族を訪ね自らカンボジアに足を運んだ彼女の秀逸ドキュメンタリー。両親が隠し持っていた秘密とは、彼らの勇敢さを物語っていた。
【上映データ】
原題: New Year Baby
監督:ソチャータ・ポーエブ
アメリカ(2006)74分
音声:英語/字幕:日本語
第3回難民映画祭での作品紹介はこちら。
【会場】
と き:2011年1月19(水)18:30~19:45
ところ:日本アセアンセンター内「アセアンホール」
東京都港区新橋6-17-19 新御成門ビル1階
アクセス:都営地下鉄三田線御成門駅A4出口より徒歩1分(地図はこちら)
入 場:無料
主 催:国際機関日本アセアンセンター、株式会社地球の歩き方
問合先:日本アセアンセンター・広報(03-5402-8002)
2007年アムステルダム国際映画祭受賞作品。2008年第3回難民映画祭上映作品。
【ストーリー】
カンボジアの正月に難民キャンプで生まれながら家族の過去を知る事なくアメリカで育ったソチャータ。突然親から明かされる衝撃の事実。深まる謎を解くため、クメール・ルージュによって引き裂かれた家族を訪ね自らカンボジアに足を運んだ彼女の秀逸ドキュメンタリー。両親が隠し持っていた秘密とは、彼らの勇敢さを物語っていた。
【上映データ】
原題: New Year Baby
監督:ソチャータ・ポーエブ
アメリカ(2006)74分
音声:英語/字幕:日本語
第3回難民映画祭での作品紹介はこちら。
【会場】
と き:2011年1月19(水)18:30~19:45
ところ:日本アセアンセンター内「アセアンホール」
東京都港区新橋6-17-19 新御成門ビル1階
アクセス:都営地下鉄三田線御成門駅A4出口より徒歩1分(地図はこちら)
入 場:無料
主 催:国際機関日本アセアンセンター、株式会社地球の歩き方
問合先:日本アセアンセンター・広報(03-5402-8002)
2011-01-08
1月22日(午後)、京都市内での展示と販売のご案内
1月22日(土)の午後に、京都市内でIKTTで制作されたクメールシルクの展示と販売を行ないます。立命館大学の講演会場では、今回は物品販売ができないので、展示・販売を別途行なうことにしました。
開催時間は14時から17時です。会場は、今出川通と河原町通の交差点の、マクドナルドのある角から南に3軒目、「出町輸入食品」南隣になります。
森本さんの講演時間とほぼ重なってしまっていますが、講演会の終了は16時の予定とのことですから、講演が終わり次第すぐに移動すれば、なんとか間に合うと思います(立命館大学国際平和ミュージアムから会場まで車で17分くらい/路線バスの場合、国際平和ミュージアムから徒歩約5分ほどの立命館大学前のバス停から59番系統三条京阪行きで河原町今出川まで約22分)。
とにかく「布を見てみたい」という方、あるいは「シエムリアップのショップで購入したのだが、色違いのものをもう一枚欲しい」という方は、こちらへも足をお運びください。夜の、報告会会場となる「ほんやら洞」も、すぐ近くです。
なお、はじめからじっくり布を見てみたいという方は、こちらで布を選んでから、「ほんやら洞」での報告会にご参加いただいてもいいと思います。
と き:1月22日(土)14:00~17:00
ところ:京都市上京区大宮町317(河原町今出川下ル)
<会場アクセス>
路線バス:「河原町今出川」バス停で下車徒歩すぐ
京都駅から地下鉄烏丸線で今出川駅下車、徒歩13分
※立命館大学前のバス停から59番系統三条京阪行きで河原町今出川まで約22分
より大きな地図で 京都府京都市上京区大宮町(今出川通) 317 を表示
開催時間は14時から17時です。会場は、今出川通と河原町通の交差点の、マクドナルドのある角から南に3軒目、「出町輸入食品」南隣になります。
森本さんの講演時間とほぼ重なってしまっていますが、講演会の終了は16時の予定とのことですから、講演が終わり次第すぐに移動すれば、なんとか間に合うと思います(立命館大学国際平和ミュージアムから会場まで車で17分くらい/路線バスの場合、国際平和ミュージアムから徒歩約5分ほどの立命館大学前のバス停から59番系統三条京阪行きで河原町今出川まで約22分)。
とにかく「布を見てみたい」という方、あるいは「シエムリアップのショップで購入したのだが、色違いのものをもう一枚欲しい」という方は、こちらへも足をお運びください。夜の、報告会会場となる「ほんやら洞」も、すぐ近くです。
なお、はじめからじっくり布を見てみたいという方は、こちらで布を選んでから、「ほんやら洞」での報告会にご参加いただいてもいいと思います。
と き:1月22日(土)14:00~17:00
ところ:京都市上京区大宮町317(河原町今出川下ル)
<会場アクセス>
路線バス:「河原町今出川」バス停で下車徒歩すぐ
京都駅から地下鉄烏丸線で今出川駅下車、徒歩13分
※立命館大学前のバス停から59番系統三条京阪行きで河原町今出川まで約22分
より大きな地図で 京都府京都市上京区大宮町(今出川通) 317 を表示
2011-01-01
1月1日2日放送、BS-TBS「ローマを夢見たアンコールワット」
1月1日と2日の2日間、BS-TBSで「ローマを夢見たアンコールワット 東南アジア最大覇権王朝の栄光と真実」という開局10周年記念番組が放送されます。上智大学学長の石澤先生の解説とともに、ローマ王朝とアンコール王朝との関連が紹介されるようです。放送は、ともに19:00~20:55です。
2010-12-27
2010-12-20
未来へのシルク
12月18日に配信されたメールマガジン「メコンにまかせ」(vol.241)で、森本さんは、日本の養蚕農家への提言を記しました。それに対して、すぐにtwitterで反応された方や、ご自身のブログで紹介された方がいらっしゃったようです。
19日付でアップロードされた映像(「伝統の森」での座繰りの様子)にあるとおり、毎日のように「伝統の森」で、蚕の繭からの、シルクの座繰り作業を目にしている本人からの発言ですので、さすがに重みがあります。少々長いですが、以下、再掲します。
●未来へのシルク
日本では養蚕農家の廃業が話題となっていると聞く。数百年、数千年の伝統が途絶えようとしているのだから、それは大変な出来事である。しかし、養蚕農家への補助金が打ち切られることで途絶える養蚕業のあり方そのものが、もう一度問われなければならない。
わたしたちIKTTは、この15年のあいだ、20数年の内戦を経て途絶えかけていたカンボジアの養蚕業の再興とクメールシルクの復興を願って、活動を続けてきた。中国などで大量に生産されたマシンメイドのシルクではない、ヒューマンメイドのカンボジアシルク。在来品種を手引きした質の高いシルクのよさが見直され、需要が出てきている。そのため、ここ数年カンボジアでは、常に生糸の供給不足の状態が続いている。
低賃金による安い生産コストを背景に、世界のシルク市場を制覇してきた中国は、最近、投機的な流れも含みながら輸出価格を倍に跳ね上げようとしている。そのなかで、あえて、わたしは日本の心ある養蚕農家を潰してはいけないと、と強く思うようになった。
これまでの、農家が繭を生産して企業に販売するという従来の流通形態ではなく、米を農家が自家販売するように、糸を売る。それも機械繰糸ではなく、座操りと呼ばれる手引きで糸をひく。機械で引いた糸と、手で引いた糸には、その手間以上に明らかな違いがある。それは、機械で一律に繭から引かれるのではないテンションが糸にかかることで、しなやかな糸を生み出す。その糸を、農家は問屋や商社に卸してはいけない。直販、織り手や編み物をしている人たちに直接販売すればいい。そういう需要者との契約生産でもいい、それも可能なはず。価格も、十分採算が取れる利益を得ることができる。それは、農家が直販する米、新潟の「ササニシキ」と同じである。
そのためには、これまでのような商社が指定した品種ではない、大量生産の機械向きではない良質の蚕の品種を選ばなければならない。幸いにも、現在の日本には、そうした品種が保存されている。昔の日本の農家では、納める以外の繭を自家用に手引きし、布を織っていた。納められない屑繭から、紬と呼ばれる糸を生み出していた。それは、知恵であり経験であり、文化と呼べる。
幸いなことに、今であれば、そんな経験を持つ70代、80代の年配の女性が生きておられる。ときには、養老院におられるかもしれない。そんな方々を養老院から出てきていただき、孫に小遣いを上げる気持ちで、繭から糸を引いていただく。それを直販すれば、シルクのササニシキとして、これまでの価格の数倍の収益があるはずである。そうすれば、それを学びたい若い人たちも仕事として、やりたいという人が出てくるはず。
そのとき、もうひとつのアイデアは、たとえば、障害者の作業所のようなところで、養蚕をやり、糸を引く、という事業を始められたらよいと思う。これまでであれば、利益率の低い、洗濯バサミ作りのようなわずかな収益を上げる仕事が主だったはず。そうではなく、手のかかる、しかし、それに見合った収益を上げることができる養蚕と生糸の生産には将来性があり、作業所のような環境がプラスに転換すると思える。それは、シルクの新しい未来である。
生産とその生産形態と、生産物とその流通を見直す。これまでの大量消費を美とする社会通念から、適正な生産と消費とその流通を見直す、それがこれからの時代の美である。ゴミを生み出す社会のシステムや価値観は、もう十分なはず。適正の基準をどこに置くかという課題はこれからの検討に委ねるとして、人間が自然と共生していく社会が必要なことは明白である。社会の総生産量、エネルギーが極力ゴミとならないようにすることで、もっとゆとりのある社会が形成できるはずである。
もう20年ほど前の話だが、アパレル業界の方に、このシルクは10年は持ちますし、使ううちに風合いもよくなるんですよと説明したことがある。すると、その担当の方ははっきりと「そんな必要はないのです」と言われた。2~3年で新しいものに買い換えていってもらったほうが売る側としてはよいわけで、だから10年も持つ必要はないのだ、と。そのための流行だし、ファッションなのだから、と。
日本のキモノは、昔はお母さんから娘さんへ、そして時に孫へ。と伝えられ使われてきたものだった。ところが、最近のシルクは弱いのが当たり前。水での自家洗濯もできない。昔ならば、家で洗い張りを普通にしていた物が、今ではドライクリーニングだけ、そしてパール加工などという防水加工をしなければ使えない衣類になってしまった。呉服屋さんが、最近のキモノは素材のシルクが弱くて昔のように汚れてもシミ抜きができなくなっているといわれる。シミ抜きをするために擦るとそこに穴があくんです、と。ほんとうに驚きである。シルクは弱い物、それが今や新しい常識となっている。
しかし、そんな弱くなったシルクの常識をもう一度変えていくことが、日本の養蚕農家のこれからの仕事にかかっている。季節の変化の中で、天然素材としてのシルク本来のよさが、夏には夏の、冬には冬の花鳥風月が、もう一度知られていくようなキモノを産み出していかないと、日本の美、キモノ文化も、ゴミとなっていかざるを得ない。
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から再掲】
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。
19日付でアップロードされた映像(「伝統の森」での座繰りの様子)にあるとおり、毎日のように「伝統の森」で、蚕の繭からの、シルクの座繰り作業を目にしている本人からの発言ですので、さすがに重みがあります。少々長いですが、以下、再掲します。
●未来へのシルク
日本では養蚕農家の廃業が話題となっていると聞く。数百年、数千年の伝統が途絶えようとしているのだから、それは大変な出来事である。しかし、養蚕農家への補助金が打ち切られることで途絶える養蚕業のあり方そのものが、もう一度問われなければならない。
わたしたちIKTTは、この15年のあいだ、20数年の内戦を経て途絶えかけていたカンボジアの養蚕業の再興とクメールシルクの復興を願って、活動を続けてきた。中国などで大量に生産されたマシンメイドのシルクではない、ヒューマンメイドのカンボジアシルク。在来品種を手引きした質の高いシルクのよさが見直され、需要が出てきている。そのため、ここ数年カンボジアでは、常に生糸の供給不足の状態が続いている。
低賃金による安い生産コストを背景に、世界のシルク市場を制覇してきた中国は、最近、投機的な流れも含みながら輸出価格を倍に跳ね上げようとしている。そのなかで、あえて、わたしは日本の心ある養蚕農家を潰してはいけないと、と強く思うようになった。
これまでの、農家が繭を生産して企業に販売するという従来の流通形態ではなく、米を農家が自家販売するように、糸を売る。それも機械繰糸ではなく、座操りと呼ばれる手引きで糸をひく。機械で引いた糸と、手で引いた糸には、その手間以上に明らかな違いがある。それは、機械で一律に繭から引かれるのではないテンションが糸にかかることで、しなやかな糸を生み出す。その糸を、農家は問屋や商社に卸してはいけない。直販、織り手や編み物をしている人たちに直接販売すればいい。そういう需要者との契約生産でもいい、それも可能なはず。価格も、十分採算が取れる利益を得ることができる。それは、農家が直販する米、新潟の「ササニシキ」と同じである。
そのためには、これまでのような商社が指定した品種ではない、大量生産の機械向きではない良質の蚕の品種を選ばなければならない。幸いにも、現在の日本には、そうした品種が保存されている。昔の日本の農家では、納める以外の繭を自家用に手引きし、布を織っていた。納められない屑繭から、紬と呼ばれる糸を生み出していた。それは、知恵であり経験であり、文化と呼べる。
幸いなことに、今であれば、そんな経験を持つ70代、80代の年配の女性が生きておられる。ときには、養老院におられるかもしれない。そんな方々を養老院から出てきていただき、孫に小遣いを上げる気持ちで、繭から糸を引いていただく。それを直販すれば、シルクのササニシキとして、これまでの価格の数倍の収益があるはずである。そうすれば、それを学びたい若い人たちも仕事として、やりたいという人が出てくるはず。
そのとき、もうひとつのアイデアは、たとえば、障害者の作業所のようなところで、養蚕をやり、糸を引く、という事業を始められたらよいと思う。これまでであれば、利益率の低い、洗濯バサミ作りのようなわずかな収益を上げる仕事が主だったはず。そうではなく、手のかかる、しかし、それに見合った収益を上げることができる養蚕と生糸の生産には将来性があり、作業所のような環境がプラスに転換すると思える。それは、シルクの新しい未来である。
生産とその生産形態と、生産物とその流通を見直す。これまでの大量消費を美とする社会通念から、適正な生産と消費とその流通を見直す、それがこれからの時代の美である。ゴミを生み出す社会のシステムや価値観は、もう十分なはず。適正の基準をどこに置くかという課題はこれからの検討に委ねるとして、人間が自然と共生していく社会が必要なことは明白である。社会の総生産量、エネルギーが極力ゴミとならないようにすることで、もっとゆとりのある社会が形成できるはずである。
もう20年ほど前の話だが、アパレル業界の方に、このシルクは10年は持ちますし、使ううちに風合いもよくなるんですよと説明したことがある。すると、その担当の方ははっきりと「そんな必要はないのです」と言われた。2~3年で新しいものに買い換えていってもらったほうが売る側としてはよいわけで、だから10年も持つ必要はないのだ、と。そのための流行だし、ファッションなのだから、と。
日本のキモノは、昔はお母さんから娘さんへ、そして時に孫へ。と伝えられ使われてきたものだった。ところが、最近のシルクは弱いのが当たり前。水での自家洗濯もできない。昔ならば、家で洗い張りを普通にしていた物が、今ではドライクリーニングだけ、そしてパール加工などという防水加工をしなければ使えない衣類になってしまった。呉服屋さんが、最近のキモノは素材のシルクが弱くて昔のように汚れてもシミ抜きができなくなっているといわれる。シミ抜きをするために擦るとそこに穴があくんです、と。ほんとうに驚きである。シルクは弱い物、それが今や新しい常識となっている。
しかし、そんな弱くなったシルクの常識をもう一度変えていくことが、日本の養蚕農家のこれからの仕事にかかっている。季節の変化の中で、天然素材としてのシルク本来のよさが、夏には夏の、冬には冬の花鳥風月が、もう一度知られていくようなキモノを産み出していかないと、日本の美、キモノ文化も、ゴミとなっていかざるを得ない。
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から再掲】
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。
2010-12-19
「伝統の森」での座繰りの様子
森本さんから、「伝統の森」での座繰りの様子の映像が届きました。
素焼きの壷で、黄金に輝く繭を煮てほぐし、生糸の糸口を集めてコロを使って引いていきます。
こうして引かれた生糸は、ゴミや節を取り除いたのち、バナナの灰で精練されて織り機にかけられる状態になり、括られ、さまざまな色に染められて、絣布に織り上げられます。
素焼きの壷で、黄金に輝く繭を煮てほぐし、生糸の糸口を集めてコロを使って引いていきます。
こうして引かれた生糸は、ゴミや節を取り除いたのち、バナナの灰で精練されて織り機にかけられる状態になり、括られ、さまざまな色に染められて、絣布に織り上げられます。
2010-12-18
1月24日、兵庫県香住「きもの おかだ」での報告会と展示販売のご案内
兵庫県美方郡香美町の「きもの おかだ」で、報告会とIKTTシルクの展示・販売を行ないます。
《とき》
1月24日(月)展示と販売14:00~20:00
報告会:14:00~15:00/19:00~20:00
《ところ》
きもの おかだ
兵庫県美方郡香美町香住区香住1560
TEL:0796-36-0737
《アクセス》
JR山陰本線香住駅より徒歩12分
《とき》
1月24日(月)展示と販売14:00~20:00
報告会:14:00~15:00/19:00~20:00
《ところ》
きもの おかだ
兵庫県美方郡香美町香住区香住1560
TEL:0796-36-0737
《アクセス》
JR山陰本線香住駅より徒歩12分
2010-12-16
1月23日、草津市市民交流プラザでの報告会と展示販売のご案内
草津市の市民交流プラザ(小会議室3)で、報告会「森本喜久男・現地からの報告」とカンボジア手織りシルクの展示・販売を行ないます。
《とき》
1月23日(日)展示と販売:13:30~16:30/報告会:14:00~
《ところ》
草津市 市民交流プラザ(小会議室3)
滋賀県草津市野路1-15-5 フェリエ南草津5F
TEL:077‐567‐355
《アクセス》
JR東海道本線(びわこ線)南草津駅東口より直結
《とき》
1月23日(日)展示と販売:13:30~16:30/報告会:14:00~
《ところ》
草津市 市民交流プラザ(小会議室3)
滋賀県草津市野路1-15-5 フェリエ南草津5F
TEL:077‐567‐355
《アクセス》
JR東海道本線(びわこ線)南草津駅東口より直結
2010-12-15
1月22日(夜)、京都「ほんやら洞」での報告会と展示販売のご案内
京都・今出川通にある喫茶店「ほんやら洞」で、森本さんの報告会を行ないます(ワンドリンクのオーダーをお願いします)。会場では、IKTTシルクの展示販売も行ないます。
《とき》
1月22日(土)
展示と販売:17:30~20:00/報告会:18:00~
《ところ》
ほんやら洞
京都市上京区今出川通寺町西入大原口町229
TEL:075-222-1574
《アクセス》
地下鉄烏丸線・今出川駅下車、徒歩5分
京阪電鉄・出町柳駅下車、徒歩5分
より大きな地図で ほんやら洞 を表示
なお、会場準備の都合もあり、参加希望される方は eti_mori6_2@yahoo.co.jp まで、メールでお申し込みいただければ幸いです(@を半角に変換してご送信ください)。
《とき》
1月22日(土)
展示と販売:17:30~20:00/報告会:18:00~
《ところ》
ほんやら洞
京都市上京区今出川通寺町西入大原口町229
TEL:075-222-1574
《アクセス》
地下鉄烏丸線・今出川駅下車、徒歩5分
京阪電鉄・出町柳駅下車、徒歩5分
より大きな地図で ほんやら洞 を表示
なお、会場準備の都合もあり、参加希望される方は eti_mori6_2@yahoo.co.jp まで、メールでお申し込みいただければ幸いです(@を半角に変換してご送信ください)。
2010-12-14
1月22日(午後)、立命館大学での講演会のご案内
2011年1月18日(火)
より1月23日(日)まで、立命館大学国際平和ミュージアムで開催される、内藤順司氏による写真展「甦るカンボジア―伝統織物の復興が、“暮らし”と“森”の再生に至るまで」にあわせて森本さんも一時帰国し、1月22日(土)に、同じく立命館大学国際平和ミュージアムで講演会を行ないます(入場無料)。
今回の講演会は、内藤順司氏の写真展と同様に、立命館大学グローバルCEOプログラム「生存学」創生拠点、立命館大学生存学研究センターのご協力のもと、実現の運びとなりました。関係者のみなさま、ほんとうにありがとうございました。
《と き》
【講演会】1月22日(土)14:00~
《ところ》
国際平和ミュージアム 中野記念ホール
《会場アクセス》
JR京都駅より市バス50にて「立命館大学前」下車、徒歩5分(アクセス詳細)

今回の講演会は、内藤順司氏の写真展と同様に、立命館大学グローバルCEOプログラム「生存学」創生拠点、立命館大学生存学研究センターのご協力のもと、実現の運びとなりました。関係者のみなさま、ほんとうにありがとうございました。
《と き》
【講演会】1月22日(土)14:00~
《ところ》
国際平和ミュージアム 中野記念ホール
《会場アクセス》
JR京都駅より市バス50にて「立命館大学前」下車、徒歩5分(アクセス詳細)
2010-12-13
立命館大学国際平和ミュージアム・内藤順司写真展&講演会のご案内
2011年1月18日(火)より
1月23日(日)まで、立命館大学国際平和ミュージアム1階中野記念ホールにおいて、フォトグラファー内藤順司氏による写真展「甦るカンボジア――伝統織物の復興が、“暮らし”と“森”の再生に至るまで」が開催されます(入場無料)。
この写真展は、2月に東京広尾のJICA地球ひろばで開催された内藤順司写真展「甦るカンボジア」の大学巡回展という位置づけで、帝塚山大学、茨城キリスト教大学、北星学園大学での写真展に続く、第4弾となります。
また、今回の展示では、内藤氏の写真に加え、カンボジアの伝統的な絹絣も展示される予定です。
この写真展に先立ち、1月16日(日)には、内藤順司氏の講演会「私はなぜ、海外で活躍する日本人を撮るのか?」も開催されます(こちらも入場無料)。
今回の写真展は、立命館大学グローバルCEOプログラム「生存学」創生拠点、立命館大学生存学研究センターのご協力のもと、実現の運びとなりました。さまざまなご調整にご尽力いいただいた関係者のみなさま、ほんとうにありがとうございました。
《と き》
【講演会】1月16日(日)14:00~
【写真展】1月18日(火)~1月23日(日)
9:30~16:30(入館は16時まで) ともに入場無料 ※月曜日は休館
《ところ》
国際平和ミュージアム 中野記念ホール
《会場アクセス》
JR京都駅より市バス50にて「立命館大学前」下車、徒歩5分(アクセス詳細)

この写真展は、2月に東京広尾のJICA地球ひろばで開催された内藤順司写真展「甦るカンボジア」の大学巡回展という位置づけで、帝塚山大学、茨城キリスト教大学、北星学園大学での写真展に続く、第4弾となります。
また、今回の展示では、内藤氏の写真に加え、カンボジアの伝統的な絹絣も展示される予定です。
この写真展に先立ち、1月16日(日)には、内藤順司氏の講演会「私はなぜ、海外で活躍する日本人を撮るのか?」も開催されます(こちらも入場無料)。
今回の写真展は、立命館大学グローバルCEOプログラム「生存学」創生拠点、立命館大学生存学研究センターのご協力のもと、実現の運びとなりました。さまざまなご調整にご尽力いいただいた関係者のみなさま、ほんとうにありがとうございました。
《と き》
【講演会】1月16日(日)14:00~
【写真展】1月18日(火)~1月23日(日)
9:30~16:30(入館は16時まで) ともに入場無料 ※月曜日は休館
《ところ》
国際平和ミュージアム 中野記念ホール
《会場アクセス》
JR京都駅より市バス50にて「立命館大学前」下車、徒歩5分(アクセス詳細)
2010-12-04
山田隆量「悠かなる大地 カンボジア」日本画展のご紹介
12月22日(水)から28日(火)まで、大丸東京店10階 美術画廊において、日本画家の山田隆量氏による「悠かなる大地 カンボジア」日本画展が開催されます。

山田隆量氏は、2008年にプノンペン王立芸術大学の客員教授に就任され、現在は年に3回の集中講義を行なっていらっしゃいます。しかし、カンボジアを初めて訪れたのは1994年とのことです。そして、森本さんとの出会いは、1999年にシェムリアップ川のほとりでスケッチをしようとしたのが、IKTTのすぐ前だったことから、とのこと。
なお、12月23日の午後2時からは、ゲストにペン・セタリンさんをお迎えして、山田隆量氏のギャラリートークが開催されます。
と き:12月22日(水)~12月28日(火)
10:00~20:00
ところ:大丸東京店10階美術画廊
東京都千代田区丸の内1-9-1
〔アクセス・駐車場案内はこちら〕
問い合わせ先::03-3212-8011(代表)
後援:在日本カンボジア王国大使館・在名古屋カンボジア王国名誉領事館

山田隆量氏は、2008年にプノンペン王立芸術大学の客員教授に就任され、現在は年に3回の集中講義を行なっていらっしゃいます。しかし、カンボジアを初めて訪れたのは1994年とのことです。そして、森本さんとの出会いは、1999年にシェムリアップ川のほとりでスケッチをしようとしたのが、IKTTのすぐ前だったことから、とのこと。
なお、12月23日の午後2時からは、ゲストにペン・セタリンさんをお迎えして、山田隆量氏のギャラリートークが開催されます。
と き:12月22日(水)~12月28日(火)
10:00~20:00
ところ:大丸東京店10階美術画廊
東京都千代田区丸の内1-9-1
〔アクセス・駐車場案内はこちら〕
問い合わせ先::03-3212-8011(代表)
後援:在日本カンボジア王国大使館・在名古屋カンボジア王国名誉領事館
2010-11-30
大分県立芸術会館で「世界遺産アンコールワット展」まもなく開催
12月11日(土)より、大分県立芸術会館で
「世界遺産 アンコールワット展」が開催されます。
ジャヤヴァルマン七世の尊顔や、ラクシュミー(吉祥天)像をはじめとするプノンペン国立博物館所蔵の仏像に加え、上智大学調査チームがバンテアイ・クデイで発掘した仏像(シハヌーク・イオン博物館所蔵)などが公開されます。会期は1月18日(月)までです。
観覧料:一般・大学生1,200円/高校生800円/中学生以下無料(前売は各200円引)
住所:大分県大分市牧緑町1-61 大分県立芸術会館
アクセス:JR日豊本線・牧駅下車徒歩約5分、またはJR大分駅からタクシーで約10分
問合せ先:TEL.097-553-2509 OBS事業部(月~金 9:00~17:30)

ジャヤヴァルマン七世の尊顔や、ラクシュミー(吉祥天)像をはじめとするプノンペン国立博物館所蔵の仏像に加え、上智大学調査チームがバンテアイ・クデイで発掘した仏像(シハヌーク・イオン博物館所蔵)などが公開されます。会期は1月18日(月)までです。
観覧料:一般・大学生1,200円/高校生800円/中学生以下無料(前売は各200円引)
住所:大分県大分市牧緑町1-61 大分県立芸術会館
アクセス:JR日豊本線・牧駅下車徒歩約5分、またはJR大分駅からタクシーで約10分
問合せ先:TEL.097-553-2509 OBS事業部(月~金 9:00~17:30)
2010-11-24
11月27日、岡山県高梁市での国際理解市民講座のご紹介
11月27日、岡山県高梁市
で開催される国際理解市民講座で、キャスター/リポーターの中村容子さんが「わたしが見た!!日本の国際協力」と題して講演されます。
講演では、おもにご自身が実際に訪ねたことのあるカンボジアとミャンマーでの見聞を中心にお話を進めるとのことで、カンボジアの事例のひとつとして、森本さんとIKTTの活動についても触れられる予定とのことです。
この国際理解市民講座は、入場無料、ただし定員100名の事前申し込み制とのことです。
参加申し込みは、岡山県国際交流協会企画班(電話:086-256-2917、ファクシミリ:086-256-2006)まで、氏名・住所・年齢・電話番号をお知らせのうえ、お申し込みください。なお、受付時間は9時~17時までとのことです。

講演では、おもにご自身が実際に訪ねたことのあるカンボジアとミャンマーでの見聞を中心にお話を進めるとのことで、カンボジアの事例のひとつとして、森本さんとIKTTの活動についても触れられる予定とのことです。
この国際理解市民講座は、入場無料、ただし定員100名の事前申し込み制とのことです。
参加申し込みは、岡山県国際交流協会企画班(電話:086-256-2917、ファクシミリ:086-256-2006)まで、氏名・住所・年齢・電話番号をお知らせのうえ、お申し込みください。なお、受付時間は9時~17時までとのことです。
2010-11-22
11月25日、富山大学での講演会のご案内
直前のご案内で恐縮です。富山大学高岡キャンパスでの森本さんの講演会ならびにフリーディスカッションは、学外からの一般参加も可能です。ぜひともご参加ください。
■森本喜久男氏 講演会「蘇るクメールの森と伝統の織物」
【とき】
2010年11月25日(木)
13:00~14:30 フリーディスカッション
14:45~16:15 講演
【ところ】
富山大学 高岡キャンパス
住所:富山県高岡市二上町180
大会議室(フリーディスカッション会場)
B-212講義室(講演会場)
【アクセス】
バス:JR高岡駅から《加越能バス 富大高岡・二上団地・城光寺線》(4番乗り場)乗車約20分「富大高岡」下車、徒歩1分
市内電車:JR高岡駅前発《万葉線》乗車約16分「米島口(よねじまぐち)」下車、徒歩約20分
タクシー:JR高岡駅から約10分
【内容】(主催者からのメッセージ)
森本喜久男氏は、カンボジアのシエムリアプにおいてIKTT(Institute for Khmer Traditional Textilesクメール伝統織物研究所)を運営し、伝統染織物の復興と再生に取り組み、さらに伝統織物の材料を育てる森の再生を手がけ、作り手の人々の仕事と暮らしをはぐくむ自然環境と生活に立脚した地域づくりにも貢献する、独自の取り組みを推進されてきました。
この度「伝統技能の知財保護と現代化について」取り組むTRECプロジェクトの主催で森本氏をお招きし、カンボジアなどにおける活動についてご講演いただきます。また、伝統工芸関係者とのフリーディスカッションを行います。
TRECプロジェクト関係者に限らず、本学学生を中心に伝統工芸関係者など一般の方もご参加いただけます。
【問合わせ先】
電話:0766-25-9282(富山大学 TREC事務局 担当:肴倉)
■森本喜久男氏 講演会「蘇るクメールの森と伝統の織物」
【とき】
2010年11月25日(木)
13:00~14:30 フリーディスカッション
14:45~16:15 講演
【ところ】
富山大学 高岡キャンパス
住所:富山県高岡市二上町180
大会議室(フリーディスカッション会場)
B-212講義室(講演会場)
【アクセス】
バス:JR高岡駅から《加越能バス 富大高岡・二上団地・城光寺線》(4番乗り場)乗車約20分「富大高岡」下車、徒歩1分
市内電車:JR高岡駅前発《万葉線》乗車約16分「米島口(よねじまぐち)」下車、徒歩約20分
タクシー:JR高岡駅から約10分
【内容】(主催者からのメッセージ)
森本喜久男氏は、カンボジアのシエムリアプにおいてIKTT(Institute for Khmer Traditional Textilesクメール伝統織物研究所)を運営し、伝統染織物の復興と再生に取り組み、さらに伝統織物の材料を育てる森の再生を手がけ、作り手の人々の仕事と暮らしをはぐくむ自然環境と生活に立脚した地域づくりにも貢献する、独自の取り組みを推進されてきました。
この度「伝統技能の知財保護と現代化について」取り組むTRECプロジェクトの主催で森本氏をお招きし、カンボジアなどにおける活動についてご講演いただきます。また、伝統工芸関係者とのフリーディスカッションを行います。
TRECプロジェクト関係者に限らず、本学学生を中心に伝統工芸関係者など一般の方もご参加いただけます。
【問合わせ先】
電話:0766-25-9282(富山大学 TREC事務局 担当:肴倉)
2010-11-20
森本さんが「社会貢献者表彰」を受けました
さる11月16日(火)、森本さんは、公益財団法人社会貢献支援財団から「社会貢献者表彰」を受けました。平成22年度の表彰件数は、個人・団体を合わせ50件。表彰式典は、ANAインターコンチネンタルホテル東京で行われました。
今回の表彰対象には、スーダンで医療活動に従事するロシナンテスの川原尚行氏、カンボジアで活動する「かものはしプロジェクト」も選出されました。

左の写真は、表彰される森本さん。右の写真は、式典後に表彰者全員が揃っての記念撮影に臨む直前のスナップです。森本さんの左斜め後ろ2人目には、川原尚行氏も写っています。
今回の表彰対象には、スーダンで医療活動に従事するロシナンテスの川原尚行氏、カンボジアで活動する「かものはしプロジェクト」も選出されました。

左の写真は、表彰される森本さん。右の写真は、式典後に表彰者全員が揃っての記念撮影に臨む直前のスナップです。森本さんの左斜め後ろ2人目には、川原尚行氏も写っています。
ラベル:
IKTT Japanからのお知らせ
2010-11-18
11月28日放送、BS日テレ「最高の休日!インドシナ浪漫紀行」
11月27日と28日の2日間、BS日テレで「最高の休日!インドシナ浪漫紀行」という紀行番組が放送されます。
27日はベトナムのホーチミンとベトナム南部が、そして28日はシエムリアップとアンコール遺跡が取り上げられるとのこと。そのなかで、IKTTの工房も紹介される予定です。ぜひともご覧ください。
11月27日(土)20:00~20:54 【第1夜】魅惑のホーチミン
11月28日(日)20:00~20:54 【第2夜】悠久のアンコール遺跡
27日はベトナムのホーチミンとベトナム南部が、そして28日はシエムリアップとアンコール遺跡が取り上げられるとのこと。そのなかで、IKTTの工房も紹介される予定です。ぜひともご覧ください。
11月27日(土)20:00~20:54 【第1夜】魅惑のホーチミン
11月28日(日)20:00~20:54 【第2夜】悠久のアンコール遺跡
2010-11-12
「IKTTカレンダー2011」発売開始です


おまたせしました。「IKTTカレンダー2011」が発売になりました。価格は1000円、A5判(上下に広げ、A4判サイズで使用)という仕様はこれまでと変わりません。
昨年に引き続き、フォトグラファー内藤順司さんに全面的なご協力をいただきました。今回は、“染め織りとともにある「伝統の森」の暮らし”がテーマです。
都内では、高円寺の茶房 高円寺書林、西荻窪の信愛書店での取り扱いも始まりました。
このカレンダーは、11月後半からの日本各地での報告会・展示会が予定されている、世田谷民家園(東京都世田谷区)・ぺんぎん館(名古屋)・大伊木町ふれあいセンター(各務原)・スペースたかつ(新潟)・法然院(京都)・バランストグロース特別セミナー(東京都中央区)・西荻地域区民センター(東京都杉並区)・金沢美術工芸大学(金沢)の各会場でもお求めになれます。
あいにくご来場いただけない方は、information@iktt.orgまでお問い合わせください〔@を半角に変換してご送信ください〕。


ラベル:
IKTT Japanからのお知らせ
2010-11-10
11月18日(夜)、各務原での報告会のご案内
11月18日(木)の森本さんの報告会のスケジュールが決まりました。夜は、各務原市内の大伊木地区にある大伊木町ふれあいセンターで開催されます。
【とき】
2010年11月18日(木)
報告会:19時開始(20時終了予定)
※会場では、IKTTで織り上げられたシルクの展示と販売も行ないます。
【ところ】
各務原市 大伊木町ふれあいセンター(入場無料)
住所:各務原市鵜沼大伊木町5丁目166番地
アクセス:JR各務原駅発18:37のふれあいバス(西部鵜沼線/大伊木バス停下車)がご利用いただけます。
問合せ先:電話058-370-2081
※会場では、IKTTの布の展示と販売も行ないます。
【とき】
2010年11月18日(木)
報告会:19時開始(20時終了予定)
※会場では、IKTTで織り上げられたシルクの展示と販売も行ないます。
【ところ】
各務原市 大伊木町ふれあいセンター(入場無料)
住所:各務原市鵜沼大伊木町5丁目166番地
アクセス:JR各務原駅発18:37のふれあいバス(西部鵜沼線/大伊木バス停下車)がご利用いただけます。
問合せ先:電話058-370-2081
※会場では、IKTTの布の展示と販売も行ないます。
2010-11-09
11月18日(午後)、名古屋での報告会のご案内
11月18日(木)の森本さんの報告会のスケジュールが決まりました。この日の午後は、名古屋市内(中区)にある日本料理 ペンギン館(2F)で開催されます。
【とき】
2010年11月18日(木)
報告会:14時開始(15時30分終了予定)
※会場では、IKTTで織り上げられたシルクの展示と販売も行ないます。
【ところ】
日本料理 ペンギン館 2F(入場無料)
住所:名古屋市中区栄四丁目7-27 ホシザキビル
アクセス:地下鉄栄駅下車 (12番出口徒歩8分)
問合せ先:電話052-263-0010
※会場では、IKTTの布の展示と販売も行ないます。
【とき】
2010年11月18日(木)
報告会:14時開始(15時30分終了予定)
※会場では、IKTTで織り上げられたシルクの展示と販売も行ないます。
【ところ】
日本料理 ペンギン館 2F(入場無料)
住所:名古屋市中区栄四丁目7-27 ホシザキビル
アクセス:地下鉄栄駅下車 (12番出口徒歩8分)
問合せ先:電話052-263-0010
※会場では、IKTTの布の展示と販売も行ないます。
2010-11-03
IKTTのメールアドレスが変更されました
IKTTのメールアドレスが変更になりました。今後は、森本さんへのコンタクトも、このアドレス宛にお願いいたします。
【重要】メールアドレス変更のご案内
諸般の事情により、これまで使用しておりましたメールアドレスを変更いたしました。
今後はiktt.info@gmail.com〔@を半角に変換してご送信ください〕まで、ご連絡くださるようお願いいたします。
なお、ここ一週間くらいの間に、森本宛にメールをお送りいただいた皆様、たいへんお手数ですが、メール内容を確認できていない可能性がございますので、念のためiktt.info@gmail.comまで、再送していただけると助かります。
また、併せてお手元のアドレス帳の登録変更をお願いいたします。
【以上、11月3日付のメールマガジン「メコンにまかせ」より】
【重要】メールアドレス変更のご案内
諸般の事情により、これまで使用しておりましたメールアドレスを変更いたしました。
今後はiktt.info@gmail.com〔@を半角に変換してご送信ください〕まで、ご連絡くださるようお願いいたします。
なお、ここ一週間くらいの間に、森本宛にメールをお送りいただいた皆様、たいへんお手数ですが、メール内容を確認できていない可能性がございますので、念のためiktt.info@gmail.comまで、再送していただけると助かります。
また、併せてお手元のアドレス帳の登録変更をお願いいたします。
IKTT(クメール伝統織物研究所) 森本喜久男
【以上、11月3日付のメールマガジン「メコンにまかせ」より】
2010-10-25
10月22日付の「Radio Free Asia」で、IKTTの活動が取り上げられています
10月22日付の「Radio Free Asia (ラジオ・フリー・アジア)」のウェブニュース(英語版)で、「Silk Weavers Spinning New Wealth(織り手たちが生み出す新しい暮らし)」と題して、カンボジアにおける絹織物の制作に関する記事が掲載されています。
記事のなかで、具体的なインタビューに応えているのは、森本さんを始めとする「伝統の森」のスタッフたちがほとんどです。
記事のなかで、具体的なインタビューに応えているのは、森本さんを始めとする「伝統の森」のスタッフたちがほとんどです。
2010-10-23
11月24日、金沢美術工芸大学での講演会のご案内
■カンボジア シエムリアプの伝統織物と森の再生
【とき】
2010年11月24日(水)18:00~19:30
【ところ】
金沢美術工芸大学 大学院棟3階 第一教室
住所:石川県金沢市小立野5-11-1
アクセス:バス=JR金沢駅東口バスターミナル3番のりばから(東部車庫行・湯涌温泉行・駒帰行)、6番のりばから(田上住宅行)。JR金沢駅西口バスターミナル4番のりばから(東部車庫行)、ともに乗車時間約25分、「小立野」バス停下車(徒歩約8分)。/タクシー=JR金沢駅から約20分。
【内容】(主催者からのメッセージ)

森本喜久男氏は、1980年代より東南アジアにおいて伝統的染織物の調査と制作に関わってきました。近年はカンボジア・シエムリアプにおいてIKTT(クメール伝統織物研究所)を運営、伝統染織物の制作だけでなく、それらの材料を育てる森の再生を手がけ、地域づくりに貢献されています。
この度、金沢美術工芸大学国際交流センターと、アジア工芸教育交換プロジェクトは、森本氏が関わられてきた伝統織物制作と森の再生プロジェクトを通して、「手の記憶」によるものづくり、環境に根差したものづくりについて、お話を頂きます。
なお当日は、染織作品の展示と販売も行います。売上金は、森本氏主宰のIKTT(クメール伝統織物研究所)の活動に活かされます。入場無料。
※問い合わせ先:076-262-3531
(金沢美術工芸大学 国際交流センター/アジア工芸教育交換プロジェクト)
2010-10-20
11月23日、杉並区・西荻地域区民センターでの展示会・報告会のご案内
■森本喜久男報告会「シエムリアップ 現地からの報告2010」
【とき】
2010年11月23日(祝)
展示と販売:14時開場(20時終了)
報告会:〔午後の部〕14時30分開始(16時終了予定)
〔夜の部〕 18時開始(19時30分終了予定)
【ところ】
西荻地域区民センター 3F(JR西荻窪駅北口から徒歩15分)
住所:東京都杉並区桃井4-3-2
アクセス:JR西荻窪駅北口からバス(井荻駅行きまたは荻窪駅行き)
またはJR荻窪駅北口からバス(0番・1番乗り場から乗車)
※ともに「桃井4丁目」下車すぐ
【内容】
IKTT(クメール伝統織物研究所)代表の森本喜久男さんによる活動報告、ならびにIKTTで制作されたカンボジア絹織物の展示と販売(入場無料)。
※問い合わせ先:e-mail:nishikawa@iktt.org[@を半角に変換してご送信ください]
より大きな地図で 西荻地域区民センター を表示
2010-10-16
再び、クメール語小冊子『森の知恵』発行にむけて
10月15日に配信されたメールマガジン「メコンにまかせ」(vol.235)で、森本さんはクメール語小冊子『森の知恵』の発行に、ようやく目鼻がついたという報告をされています。以下、少々長いですが、「メコンにまかせ」から再掲します。
数年前のこと、わたしがこれまでに「メコンにまかせ」などのメイルニュースやホームページでIKTTの活動を紹介するために書いたものをクメール語に訳して、IKTTのスタッフに回覧板のように回し読みしてもらうことを思いついた。わたしの、クメール語の不十分さを補う意味でも、IKTTの活動をともに担っているみんなに、より深くそれぞれの仕事と役割を理解してほしいという思いがあった。
たとえば、藍染めの技術を習得した「伝統の森」の染め場のリーダーの女性には、自分の仕事の背景をより深く理解してほしいと思う。――長引く内戦下、カンボジア伝統の藍染めの技術は途絶えていた。少なくとも、1995年にわたしが調査した範囲では藍染めをしている村はなく、その後IKTTを設立してからもカンボジア各地を訪ねているが、伝統的な藍染めをやっている人には出会っていない。唯一、わたしが出会うことができたのは、かつて藍を建てていたという年配の男性であった。彼から直接、話を聞くことで、カンボジア伝統の藍染めがどんな植物で藍を建て、どんな道具を使い、どんなプロセスで準備されていたのか、それを知ることができた。
その後、何人もの協力と試行錯誤を経て、いまではその技術を、彼女は復元し実践するまでになっている。そのことの大切さを、彼女にも知ってほしいと思うのだ。それは、カンボジアの織物の伝統と文化、その誇りを取り戻すことにつながる。
こうした思いは、翻訳に熱心なスタッフに恵まれて、実現した。
サーカー君というIKTTで働きながら大学に通う青年、彼の英語力と積極性に支えられて始まったクメール語のIKTT内での回覧板づくり。しばらくして回し読みを読み終えたスタッフたちとやりとりをするうちに、当初思っていた以上に、このことの重要さに気がついた。それが、それを小冊子にまとめることを思い立ったきっかけだった。
クメール語の小冊子『森の知恵』の自費出版事業は、こうして始まった。そして、その表題は『森の知恵』。それは、現在シェムリアップ州アンコールトム郡で実現している新しい村づくり(伝統の森・再生計画)の英語の事業名Wisdom from the forestでもある。
そもそも、カンボジア国内にクメール語で出回っている書籍の数は多くない。カンボジアの伝統のすばらしさや、自然環境から学ぶことの重要性に言及するような内容の本は、もっと限られている。そうしたことを踏まえて、この小冊子をできる範囲で、無償でなるべく多くの若い人たちに配り、読んでもらえればと思うようになった。そのことは、昨年の7月、このメールマガジン「メコンにまかせ」で、はじめてお伝えした。
そして、この小冊子をできるだけひろく配布できるようにしたいと、日本の支援者の方々に協力を呼びかけ始めた。その告知を始めてから、とても多くの方々からのご賛同と、ご寄付のお申し出をいただくことができた。それゆえ、この本は日本のたくさんの友人からのプレゼントです、とあわせ伝えたいと思っている。
並行して、文章の選択と翻訳を進めた。IKTTのホームページにあるわたしの書いたものを、ほんとうに善意で英語に翻訳していただいている松岡さん。彼の英語の文章からクメール語への翻訳が始まった。
しかしその過程で、日本語と英語、そしてクメール語というそれぞれの表現の違いや、クメール語でその適切な言葉が翻訳しづらい言葉などの問題がいくつも出てきた。たとえば「ラックカイガラムシ」の説明として、「昔はレコード盤の原料として使われていた」という表現がある。しかし、わたしのまわりにいる若いカンボジア人のなかで、誰一人として、黒いレコード盤を見た者はいない。みんなが知っているのはCDやDVD。同じ、音楽を記録するための円盤とはいえ、CDではラックカイガラムシの説明はできない。やっと探し当てたレコード盤のクメール語表記を聞いても、それが何だか想像すらできない。そんな訂正をしながら翻訳は始まった。
そんな試行錯誤ともいえる作業もあり、ずいぶん時間が経ってしまった。
英語からの翻訳作業がようやく終わりに近づいた頃、「伝統の森」に滞在された日本の大学で学ばれた元留学生のかたに、クメール語の原稿に目を通していただく機会があった。一晩かかって読み終えた彼からは「このままでは誤解を持たれますから、本にしない方がいいですよ」と、はっきりと指摘された。そして、その説明を聞き納得してしまった。そのうえ、彼には、プノンペンで仕事を持たれている忙しいその時間を割いて、もう一度日本語からのクメール語の見直しをしていただいた。ほんとうに感謝というしかない。
さきごろ、この難関だった日本語とクメール語原稿のチェックも無事終わり、さらには出版にあたって、プリンセスからのお言葉もいただくことができた。そして、表紙用の写真には、「伝統の森」のなかに残されている大樹のひとつ、樹齢百年になるかもしれない大きな樹のある風景を撮ることができた。こうして、ようやく出版に至る準備も最終段階が見えてきた。一年以上かかったが、ようやく出版できるところまでこぎつけることができた。ご支援していただいた皆様、ほんとうにありがとうございました。あらためて、お礼申し上げます。
まもなく日本での、恒例ともいえる行商の旅が始まる。その一連の展示会・報告会を終え、帰国したところで印刷・製本に入り、年内にはなんとか完成させたいと思っております。
先日の「蚕まつり」の際にも、地元のテレビ局や新聞社などの取材を受けながら、本当に多くのカンボジアの人たちがIKTTの活動に理解と関心を持ち、声援を送っていただいているのだと強く感じた。これまでは、フランスやアメリカに暮らすカンボジア人の方から、それぞれの現地でテレビや新聞などでIKTTの紹介を目にして、感謝と声援をいただくことがあった。それがいまや、カンボジア国内での評価になりはじめているように思える。
その動きのなかで、あらためてクメール語での情報が不足していることを痛感しはじめていた。その意味でも、このクメール語版『森の知恵』の役割は大きなものとなる。
最近も「クメールアプサラ」というカンボジアの雑誌に「蚕まつり」が紹介された。そのなかで、敬虔な仏教徒が多いカンボジアで、蚕の命への感謝の気持ちを表した催しがIKTTの「伝統の森」で行なわれたと紹介された。養蚕をすることが、無益な殺生ではなく、繭から引かれた生糸が、多くの人たちの命を救っている、とも書かれており、それは古くからのカンボジアの伝統なのだと。
そんなIKTTの活動が、より深く、多くの人たちのなかで知られるようになっていってくれればと思う。それはこの小冊子の、もう一つの役割になるのかもしれない。
* クメール語版小冊子『森の知恵』の発行にあたり、昨年7月から、みなさまにご協力のお願いをしてまいりました。当初、この『森の知恵』の出版は、IKTTの自費で出せる範囲で、と考えておりました。しかし、できるだけたくさんのカンボジアの人たちに、このクメール語の小冊子『森の知恵』を届けたいという思いのなか、もし可能であれば、出版に必要な費用をみなさまのご支援・ご協力によって実現できれば、と考えるようになりました。
カンボジアの若い世代にこの本を届ける、その一助をここにお願い申し上げます。発行部数は、当初予定の1000部をクリアできました。みなさま、ありがとうございます。ただ、2000部の印刷が、1000部の印刷代の4割増で可能とのことなので、なんとか2000部を目指したいと考えています。
寄付金は、一口3000円から、とさせていただきます。なお、ご寄付をいただいた方々のお名前を、この小冊子の巻末に記載し、これは日本の方々からの贈り物であることを伝えたいと思っております。
お手数ですが、森本(iktt.info@gmail.com /@を半角に変換してご送信ください)までメールでローマ字でのお名前の表記と併せて、お申し込み口数と入金予定日のご連絡をいただきたく、ここにお願い申し上げます。折り返し、振込先のご案内を送らせていただきます。
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から抜粋】
※昨年7月の森本さんの「呼びかけ」については、このIKTT Japan Newsのなかにある2009年7月10日付の「クメール語小冊子『森の知恵』発行にむけて」をご覧ください。
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。
※森本さんのメールアドレス変更に伴ない、文書中にあったメールアドレスを旧来のホットメールから、現在のグーグルメールに差し替えました(2010/11/7)。
文章
数年前のこと、わたしがこれまでに「メコンにまかせ」などのメイルニュースやホームページでIKTTの活動を紹介するために書いたものをクメール語に訳して、IKTTのスタッフに回覧板のように回し読みしてもらうことを思いついた。わたしの、クメール語の不十分さを補う意味でも、IKTTの活動をともに担っているみんなに、より深くそれぞれの仕事と役割を理解してほしいという思いがあった。
たとえば、藍染めの技術を習得した「伝統の森」の染め場のリーダーの女性には、自分の仕事の背景をより深く理解してほしいと思う。――長引く内戦下、カンボジア伝統の藍染めの技術は途絶えていた。少なくとも、1995年にわたしが調査した範囲では藍染めをしている村はなく、その後IKTTを設立してからもカンボジア各地を訪ねているが、伝統的な藍染めをやっている人には出会っていない。唯一、わたしが出会うことができたのは、かつて藍を建てていたという年配の男性であった。彼から直接、話を聞くことで、カンボジア伝統の藍染めがどんな植物で藍を建て、どんな道具を使い、どんなプロセスで準備されていたのか、それを知ることができた。
その後、何人もの協力と試行錯誤を経て、いまではその技術を、彼女は復元し実践するまでになっている。そのことの大切さを、彼女にも知ってほしいと思うのだ。それは、カンボジアの織物の伝統と文化、その誇りを取り戻すことにつながる。
こうした思いは、翻訳に熱心なスタッフに恵まれて、実現した。
サーカー君というIKTTで働きながら大学に通う青年、彼の英語力と積極性に支えられて始まったクメール語のIKTT内での回覧板づくり。しばらくして回し読みを読み終えたスタッフたちとやりとりをするうちに、当初思っていた以上に、このことの重要さに気がついた。それが、それを小冊子にまとめることを思い立ったきっかけだった。
クメール語の小冊子『森の知恵』の自費出版事業は、こうして始まった。そして、その表題は『森の知恵』。それは、現在シェムリアップ州アンコールトム郡で実現している新しい村づくり(伝統の森・再生計画)の英語の事業名Wisdom from the forestでもある。
そもそも、カンボジア国内にクメール語で出回っている書籍の数は多くない。カンボジアの伝統のすばらしさや、自然環境から学ぶことの重要性に言及するような内容の本は、もっと限られている。そうしたことを踏まえて、この小冊子をできる範囲で、無償でなるべく多くの若い人たちに配り、読んでもらえればと思うようになった。そのことは、昨年の7月、このメールマガジン「メコンにまかせ」で、はじめてお伝えした。
そして、この小冊子をできるだけひろく配布できるようにしたいと、日本の支援者の方々に協力を呼びかけ始めた。その告知を始めてから、とても多くの方々からのご賛同と、ご寄付のお申し出をいただくことができた。それゆえ、この本は日本のたくさんの友人からのプレゼントです、とあわせ伝えたいと思っている。
並行して、文章の選択と翻訳を進めた。IKTTのホームページにあるわたしの書いたものを、ほんとうに善意で英語に翻訳していただいている松岡さん。彼の英語の文章からクメール語への翻訳が始まった。
しかしその過程で、日本語と英語、そしてクメール語というそれぞれの表現の違いや、クメール語でその適切な言葉が翻訳しづらい言葉などの問題がいくつも出てきた。たとえば「ラックカイガラムシ」の説明として、「昔はレコード盤の原料として使われていた」という表現がある。しかし、わたしのまわりにいる若いカンボジア人のなかで、誰一人として、黒いレコード盤を見た者はいない。みんなが知っているのはCDやDVD。同じ、音楽を記録するための円盤とはいえ、CDではラックカイガラムシの説明はできない。やっと探し当てたレコード盤のクメール語表記を聞いても、それが何だか想像すらできない。そんな訂正をしながら翻訳は始まった。
そんな試行錯誤ともいえる作業もあり、ずいぶん時間が経ってしまった。
英語からの翻訳作業がようやく終わりに近づいた頃、「伝統の森」に滞在された日本の大学で学ばれた元留学生のかたに、クメール語の原稿に目を通していただく機会があった。一晩かかって読み終えた彼からは「このままでは誤解を持たれますから、本にしない方がいいですよ」と、はっきりと指摘された。そして、その説明を聞き納得してしまった。そのうえ、彼には、プノンペンで仕事を持たれている忙しいその時間を割いて、もう一度日本語からのクメール語の見直しをしていただいた。ほんとうに感謝というしかない。
さきごろ、この難関だった日本語とクメール語原稿のチェックも無事終わり、さらには出版にあたって、プリンセスからのお言葉もいただくことができた。そして、表紙用の写真には、「伝統の森」のなかに残されている大樹のひとつ、樹齢百年になるかもしれない大きな樹のある風景を撮ることができた。こうして、ようやく出版に至る準備も最終段階が見えてきた。一年以上かかったが、ようやく出版できるところまでこぎつけることができた。ご支援していただいた皆様、ほんとうにありがとうございました。あらためて、お礼申し上げます。
まもなく日本での、恒例ともいえる行商の旅が始まる。その一連の展示会・報告会を終え、帰国したところで印刷・製本に入り、年内にはなんとか完成させたいと思っております。
先日の「蚕まつり」の際にも、地元のテレビ局や新聞社などの取材を受けながら、本当に多くのカンボジアの人たちがIKTTの活動に理解と関心を持ち、声援を送っていただいているのだと強く感じた。これまでは、フランスやアメリカに暮らすカンボジア人の方から、それぞれの現地でテレビや新聞などでIKTTの紹介を目にして、感謝と声援をいただくことがあった。それがいまや、カンボジア国内での評価になりはじめているように思える。
その動きのなかで、あらためてクメール語での情報が不足していることを痛感しはじめていた。その意味でも、このクメール語版『森の知恵』の役割は大きなものとなる。
最近も「クメールアプサラ」というカンボジアの雑誌に「蚕まつり」が紹介された。そのなかで、敬虔な仏教徒が多いカンボジアで、蚕の命への感謝の気持ちを表した催しがIKTTの「伝統の森」で行なわれたと紹介された。養蚕をすることが、無益な殺生ではなく、繭から引かれた生糸が、多くの人たちの命を救っている、とも書かれており、それは古くからのカンボジアの伝統なのだと。
そんなIKTTの活動が、より深く、多くの人たちのなかで知られるようになっていってくれればと思う。それはこの小冊子の、もう一つの役割になるのかもしれない。
カンボジアの若い世代にこの本を届ける、その一助をここにお願い申し上げます。発行部数は、当初予定の1000部をクリアできました。みなさま、ありがとうございます。ただ、2000部の印刷が、1000部の印刷代の4割増で可能とのことなので、なんとか2000部を目指したいと考えています。
寄付金は、一口3000円から、とさせていただきます。なお、ご寄付をいただいた方々のお名前を、この小冊子の巻末に記載し、これは日本の方々からの贈り物であることを伝えたいと思っております。
お手数ですが、森本(iktt.info@gmail.com /@を半角に変換してご送信ください)までメールでローマ字でのお名前の表記と併せて、お申し込み口数と入金予定日のご連絡をいただきたく、ここにお願い申し上げます。折り返し、振込先のご案内を送らせていただきます。
「伝統の森」にて 森本喜久男
【以上、メールマガジン「メコンにまかせ」掲載記事から抜粋】
※昨年7月の森本さんの「呼びかけ」については、このIKTT Japan Newsのなかにある2009年7月10日付の「クメール語小冊子『森の知恵』発行にむけて」をご覧ください。
※メールマガジン「メコンにまかせ」の講読は、こちらからお申し込みください(講読無料)。
※森本さんのメールアドレス変更に伴ない、文書中にあったメールアドレスを旧来のホットメールから、現在のグーグルメールに差し替えました(2010/11/7)。
文章
2010-10-15
11月14日、世田谷区「民家園座学」講演会のご案内
世田谷区教育委員会主催の「民家園座学」で、森本さんの講演会が開催されます。事前申込制ですので、ご注意ください(人数が多い場合は抽選となるそうですが、区内在住・在勤・在学の方は優先されるそうです)。
民家園座学「クメールの心を甦らせる―カンボジアの「伝統の森」再生計画を通して」
【とき】
2010年11月14日(日)14時~
【ところ】
世田谷区立次大夫堀公園民家園(旧安藤家)
住所:世田谷区喜多見5-27-14
アクセス:小田急線成城学園前駅南口からバス(3番乗り場:二子玉川駅行き)
または東急田園都市線二子玉川駅からバス(4番乗り場:成城学園前駅行き)
※ともに「砧農協前」または「次大夫堀公園前」下車徒歩2分
【内容】
(主催者からのメッセージ)
カンボジアの伝統織物(クメールシルク)の復元を行なってきた森本喜久男氏より、現在行なっている新たなプロジェクト「伝統の森再生計画」を通して考える、伝統文化の復元と継承についてご講演いただきます。
【対象】
募集人数:50名(多い場合は抽選となります)
区内在住・在勤・在学者優先
申し込み方法:講演タイトル・名前・年齢・住所・連絡先を明記のうえ、往復ハガキで下記「問い合わせ先」まで郵送のこと。11月8日(月)必着。
問い合わせ先:世田谷区教育委員会 生涯学習・地域・学校連携課民家園係
〒157-0067 東京都世田谷区喜多見5-27-14
電話:03-3417-5911/ファクシミリ番号:03-3417-5961
民家園座学「クメールの心を甦らせる―カンボジアの「伝統の森」再生計画を通して」
【とき】
2010年11月14日(日)14時~
【ところ】
世田谷区立次大夫堀公園民家園(旧安藤家)
住所:世田谷区喜多見5-27-14
アクセス:小田急線成城学園前駅南口からバス(3番乗り場:二子玉川駅行き)
または東急田園都市線二子玉川駅からバス(4番乗り場:成城学園前駅行き)
※ともに「砧農協前」または「次大夫堀公園前」下車徒歩2分
【内容】
(主催者からのメッセージ)

カンボジアの伝統織物(クメールシルク)の復元を行なってきた森本喜久男氏より、現在行なっている新たなプロジェクト「伝統の森再生計画」を通して考える、伝統文化の復元と継承についてご講演いただきます。
【対象】
募集人数:50名(多い場合は抽選となります)
区内在住・在勤・在学者優先
申し込み方法:講演タイトル・名前・年齢・住所・連絡先を明記のうえ、往復ハガキで下記「問い合わせ先」まで郵送のこと。11月8日(月)必着。
問い合わせ先:世田谷区教育委員会 生涯学習・地域・学校連携課民家園係
〒157-0067 東京都世田谷区喜多見5-27-14
電話:03-3417-5911/ファクシミリ番号:03-3417-5961
2010-10-14
シエムリアップ川の氾濫
一昨日の夜半からの激しいスコールでシエムリアップ川が氾濫し、IKTTの作業場も冠水しているそうです。
昨日からの森本さんのツイッターでのつぶやきからすると、IKTTの前を流れるシェムリアップ川の水位が上がり、道路との区別がなくなり、道路を車が通るたびに波のような水が工房の敷地内にも入ってきているとのこと。それでも、昨年の大洪水の経験からなのか、皆それほど慌ててはいないようです。織り機はもちろんのこと、車やバイクなど水がついては困るものはすでに問題のないところに移し、準備万端のようです。
以下の写真は、左がIKTTの工房の前の道路の様子、右は仕事を終えて帰るお母さんと、増水した水のなかで遊ぶ子どもたちです(ツイッターにアップされた写真を再掲しています)。
昨日からの森本さんのツイッターでのつぶやきからすると、IKTTの前を流れるシェムリアップ川の水位が上がり、道路との区別がなくなり、道路を車が通るたびに波のような水が工房の敷地内にも入ってきているとのこと。それでも、昨年の大洪水の経験からなのか、皆それほど慌ててはいないようです。織り機はもちろんのこと、車やバイクなど水がついては困るものはすでに問題のないところに移し、準備万端のようです。
以下の写真は、左がIKTTの工房の前の道路の様子、右は仕事を終えて帰るお母さんと、増水した水のなかで遊ぶ子どもたちです(ツイッターにアップされた写真を再掲しています)。


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